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63 宗教の力

少し時間を遡り、朝のカウレシア王国の謁見の場、国王セオドリクは謁見の場で集めた貴族たちに今朝密偵の鳥からの報告を説明した。


決闘で負けた勇者たちは早馬で聖王国に戻り、そして前代勇者のジェフリー教皇は先日の決闘の結果を認めなかった、逆にそれはカウレシア王国の作り話と周辺国に話した、勇者を次男に再任命させた。そして決闘後の間もなくの間、ジェフリー教皇は大聖堂でトイエリ教を正式邪教と認定し、カウレシア王国も邪教を信仰した国に認定された。現在聖騎士を集めて邪竜と呼ばれた神竜様を討伐すると宣言し、カウレシア王国の魔の森に進軍する。


これは不味い、北の国ーーサンダース王国との関係は良くも悪くもない、一応ジキタリス帝国への対抗するために和平条約を結んだが。しかしその王はカオル教の信者、聖王国自称中立国のため、軍は持ってないが聖騎士の数もそんなに多くない、前の密偵の報告ではせいぜい1000~2000人くらい、だから北の国に寄って、連合軍として王国に来ると予想できる。


謁見の場では最後にこんな結論を出しました。


貴族たちは出来る限り先日決闘の真実とトイエリ教の事を他国の知り合いに手紙で説明し、配下の商人たちにも他の国や街にも決闘の事、王都で使者様を見た事、前回カオル教会の不正の事も全部他国に拡散する。そして北の辺境にカオル教ではない兵士を集め、何の理由があろうと、王国に侵入を許さない。カオル教を信仰した兵はもう一度王国の宗教は自由としっかりと対話する。


運良く前回の王都カオル教会の不正事件で、カウレシア王国ではカオル教を信仰する人は他国より少ない。聖王国は正式に邪教を信仰する国と認定したが、王国内では影響はそんなに大したことないはず、しかし北の国の物流、主に魔石と鉱石について、影響はあるでしょう。


ここで、騎士たちから緊急な報告が来た。


「会議中申し訳ありません!緊急な報告です!」

「よい、話せ。」

「冒険者ギルドからの報告では今朝神竜様らしい巨大な影が空から北西方面に向かって飛んた、当時深夜のため、神竜様とは確定出来ませんでした。」

「はぅ…なるほど、冒険者ギルド、商業ギルド、そして他のギルドにも通達、ファレル聖王国は先日の決闘を認めんな事、また新しい勇者を指名したな事、勝手にトイエリ教を邪教と認定することを伝え、真実を可能の限り民と周辺国に拡散し、悪い影響を抑えろ。物流部門はウンディーチア(水の都)に連絡し、最終は関税を少し減っても構わん、物流量を計算し北方面が落ち着く前に食料を少し増えろ、北の方はしばらくは向こうの返事と対応待ち。」

「「かしこまりました!」」

「宰相、騎士団団長、ちょっと話しがある、付いてきてくれ。」

「「は!」」


謁見の場での会議は解散した、邪教認定の事王国民の耳に届くのは多分あと数日くらい。しかし聖騎士の進軍は恐らくすでに進軍した、余裕はあと2〜3週間しかない。


セオドリクは執務室に戻り、宰相と騎士団団長と話した。


「宰相、神竜様は今朝北西に向かったの事、どう思う?」

「ワシの考えしなくでも、絶対彼女何がやったですな。」

「はぁ…聖王国ホントに良いことは何一つもない。」

「陛下、ご存知の通り聖王国の上層部は全員同じサトウ一族で全員権力と金の亡者です。ここでやっぱり彼女に協力し、対応するべきと思います。」

「そうですよね、彼女は一体何をしたのかはわからないが、すまんが団長は冒険者ギルドに彼女に伝言を残してくれ、王都に来た時直接登城をお願い。絶対何がやった筈だ、密偵の報告があればすぐに伝えろ。俺は宰相と他に何かいい方法を考える。ついでに魔道士団団長もここに呼んてくれ。」

「かしこまりました。」


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同じ時間の朝


ファレル聖王国シンボルのカオル大聖堂の廊下で、灰色の髪に豪華な白い神職副、太っているジェフリー・サトウ教皇は元勇者オーウェン・サトウとそのメンバー3人と一緒に大聖堂の外に向かってる。


「オーウェン、なぜ決闘を受けたのかはもう聞かない、どうせカウレシア王国の奴らに嵌められただろ。しかし先に密偵を使って俺に連絡するのは褒めてやろう。」

「父上、あの虹女がホントにおかしいんだ、俺は悪くない、あいつが僕らを侮辱された。」

「言い訳はいい、あの虹女美女だろ、噂くらい俺も聞いた、同じ男だからわかる。まあ、我が教会の前に大したことではない。俺はすでに手を打っている。しかしお前らはもう勇者になれない。」

「「な!何故だ!」」

「決闘に賭けて負けだだろ、また勇者と言われると民に笑われるのはお前らだ、一応決闘の事はカウレシア王国の作り話と外に流した、それにすでに次男に新しい勇者として任命済み。お前らの武器を彼らに渡せ、氷の剣を修理終わったら、勇者に務めは彼に任せる。」

「しかし!」

「安心なさい、お前らに次の任務がある、報告を受けたあと、すでに聖騎士を集めた、邪竜の討伐の将はお前らだ。討伐した暁にはもう勇者ではなくドラゴンスレイヤーになる。帝国にも邪竜を2回撃退できただから、あなたは長男で息子の中に一番強い、頼むぞ。」

「「かしこまりました!」」


そう、オーウェンたちはあの決闘に負けた後、直ぐに早馬でファレル聖王国に帰還した。途中別の街のカオル教会で聖王国の密偵に連絡し鳥ですぐにカウレシア王国の反乱を父上の教皇に伝えた。


当然教皇は報告を受けた後凄く怒った、カウレシア王国は前回の教会の不正を摘発、寄付金を大幅に減らし、ついでに弁償金も沢山払った、ずっと復讐しその金を取り戻そうと思った。今回は息子が嵌められ、だから遠慮なくカウレシア王国を宗教の力で全てを奪ってやると決めた。


彼はファレル聖王国の聖騎士を集め、聖騎士の数は多くないが、全員魔法と剣術両立での精鋭だ。全員集めると約3000人、しかし一応治安維持では2000人しか出せない。密偵報告からの数日間すでに聖騎士2000人が邪竜討伐のために大聖堂の外に揃ってる、物資も準備完了した。周辺国ではカウレシア王国が邪教を信仰し邪竜に取られたと先日宣言した。隣のサンダース王国(北の国)の王はカオル教の信者だから、邪竜討伐の為に直ぐに軍を用意するといい返答を貰った。


周辺国はすでに聖王国の味方、あとは聖騎士たちへの演説、邪竜を討伐するだけだ。


ジェフリー・サトウ教皇は元勇者と共に大聖堂外の広場に到着。そこには全身揃って銀白な防具を着てる聖騎士約2000人が軍隊のように整列している。


(しかし今日の天気は悪い、真冬なのに雲は多くずっと曇り、雨が降る前にささっと演説を終わらせろ。俺今日は嫁たちと劇を見る予定何だよ。)


教皇はゆっくり演説用の大聖堂にあるベランダに到着し、そして隣の人から風の魔法を使い演説の声を拡大した。


『聖騎士の諸君、今回邪竜討伐のためにお集まり頂き、感謝致します。先日の言う通り、邪教を信仰したカウレシア王国はもうすでに邪竜の手に落ちたと同様。我々は世界のためにそれと同胞のカウレシア王国を救うためにここに集まった、隣のサンダース王国も我々の聖戦のために軍を出してくれた。元々は勇者であり、我が息子オーウェンが邪竜討伐するつもりですが、カウレシア王国の王都で癒やしの聖女の名を飾った魔女のせいで、力が封印された、魔女は力を封印された勇者たちに不利な決闘をした、残念ながら魔女に人質にされた民間人を守るのために勇者たちは負けてしまい。それと邪悪な物の弱点である双剣の片方の“絶冷剣アラレ()”を無理やり溶かして折れました。』


おおおおおぉぉっ!

何どう!


『安心しなさい、封印された勇者たちの力はすでに我の神聖魔法で解呪済み、現在はゆっくり回復している。しかし世界の危機と聞いて、身の危険を構わず、彼らは前線に戦うと決まり、今度は指揮官として聖騎士たちの光となるでしょう。』


おおおおおおおおおっ!!!


『彼ら封印された力はまだ完全に回復していないため、私も彼の父親として、皆様にお願いする、息子を…頼む!』


ベランダにいるジェフリー教皇と元勇者オーウェンとその嫁三人も一緒に台下の聖騎士たちに一礼した。聖騎士たちも一緒に揃って聖騎士の敬礼をしました。


『では、世界を守るの戦い、聖戦の…。』


「何だ!あれは!光の玉か?!」

「おい!中に何が浮いてるぞ!」

「ゆっくり降りてっくる!」


演説の最後、雲の中に白い光の玉がゆっくり降りてくる、中に何がいるかが眩しくてよく見えない。


(何だこれ!一体何が起きてるのか?)

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