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 勇者と魔法使いが番をしていた際、野盗が現れたらしい。


 相手は飢えていたのか、私と戦士が起きる前に苦も無く撃退できたとのこと。

 だが、魔法使いは精神的に辛いようだ。

 炎の魔法で焼いた相手の悲鳴が耳から離れないらしく、今は薬で眠らせている。

 彼女を落ち着かせるのに必要なものは、神の言葉や祈りではなく、時間と人の作った薬だけだろう。


 自分の存在意義を疑問に思う。



     ◆



 二度目の野盗の襲撃。

 相手は農民崩れなのか、クワやカマといった農具を手にし襲ってきた。


 野盗を武器で殴りつけた時の感触が手から離れない。



     ◆



 街が遠くに見えてきた。

 今日中に辿りつけるだろう。



     ◆



 街にたどり着き、王女からの紹介状を渡した後、私たちは投獄された。

 その際にこの手帳も没収されたため、その期間のことを今から記そうと思う。

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