61 続・マリアンヌの美顔研修会
わたし、マリアンヌは美肌のためにアイリスちゃんの家で二泊三日の研修会に来ました…いいえ、冒険者ギルドの出張です。
そして今、夜にお風呂のために学園の制服を脱いだアイリスちゃんを見て、その見たことのないタイプの可愛いらしいコルセットと下着を見たわ。
「アイリスちゃん!このコルセットは何ですか?!」
「はぁ、マリアンヌもですか。」
「え?他の人もそのかわいいコルセットを見たのですか?」
「お風呂に入ったら話しますね。」
「わ、わかりました。」
一体昨日の貴族パーティーで何があったのか?服を脱ぎ、わたしとアイリスちゃんは急に浮いてます、そしてお湯に体を包まれ、彼女は高そうな花の香りの石鹸を出して、浮いたままお湯が自動で動かして体を洗いはじめた。わたしも彼女も浮いたまま体と髪のすみずみまで洗えた。そして洗った水はどこかに消え、わたしたちは先程の浴槽に放り込まれた。
何でしょう、ホントに贅沢な一時でしたわ。気持ちいい水温、上には綺麗な夜空。帝国にいる時にもこんな気持ちいいお風呂を堪能したことないわ。
「あ〜気持ちいいですわ。アイリスちゃんはいつもこんな気持ちいいお風呂にしますか?」
「はい、お風呂は毎日します、これだけは譲らないです。」
「わたしももうちょっと魔法を練習しますか、今日一日でアイリスちゃんの魔法の使い方を見て、全部見たことないもん、」
「え?そうですか?」
「生活魔法以外除き、魔法は基本攻撃魔法と回復魔法しか使えないですから、生活用の魔法も基本の、火起こし、水を出して、風を起こして、弱い光を出すくらいですよ。今のように光魔法で灯を作っるまま、水魔法、魔力障壁を同時に発動するのは普通の人には出来ませんわ。」
「は、はは、練習すればいつかできると思うですけと、私も最初からは出来ませんよ。」
「え?ホントなの?」
「はい、魔力暴走したあと姫様になった一週間はずっと魔法の練習しましたので。」
「うそ!いつ練習しましたの?」
「あの刺繍です、実はあの針はずっと魔法で動くしてるです、夜みんなが寢った後も魔力切るまで他の魔法を練習しましたわ。マリアンヌもまだお若いですから、練習すればいつかはこんな風にお風呂出来ますよ。」
「わたしよりお若いなアイリスちゃんに若いと言われると、嫌味と感じますわよ、ふふっ。」
「いいえ、あなたは理解力が高いし、今日みたいに正しいなイメージがあれば多分魔法でできる事が増えると思うわ。」
「アイリスちゃん、話は戻るですが…。」
「え?…はい。」
「あのコルセットは何処で買ったの?それと昨日も揉まれて、一体何があったの?」
「はぁ、やっぱりこの話題に戻りますか。」
アイリスちゃんは軽く昨日の事を話しました。昨日朝から王妃様に着せ替え人形として遊ばれ、まさかずっと男の子の子供服をコルセットと勘違いし、それが気心地が悪いため、そのブラジャーと言う物を自分で作りました。そしてそのブラジャーは、お胸を保護し、形状を整えて崩れることを防ぐ目的と話したら、王妃様とメイドたちにお胸を揉まれたし、最後は王妃様とメイドたちにお願いされ同じ物を作って欲しいと。
「でもその依頼のおかげで、いい布を沢山渡されたわ。」
「アイリスちゃんは経験したことないですが、パーティーや夜会はつまらないのはいつもの事ですよ。しかし昨日はホントに大変ですわね…でもわたしも急に気になりますわ、あのブラジャーと言うコルセットはお胸の形状を整えて崩れることを防ぐとは…わたしも確かめしたいの…ダメかしら?」
「はぁ…もう良いですよ、好きにしなさい。」
アイリスちゃんのお胸を揉ませてもらったわ、何か
「もうそろそろ終わりません?恥かしいし…そろそろお湯から出ないとのぼせますよ、長風呂過ぎも肌に悪いですよ。」
「わかりました、では出ましょうか、あ~柔らかったわ。」
浴槽から出ておかしいな事を感じました、ここは外なのに、草原にいるはず、でも草を踏んだ感触がありません。多分アイリスちゃんが草原の上でまた障壁を張っていると思ったわ。
「マリアンヌ、もしこの下着が気に入ったら、私のサイズですが、試しに着てみない?もしサイズ合ってるとであとで何着持っていいわ。」
「え?いいですか?ありがとうね。」
アイリスちゃんから付け方を教わった、しかし…ちょっときついと思う、残念です。
「ごめんなさい、ちょっときついと思う。」
「そうですか、でももし気にしないのであればあとでサイズを教えてくれませんか?王妃様たちのを作ったら、マリアンヌの分も作ってあげるわ。もちろん、材料代を頂きます。」
「ホントですか?もちろんお金は払いますよ、メイドになった7年間お金は沢山貯めったし、ほとんど使ったことないです。」
「いいえいいえ、材料代でいいですよ、暇つぶしとして作ったですから。」
「わかったわ、王妃様たちの分のあとで良いので、ゆっくりしていいいわ。」
「はい、もちろんです、偉い人の依頼を早めに終わらせないと、絶対キレるのですかね。ではお風呂あとの肌の保養実習して、続けて勉強しましょう。」
「了解しました、先生。」
こうして、お風呂に入った後、アイリスちゃんが教えてくれた、蒸しタオルを顔にあてる事や、花の油での保湿、色んな方法を学びました。顔に保湿専用の油はないですから、貴族用の髪油も高いし、この方法は無理そう、でも蒸しタオルでは行ける気がするわ。
わたしが蒸しタオルを顔にあてるの間、風呂場を片付けすると言われましたが、何が雨っぽいな音を聞かれたので、タオルを取ってすぐに確認すると、アイリスちゃんはお風呂の水を空に撃ち出し雨になって、間接に周りの植物に水やりになった、だからこの周りの花はこんなに綺麗に成長できるね。
その後は続けてさっき話した血液の流れを教えられた、寝る時間前にずっとアイリスちゃんのあの魔力操作の鍛錬方法を試したが、全然上手くいかないみたい。続けて練習したいですが、寝不足も肌の大敵と言われ仕方なく寝ました。
小屋ではアイリスちゃんのベッドが見られないと思うと、まさかベッドがあの棚と思われるものに組み込まれて、開いたらベッドになるのはホントに想像も付かないわ!アイリスちゃんは床にも布団を出してくれた。
「マリアンヌはベッドで寝て良いですよ、一番疲れたのはあなたですから。」
「いいえいいえ、家主が床に寝るのは出来ませんわ。」
「良いから良いから、明日も沢山練習と勉強するですから、良い子は早く寝なさい。」
「もう、強引ですから、ではお言葉を甘えますね。」
「では、マリアンヌ、休みなさい。」
「はい、お休みなさい。」
「…ね、アイリスちゃん、まだ起きてる?」
「うん、起きてるよ。」
「ここに来たらホントに全て新鮮で、意外な事ばっかりですわ。前には魔法はずっと戦闘用しか考えられないだもの、こんな使い方があるのも急に魔法についてを興味湧いてきたわ。」
「魔法は楽しいですよ、マリアンヌは賢いですか、今後も色々発見できると思います。」
「何が学生時代以上にやる気は出できましたわ。」
「では先ずは結婚する前に美顔関連の魔法をマスターしないとね、結婚式な時は王都では一番綺麗なマリアンヌを見てみたいです。」
「け、結婚?!ま、まだ早いです。」
「ギルマスとの惚気はまた後日にしなさい、もう寝ますよ。」
「もうアイリスちゃんが急にこんな事を話してから、余計に眠れなくなるではないか。」
「…スヤ…スヤ…。」
「もう寝た?」
わたしには結婚は早すぎます、ジャックさんはまだお付き合いして一年も経っていないのに…でもわたしも年齢的に…。もう、ジャックのさんの話題を出してから更に眠る気配が消えたではないですか…と思うと、周りの花の匂いなのか、それとも久しぶりに沢山魔法を使ったのか、自然にリラックスし目を閉じてると眠気に襲われました。
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翌日の朝、多分体が覚えていたいつもの起きる時間に目が覚めた。目を開けると、周りはまだ薄暗いですがそこには見慣れない天井。
(あ、そうでした、わたしアイリスちゃんの家で泊まってる。)
その家主は未だに甘い顔で床の布団で寝っている。しかし、わたしは飛べないので、この高い小屋から外に出られない。と思った時アイリスちゃんも起きました。
「う、うん…マリアンヌ、おはよう、もう起きたの?」
「おはようございます、アイリスちゃん。長年の癖ですね、早めに起きましたわ。」
「うん、よし、では顔を洗ってから早速体操をやりましょう。」
「え?え??」
アイリスちゃんの行動力はホントに高い、やるには手を抜かないのは彼女の性格でしょう。素早く布団を片付け、わたしが寝てるベッドも棚のように戻して、浮いてるお湯玉を作って顔を洗う。ここでの生活はホントに沢山の魔法の使い方が見られますね。それにアイリスちゃんはここではいつも平民の格好になるのですね、王都にいるときいつも学園の制服ですから、これも逆に新鮮な感じ。でも言いたくないが平民の格好のアイリスちゃんは全く似合わないわ、その顔ではどうみても貴族にしか見えない。
顔を洗った後、水一杯を渡されました、アイリスちゃんに曰く、目覚めたあと水一杯を飲むと一晩中ドロドロになった血をサラサラに戻せるので、これが体にとって重要な事みたいです。確かに昨晩寝る前にも水を渡してくれましたね、まさかこれも健康のためとは。
朝食を食べた後、巨樹の下で一緒に“らじお”体操をやりました、変な動きですが、段々体が温まる、これを毎日やると健康な体になって太りにくいと言われたわ。これは絶対に覚えないと。
アイリスちゃんが畑仕事があるので、わたしは樹の下で昨日の魔力操作を練習しました、昨晩の血液循環を説明する時の絵を思い出して、魔力が血液に溶けるように身体中を回る。難しいですが、昨晩よりは出来てると思う、ここの高いな魔力濃度の環境のせいなのか、それともアイリスちゃんの教えが上手いなのか、昨日の回復魔法も今の魔力操作も普段より上手く使えるのような気がする、回復魔法来る前には基本しか使えませんなのに、アイリスちゃんの講義を聞いたあとちょっと普通の怪我もすぐ直せるな気がするわ。
ここで、わたしは昨日の顔の肌への回復魔法には一体何が足りないことに気づきました。忘れないうちに早速試します。
「アイリスちゃん、こっちにおいで。」
「うん?わかった。…どうしたの?マリアンヌ。」
目を閉じて、わたしの前に来たアイリスちゃんのお顔を揉んてから、頬をつねって、また揉む。わたしの顔を細胞に魔力と言う栄養を与え、その柔らかさになるように回復魔法を使ってみる。
「精霊たちよ、聖なる力で我が体に元気を与えたまえーーーヒール。」
実感出来ました、乾いた顔の肌が水を飲んだみたいで、潤いを感じました。そう、昨日わたしがその
「あのう、こっちも見えるように回復魔法は成功しましたっぽいですが、そろそろ頬をつねっるのを止めてくれないですか?」
「あ!ご、ごめんなさい。」
「いいえ、痛くないので構いませんが、成功しましたみたいですね。」
今度はわたしの頬を揉まれて、頬をつねったわ。
「マリアンヌの肌ホントにブリブリですごく柔らかいですね。」
「良かったわ、しかし魔力一気に三割使いましたよ。」
「多分慣れると段々消耗が減ると思いますよ、それと昨晩教えた魔力操作の方法をもっと練習すると更に消耗が減ると思うわ。立てます?」
「ええ、ありがとう。」
アイリスちゃんの支えで立ちました。まさかホントに成功するとは思わなかったわ、この感触とやり方を忘れないようにしっかり記録しないとね。
「では今日は主に基本の復習と魔力操作の練習ですね、魔力を回復したら、今度は別の部位や髪の毛にも試しますね。」
「はい、わかりました。」
こうして、昼間までわたしひとりで講義の復習と魔力操作の練習をしました。その隣に相変わらず凄い魔法で素早くハシゴを作ったアイリスちゃんがいる。
「よし、これでマリアンヌも自由に小屋に出入り出来ますね。」
「ありがとうございます、しかしわした明日も帰りますわよ、そんなに気を使わなくでいいのに。」
「いいえ、私もハシゴを使うのはいい鍛錬になると思うなので、太ると嫌なのです。」
「なるほど、しかしアイリスちゃん太るのは、全く想像できないわ。」
「太る時はもう遅いですよ、だから早めに意識しないとね。」
「まあ、それも一理あり、ではわたしも引き続き魔力操作を練習します。」
「わかりました、ではハシゴも完成しましたし、私は小屋で王妃様の依頼を作りますね。」
結局わたしは夜まで魔力操作と回復魔法を繰り返し沢山練習しましたわ、もう二年分の魔法を使ったような気がする。
そして夜、夕食が終わり、昨日と同じくアイリスちゃんと一緒にお風呂の時間。
「マリアンヌ、魔力操作は成功しました?」
「一応成功ですね、もの凄く集中しないと無理ですが、成功しても一分くらいしか継続できないわ。」
「成功すれば良いです、沢山練習すれば、いつか大魔法使いになれるよ、ふふっ。」
「これも全部アイリスちゃんのおかげです。」
「マリアンヌは優秀だからよ、こんなに早く習得できるとは、ホントに天才ですね。」
「もう、からかわないでください。あ、そうだわ、アイリスちゃん、その石鹸ももしかしてあなたが作ったの?」
「ええ、そうですよ。高いなので買えないし、だから作ったの。」
「この花の香りは何の香りですか?」
「わかんない、茶葉と同じく周りのいい匂いの花を油にして作ったの、ここに来た間もなくの事で王都近くの石鹸工房の上に飛んで侵入し作り方を覗きました、そして加えて自分が持ってるな知識で作ったです。最初は結構失敗しましたよ。」
「まさか直接工房に、しかしこの石鹸の方が香りも汚れ落ちも市販より良いですよ。」
「そんなに欲しいものはひとつ持って帰らない?貝殻と雑草があればいつでも作れるだから。」
「ホントにこんなもので作れるのですか?信じられないわ。…もうここでの2日は驚きばかり、別世界みたいで楽しかったわ。」
「ここは魔の森ですよ。」
「言わないと完全に忘れるくらいですもん、魔獣もでないし。ほら、今みたいに外でお風呂と同時にこんな綺麗な夜空を見るのは王様もできないと思うわ。」
「お客様にご満足いただけましたので、私も嬉しいです。」
「はぁ…明日はまた仕事が…。」
「メイドより簡単では?」
「ふふっ、確かに、あの姫様ね……」
あれから寝るまでは世間話して、わたしも知らない内に寢ってしました。
そしてまた翌日、わたしが起きたら、アイリスちゃんがいなくなった、そして外に出ると神竜様もいなくなった。