「魔王倒したし帰るか」
小さな農村
魔物の老婆「はいおしまい」
魔物の少年「ニンゲンって馬鹿だねー」
魔物の少女「ねー」
魔物の老婆「はいはい、お話は終わったんだからもう寝なさい。悪いニンゲンにさらわれてしまいますよ」
魔物の少年「えー、弱っちいニンゲンぐらい大丈夫だよ。この前、二頭も仕留めたんだもん!」
魔物の少女「でもニンゲン怖いよ? ガーって襲ってくるもん」
魔物の老婆「さっきも話したでしょう? ニンゲンは今でこそああだけれど、昔は頭のいいニンゲンや強いニンゲンだっていたんだよ?」
魔物の少年「はーい……」
魔物の少女「おやすみおばーちゃん」
魔物の老婆「はいおやすみなさい」
魔物の老婆「ふぅ……最近は凶暴なニンゲンが増えてきたし、困ったもんだよ……」
魔物の老婆「でも、きっとニンゲンの魔王を倒してくれる魔物がいつか……」
どこか
魔物の青年「魔王よ、何か言うことはあるか?」
「あー、二つほど」
魔物の青年「何だ」
「俺は失敗した。次は……お前の番だ」