廃部への対抗策
このようなジャンルは初めてで試行錯誤して書いているのですが、やはり当初の予定とは大幅に異なってきた事から今後は第三者視点で話を進めていこうと考えていますのでよろしくお願いします。
尚、連載が止まるとか辞めるという話ではありませんし、一日一投稿は続けていきたいと思っておりますので今後もよろしくお願いします。
ここまで書いてきた話を第三者視点に手直しする予定はありませんのでご了承ください。
「すいません、須頃部長。
画堂部長は普段はあんな人では無いんですけど……」
「私もいきなり廃部やお金を要求するような人だとは思っていなかったんだけど……皆さんはどうですか?
私たちより付き合いが長いんですよね?」
亜美が動画配信部の撮影スタッフや編集スタッフに話を振るが、彼らも一様に納得出来ないといった感じで首を振った。
「どちらにしても俺たちがやる事は廃部になる前にお金を稼ぐ事だ。
しかも、この部活の特色を活かして……って条件付きでな」
「ふむ……手っ取り早いのは新しいゲームを作り出して売り出すという事ですか。
しかし、急に売り出すと言ってもどうしたものか」
「あ、あの〜僕に一つ案があるんですが」
涼と須頃もそう言って悩む中で結城がおずおずとした態度で手を挙げた。
「お、結城には何か考えがあるのか?」
「アナログゲームに興味が出てきて色々と調べたんだよ、
そうしたら元々のTRPGのルールブックとは別にゲーム内で使えるシナリオや、オリジナルゲームを作ってそのルールが書かれた本なんかも売られていたんだよ。
だから、僕たちも新しいシナリオを考えつつ、歴代の先輩方に許可もらって過去から積み上がったシナリオを販売するってのはどうだろう?」
「おいおい、そいつは良いアイデアじゃねぇか!
部長、どうです?」
「……確かに良いアイデアです。
しかし、販売で売れるには広く世間に知らしめなければいけません。
その方法も考えなければ……」
「あ、それなら私達で何とかなるかも?」
再び新たな問題が浮上してきたが、今度は優希の方に何かアイデアがあるらしい。
「私達の動画って今はかなり人気が出てて登録者も結構増えてるんですよ。
ですので、アナ研の紹介動画の合間に完成した販売シナリオやゲームブックのCMを挟むのはどうでしょう?
そういう編集は先輩達に任せるしか無いんですけど……お願いできますか?」
優希が編集スタッフの方を上目遣いに見ながら言うと、彼らは一様に顔を赤くしながら親指を立てて答えた。
「それじゃ、俺たちがやるのはシナリオ作りと先輩たちへの許可を貰うこと。
それとCMの撮影だな……優希達に任せる事になると思うけど、何があったらいつでも言ってくれよ」
「僕もなんでも協力するから言ってね」
『なんでも……?」
結城がなんでもと言った瞬間に動画撮影のスタッフがピクリと反応した。
そして彼らは少しの時間相談してから優希と亜美に自分たちのアイデアを書いたノートを見せた。
最初は真剣に聞いていた2人だったが、ノートを見てから肩を震わせ、最後に大笑いしてしまっていた。
「あはは〜これ、凄くいいですよ!
最高の物になる気がします」
「私も見てみたいですよ。
是非やりましょう!」
こうして自分たちの部長の真意は分からないが納得出来なかった動画配信部は全力で彼らをサポートする事になったのであった。