83 身を隠す
帝国侵攻軍は今朝の奇襲失敗した、英雄様は連続で上位魔法を使って気絶、運良く護衛の精鋭たちは敵の包囲網から脱出成功、その後敵将の風の音を聞き帝国軍の士気は明らかに下がった、英雄様の上位魔法の援護なしでは、敵の練度高いな兵士たちには勝てないと読み、副将はすぐに撤退命令を出した、あっという間にタジナル丘の拠点は陥落。その城壁の上位魔法の攻防を見た副将は例え英雄様が気絶して無くでも、あの何の攻撃も防ぐな謎の透明障壁を突破する手段は全く出なかった、おまけに前に間者からの情報では明日敵王都からの援軍が到着。副将はすぐに自国の辺境都市に全軍撤退すると決断した。
夕方の帝国辺境都市の領主屋敷、気絶したユウジは客室のベッドで眠っている。
「くぅ…は!ここは?」
「英雄様!よくご無事で、ここは辺境都市タランル領主様の屋敷でございます、すぐに領主様と副官たちをお呼びします。」
ベッド周りのメイドたちはすぐに領主と副官たちに連絡しに部屋から出てきた、ユウジは残ってるメイドからの水を飲んで、手で頭を抑えて、思い出す。
「そっか、連続上位魔法3回使って、魔力が急激に減ったせい、気絶しましたか。戦況は…言わなくても撤退しただろ。最大火力にも防げるのあの透明な障壁がいる限り、我が軍は勝ち目はない…ちぃ!」
しばらくして、領主と副官たちも客室に到着した、その後人払いして、ユウジはベッドに半身を起きたまま部下の報告を聞く。ここで副官はすぐに跪く謝りました。
「申し訳ございません、英雄様。先ほどの戦いで敵の魔力障壁がいる限り、それと英雄様の援護なしでは我々には勝ち目がないと判断し、撤退しました。」
「いい、今回の戦いは予想外だらけだ、あの透明の障壁は僕の上位魔法2回、中位魔法1回も防いだ、それでもヒビも見えなかった。それに敵兵の練度は明らかにおかしい。…例の間者は?」
「昨日から報告がありませんでした。」
「捕まえだが、それとも逃げたが…。」
「英雄様、恐らくですが、間者のその情報が間違いかもしれない。」
「続けて。」
「我々の計算では敵軍はすでに残り4割以下、しかし英雄様今朝の奇襲のあと、敵軍の総攻撃で前線に出た兵はほぼ我々と同じ、では答えはただ一つ…。」
「そっか、間者昨日から連絡なし、敵王都の援軍は恐らく昨晩すでに到着した。」
「その透明な魔力障壁を見ると、援軍の将は例の氷将軍の可能性が大きいです。」
「あの氷将軍が、ではその見えない障壁は氷?いや、しかしエクスプロージョン何故が降下途中消えた…もしかして何がの魔道具…とりあえず援軍すでに来たの可能性は大きい、向こうから攻めてくるの気配は?」
「未だにありませんです。」
「防御に固めろ、すぐに戦況をまとめて陛下に連絡する、こっちも援軍を待つがそれともこのまま王都に戻るのは陛下のご命令次第です。」
「かしこまりました。」
冷静そうなユウジは全員外に出た後、顔が歪んて拳でベッドを叩く。
(ありえませんわ!わたくし、すでに異界人の力を手に入れたのに、ドラゴンも2回も撃退した、この力は本物ですわ。一体誰がわたくしの奇襲を防いだの?もし防ぐのは魔道具ではなく人では、このわたくし必ずそいつを見つけ出せるわ!)
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うぅ~~急に寒気が。
あの司祭代理の意味不明なスパイ騒動のあと、辺境伯様は帝国軍の再侵攻に備えるために会議室に戻った。他の騎士たちはそのまま司令塔の辺りで警戒、魔道士たちは半壊した司令塔を魔法で軽く再建する。辺境伯様曰く一応牢獄に閉じると話したため俺は治療テントには戻れず、そのまま半壊した司令塔に残った。仕事もないし完全に暇、連日治療テントの床で寝てるのため、睡眠な質が悪い、おまけにこの身体体力そんなに多くない、だから俺はまだウトウトしました、周りをガン無視してバリア君と氷のヤツを起動してそのまま空いているスペースで仮眠する。
夕方の今、俺は先ほどの謎の寒気で目が覚めました。起きたら見たのは美しい夕日と俺を囲んでいる辺境伯様と女騎士様たち。
頻繁に王城に出入りした俺はその意味不明な豪華さや無駄に大きいなスペースはすでに慣れでいる、これはただの政府機関の職場だ、だから内装がいくら豪華ても俺のイメージではただの大手企業、だから驚き無く逆に何の感じもない。辺境伯様の態度で見れば命の恩人の俺を軟禁し捕まるとは思わないが、しかし辺境伯様も初対面の人です、それに昨晩謎の人の襲撃もあるし、俺は何があっても帰るまではずっと魔力障壁を維持すると決めました、もう油断はしない。
メイドに案内され、豪華な客室に入った、護衛っぽいな騎士さまから俺にそう伝えられた。
「申し訳ございません、アイリス様。若様と奥様もギルドの方々と会議中で不在です、明日の援軍が来る前にここで身を隠してください。援軍が来たら辺境伯様はここにお戻り貴方様の無実を晴らします。何があったら使用人たちにお伝えてください。」
「わ、わかりました、もし帝国軍がまた攻めてくると、ご連絡をお願いします、私もすぐに向かえます。」
「ありがとうございます、ではわたし達は前線に戻ります。ゆっくり休んでください。」
「お疲れ様でした、お気をつけてください。」
「は!!」
こんな感じで、しばらくこの客室で身を隠すみたいです。キレイな部屋ですね〜思わず自分の修道服を見る、全身血や汚れ、嗅ぐと何の味も感じないが、多分血の匂いがブンブンすると思う、お風呂したいなぁ。
「聖女様、お湯の用意はすでに用意しましたので、どうぞこちらに。」
後ろのメイドさんが急にこう話した、心が読めた?!いやいや、トイエリさんじゃないし、そう言えばマリアンヌも時々心が読めるような行動をしたんですね、それは“プロ”のメイドスキルか?!
「あ、ありがとうございます。」
「では浴場はこちらです、どうぞ。」
そのまま大浴場に到着、メイドたちは何故が当たり前のように俺の服を脱ぐような手を伸ばした、魔力障壁を守ってる俺は彼女たちは好奇そうな様子で透明の壁を触っている。
「申し訳ございませんが、聖女様、何故か透明な壁があって。すぐに魔道士をお呼びします。」
「いいえ、大丈夫です。お風呂は自分でします、昨晩酷い目にあったので、魔力障壁の解除は譲りませんです。」
「ま、魔力障壁…でしょうか、か、かしこまりました。」
断固拒否なのでメイドたちも諦めるしかない、ひとりでゆっくりお風呂を堪能し、ついでに修道服を魔法でキレイに洗って乾かし、お風呂の後そのまま修道服を着て浴場から出た。
浴場から脱衣所に出た時、その新しい修道服は何処から出たのとメイドたちは驚いた顔をしている。
「あの、アイリス様、その修道服は何処からでしょうか?」
「自分で洗っただけです。あ!安心してください、浴場に汚れてしません。」
「わかりました、こちらすでにドレスのご用意致しました。」
「ありがとう、いつ戦場に戻るのかはわかりませんので、ドレスでは動けないと思います。そのまま修道服でいいわ。」
「そ、そうですが、失礼しました。」
「大丈夫です、気にしないでください。」
メイドたちの案内で客室に帰る途中、変な感覚を感じだ、それは変態の部屋と似たような嫌な感覚。その嫌な感じの方向を見ると、目に映るのはとある中年メイドさんがワゴンを推している、問題は彼女の体に薄い黒モヤが付いている、それにワゴンの上に載ってるのは黒モヤモヤな風呂桶っぽいやつとタオル。これって瘴気や呪いのような嫌なモノよね。まさかここにもあの司祭代理と同じ人がいるのか?…俺は思わずメイドさんに聞く。
「すみません、そのメイドさん見た感じ疲れそうですが、大丈夫ですか?」
メイドさんが俺が指した方向を見て、メイドさんは戸惑ってる。
「その方は………。」
「話せない事では話さなくでいい大丈夫です、ただ彼女は“呪い”がかかってるだけです。」
「え?!」 「な!」 「そんな…」
メイドたちが少し騒いでいる、正直他人の家事では口出すつもりはないが、辺境伯様の話しでは俺は多分しばらくこの屋敷で待機するなので、呪いは浄化できるとわ言え、もしこの屋敷内変な人があって、また知らないうちに変な儀式に巻き込むでは、スパイに疑いのままでもすぐに帰りますよ、変な儀式はもうごめんだ。だから俺ははっきり呪いの事を言った。
結局メイドたちはそのメイドについて答えないまま俺を客室まで送った。
「ありがとうございます、今朝の戦闘で疲れましたので、しばらくひとりで休みたいです。」
「かしこまりました。では聖女様、夕食の時間まで、どうぞごゆっくり休んでくださいませ。何があったらそのベルを鳴らしてください。」
「わかりました、ありがとうございます。」
客室には俺一人になった、あの黒モヤを見たせいで、疑心暗鬼になったね、思わず薬草を見る時と同じく魔力を目に集めて、部屋に何が仕掛けあるのかを確認する。この文明レベルでは盗撮や盗聴はないと思うが、でもこの世界は魔法がある、俺が知らない魔道具を仕込んで盗撮や盗聴や呪いできるかもしれない、念のためです。
一応客室を隅々確認し、安心して休んでる30分くらいで、扉からノックの音が来た。
ゴンゴン
『聖女様、そろそろ夕食の時間でございます。』
え?もうこんな時間?それもそうよね、ここに来る時はもう夕方ですし、時計が無くホントに不便だ。
「はい!今開けます!」
俺は扉を開け…うん?夕食は?ワゴンは?
「聖女様、どうぞこちらに。」
「あの…部屋で食べるではないの?」
「いいえ、若様と奥様先程はお帰りました、聖女様を歓迎する為に料理長に美味しいお料理を用意しましたです。」
ま、マジが、部屋で食べればいいのに、食卓マナーについて、ガチ知らないよ、俺。
「自分…お貴族様の食事マナーはわかりませんですが。」
「大丈夫です、そのくらいでは若様は気にしないお方なので。それに若様も是非聖女様にお会いしたいそうです。」
「は、はぁ…わかりました。」
あの若様は変態ではないと願います。