72 予想と違う
これは、迷惑爺さんに会った来週、王妃様とマリアンヌから聞いた話です。あの迷惑な爺さん王城に連れていった後、王様の薬師団と口論し、薬師団たちが実物を見せて証明したあと、気絶したみたい、今はすでにサンダース王国の戻る途中。ちなみに同時期とは言え、あの爺さん貴族なのにガチでファレル聖王国に何があったのかは全く知らないみたいで、副ギルマスが発表した月光草の実の論文しか目がないそうです。でも他国の貴族でそれとそれなり凄い薬師のため、今回は不問、でも2年間入国禁止された、それは王様が俺に絡まれることを避けるためみたいです、ありがとう?
そしてまたいつもの平和な生活に過し、お昼はマリアンヌのサイズを測って、最後の下着依頼を受けました。これが終わったら気分転換で衣服以外の物を作りますか…そう言えば、勇者と決闘の時ビアンカ様の杖、結局王都で杖を買ってなかったね、王妃様の子が産まれたら図書室で本を探して試しに作るのもいいと思う。
午後はトイエリ教会で手伝いをしたいが、最近他国の貴族や職人が神像を見学する人が多いと言われ、やっぱりは行かない方がいい。市場でおばちゃんやおじさんたちと世間話をして買い物したあと、すぐにマイホームに帰りました。
マリアンヌの依頼を作ってから考えると、自分の計算では王妃様の様子は多分この1~2週間で生まれると思う。最初は貴族のパーティーでいやいやで着せ替え人形にされたのですが、知らない内にもう友たちになったね、彼女の年齢的に高齢出産ですが、俺は出産の知識はそんなに詳しくない、でも一応俺的に最善を尽くした。
(折角仲良しになった友人が心配だ、しばらく毎朝王都に飛んで行こうか?よし、来週王妃様に話しましょう。)
こうしてまた王都への日になった、マリアンヌの依頼の分も完成し、では早速王都へ行こう。
いつも通りで冒険者ギルドで朝ご飯にする、最近ナンパしても無視され続けるので、食堂で話をかけて世間話の冒険者はほぼ見慣れた人になった。当然知らない男の冒険者もさり気なく隣で黙々と食べている。俺も鬼ではない、食事を邪魔しない限り、無視する。
食べ終わったら、マリアンヌに薬草を渡して、王城に来て門番に挨拶する。
「こんにちわ、王妃様の処に行きたいですが。」
「あ、アイリス様、王妃様のところ…ですが…少々お待ちください。」
何が変、別の門番が城の中に入り、残る門番の顔も困惑してるようだ。
(え?何があったの?いや、やめてよ。)
中に入った門番は出てきて、入ることを許可しました。俺はメイドさんの案内でいつも通り王妃様の部屋に行く。
(いやいや、万が一ホントに
王妃様の部屋への道、こんなに長いだけ…やぱい、段々嫌な事しか考えてない、大丈夫です、あの元気百倍の王妃様は大丈夫です。
やっと王妃様の部屋の前に来た、外にアンナ様と他のメイドたちが徹夜したような顔で待機している、これは確実にもう産まれたね。アンナ様が部屋の扉をノックする。
ゴンゴン
「申し訳ありませんが、アイリス様が来ました。」
「彼女だけ入れ。」
王妃様の声ではない、王様だ。頼むから王妃様の声を聞かせてくれよ。
扉が開き、俺だけ中に入った。そこに見たのはこの世界のベビーベッドが王妃様のベッドの側に置いてあり、そしてその側に王様が座っている。
「アイリス様、おは…」
「アイリスちゃん、おはよう、遅かったではありませんか。」
何だろう、思わず王妃様の側に走っていった。
「王妃様!身体は大丈夫ですか?!赤ちゃんは無事ですか?」
「ジー!赤ちゃんは寝たの。」
「あ、ごめんなさい。」
「わたくしは無事ですわ、だからもう泣かないで。」
「え?」
自分の頬に触れ、ようやく俺は泣いてることに気がついた。前の俺では何の涙腺崩壊アニメでも泣いてないのに、まさか泣いたのは、自分でも想像も付かない。しかし安産でよかった。
「お見苦しいところをお見せしてすみません。」
「いいえ、わたくしのために、心配しましたわね、生きるのはこれはすべてあなたのおかげですわ。」
「私何もしていませんよ。」
王様はここで話した。
「あなたが贈れた茶葉のおかげで、ミラが無事にこの子を産まれたよ。」
「茶葉?あの茶葉が?」
王妃様は代わりに当時の事を話す
「昨日から陣痛の間隔が近く、昨晩産まれた時、前のふたりよりだいぶ楽で、一時間もなくで産まれたわ、メイドたちもその早さに驚きましたわよ、ふふっ。」
「王妃様普段から体操頑張っていますだからね。」
「普段は1ヶ月も動かないままですが、アイリスちゃんのお茶を飲んて、昨晩の疲れは嘘のように全部消えましたわ。」
「ええ、だからこれはアイリス様のおかげですな。俺からもお礼を言わせて欲しいです。」
まさかこの前にお礼の茶葉をこんな風に使うとは。
「はぁ~茶葉と関係ないじゃないですか、それは王妃様日々体力作り、筋肉を鍛えたおかげです、それとあの茶葉を頼らないで、血沢山流したでしょう、鉄分を多いなレバー、牛肉、豆を食べ、休みましょう。」
「あら、アイリスちゃん、急にどうしたの?」
「王妃様は休みますので、王様は仕事に戻りなさい。」
「お、おおう、では俺は仕事に戻ります、午後息子たちも来るから、ミラもゆっくり休んで。アイリス様、ではお先に失礼します。」
王様は外に出て、残りは俺と王妃様ふたりになった。
「王妃様…いいですか、あの茶葉を頼らないでください、アレ何故こんな効果があるのは私も知らないです、折角あなたと赤ちゃん二人とも無事なので、あなたが無理して何があったら悲しむ人は沢山いると考えて、いいですね。」
「は、はい…わかりました。」
「宜しい。あ~それとしばらくは料理人に鉄鍋で食事を作りましょうね。」
「わかりました。」
「では、この子は?」
俺はベビーベッドを見て、そこにはごく普通の赤ちゃんがタオルを包んで寝てる。
「この娘はヘレナよ、念願通りの女の子。」
「これは良かったね、甘やかし過ぎないように、ちゃんとダメな事はダメと叱ってくださいね、そうしないと勇者たちみたいにわかままな姫様になるよ。」
「ええ、わかってるわーーー
「何が?」
「わたくし、最初この娘をこの手で抱ける事の想像すら諦めました、この歳で妊娠したのは、過酷で死はほぼ確実ですもの。陛下も危険過ぎで下ろすと言いましたが、でもあの時、わたくし何故がどうしてもこの子を産まれたいと思うわ、多分この子はこの国やっとカオル教会裏からの支配を解放された時出来た子と思って、先代と先々代の国宝陛下もその不正を証拠があっても指摘出来ませんでした、あなた様直接教会での断罪のおかげで、王国が救われ、この子も出来て、だからあの時は命をかけてもこの子を産みたいと思うわ。」
「なるほど、あの時の事ですが、私はただ王様から使者っぽいな感じで教会の人に見せるだけですよ。」
「ええ、でもその後、あの優勝パーティー、失礼ですが、あなたを本物の娘と感じました。その後周りは出産することを話すのを避け、アイリス様だけわたくしのために色々教えてくださって、ずっと励まして、体操まで毎週一緒にやってまして。わたくしも段々前向きしましたわ、だから今はこの子を抱くこと出来た、ホントにありがとうございます。」
「友人のためにただの助言だけです、頑張ったのはあなたですよ、だから無理せずちゃんと休んでください。私も学園の図書室で杖を作り方を探します。」
「え?アイリスちゃんはもう帰ってますの?」
「残ったらあなたは大人しく休まないでしょう、暇な時は先に連絡してまた来ますわ。」
「わ…かりましたわ、では出産祝いは楽しみしておりますね。」
「覚えてますよ、落ち着いたら、またサイズを測ります。ーーよく頑張りました、出産おめでとうございます、ではゆっくり休んてください。」
「うん、お休みしてください。」
王妃様は目を閉じて、すぐに寝たそうです。やっぱりあのお茶を飲んでも疲れは全部消えなくてまだ残っているね。俺は静かに外に出て、アンナさんにあの茶葉は元気になるまで禁止、しばらく鉄分が多い食事と料理人に鉄鍋を使ってくださいと原因を軽く説明しました。その後メイドたちは全員王妃様の部屋に戻って待機しました。
俺もそんなにそっち方面の知識がないので、ただ友人を上手く出産出来るようにするだけ。でも両方とも無事でホントに良かったね、こんなに感謝される事は何も悪くないなぁ。これで俺も毎週王城に行く理由も無くなり、前みたいに図書室で本を見る生活に戻れる。
つい先ほど来週から毎朝来ると思っていたのに、急に出番なしですべて完結したとは…結果がいいではそれでいいさ、ではまた朝早いですし、久しぶりに図書室に行こう。