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次の街までの旅が始まった。
次に出会う王はどんな人物なのだろう。
あの女王と懇意だったとすれば、人格者なのではないだろうか。
手紙と一緒に入っていた紹介状が役に立つと良いのだが。
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魔物の強さが増してきている。
それに比例するかのように人型の魔物も増えてきた。
食料に余裕のある今はいい。だが、今後はどうなるのか。
考えるのが怖い。
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道すがら、壊れた馬車を見つけた。
壊れ具合を見るに、魔物ではなく野盗に襲われたようだ。
敵は魔物だけではない。
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警戒の為、二人一組で寝ずの番をする。
私と番をすることになった戦士がぽつりと言った。
「俺達は何のために戦っているのだろう」
私は何も答えることができなかった。