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親愛なるあなたへ。


 本当は、こうするべきじゃないのかもしれない。あなたに恨まれるのかもしれない。

 でも、あなたが必死になって残してくれた薬指は、きっと私がこうする為のものだと思うから。


 ごめんね、あなただけ残してしまって。

 ごめんね、あなただけに背負わせて。

 ごめんね、大好きだよ。


 もし、私たちを知らない誰かが片手だけでいいから、片方の手のひらの指五本分だけでもいいから、あなたの手を取ってくれたのなら、どうか許してあげてください。

 きっと世界は、人は、そこまで愚かでも傲慢でもないから。


 もうそんな資格はないけれど、それでも最後に、神様にお祈りしようと思います。



 ずっといっしょにいれますように。

 またね。

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