60 マリアンヌの美顔研修会
マリアンヌと一緒に拠点に着地、神竜様はちょっとこちらをチラッと見てから再び寝た。マリアンヌはずっと声を出さないまま固く立っていた、こんな巨大なドラゴンを近くで見られると怖がらないのは流石に無理ですね。
「ただいま戻りました、パーティー凄くつまらなかったよ、って彼女は私の恩人のマリアンヌです、前に話した通りここで2泊する予定です。」
マリアンヌは急に土下座し、神竜様に挨拶をした。
「わたし、マリアンヌと申します、アイリス様のお誘いでここで2泊させ頂きました、神竜様のお休みを邪魔しないように頑張ります。」
「……。」
神竜様はマリアンヌの事を完全に無視した。
「あ、あ、あの、わ、わたし何が…。」
「この子はこれがデフォルトですよ、わたしの事もこんな感じです。」
「そ、そうですか。」
「そうだ、神竜様、トイエリ様に例の事を聞きましたか?そっちもに準備してくださいね。」
神竜様は頷くした、これは重要な事だから、一応お互い任務の確認。
お昼はまだ早いので、お勉強前にささっと薬草の見学を済ませよう。
「では、お勉強の前にさっさと報告用の薬草の件を片付けしましょう。」
「う、うん。しかしここはホントに魔の森とは思えない綺麗な場所ですね。周りに全部綺麗な花、小さいな薬草と野菜の畑、ホントに素敵な隠れ家ですわ。」
「はは、最初は神竜様があの赤いミノタウロスとの戦闘で荒地ですよ、いつも間にここまでするのは私も思わなかったです、ちなみに小屋も自信作です。」
「小屋がこんなに高く、ハシゴがないですが、まさかまた飛ぶって。」
「はい、そうです。そうですね、明日ハシゴを作りますね。」
マリアンヌと一緒にマイホームに飛んだ。大きくはないがひとり生活では十分な空間です。それに最近ベッドも壁収納ベッドに変えたので、使える空間は更に増えた。早速ギルドに報告用の月光草の実を彼女に渡した。
「この白いのは月光草の実ですが、確かに外の畑にもありますね、ホントに凄く甘いな香りがします。」
「そうなんです、結構増えましたので、勿体なく基本料理や茶葉にするのですね。これだけでも多分報告出来ますが偶然で発見した月光草の実にしてください、追加で月光草一株を丸ごと持って帰り、副ギルマスに育てますか?」
「わたしは構わないですが、ホントに良いですか?」
「良いですよ。ほら、外を見て、沢山いるだからね。」
「は、はぁ、では帰る時は一株持って帰りますね。」
「よし、これでギルドの仕事も終わり、時間が惜しい、早速お勉強しますか。」
「わかりました、アイリスちゃん。」
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わたしはアイリスちゃんの小屋のテープルの前に座り、わたしのために用意した教本を渡され、それと記録用の羊皮紙ではないな知らない紙と前に見たインクが必要ないな“えんぴつ”も渡された。
ここに来て、アイリスちゃんはホントに使者様だと実感します、精霊たちにお願いしなくでも魔法が使えて、知らない知識も沢山知ってる、ホントに上の世界から来たんですね。
アイリスちゃんとの生活で思わず前にジキタリス帝国にいる時を思い出しました、今思い返すとわたしがうっかり今の帝国の英雄実は
「マリアンヌ、聞いてますか?」
「は、はい!聞いてます。」
「いいですか、生物の最小単位は細胞です、この画像みたいですね。これはとても小さくて特別な方法でないと見えないくらい小さいです。例えばこんな風に擦るだけで指の上にすでに数万以上の細胞が取られたです。」
「……。」
「この細胞が沢山集めてこれで組織になって、沢山な組織を集めてやっと器官、最後は個体、即ち人ヒトです。」
「……。」
「すぐには信じられないですが、これが真実では、全ての生物、植物も同じような構造です。」
「……。」
「簡単に言うと“人が集まって村ができて、村が集まって街ができて、街があつまって国ができる。”そんなイメージですね。」
「……。」
「って、なぜ私の肌がいいのか説明します。多分ですね、私が魔力暴走な時余った魔力をこの細胞単位に身体中に送ったのせいと思います。」
「あ!確かにある日急に
「やっぱりですが、あの時、私は身体がそろそろ限界と思って、思い切り全身の細胞に回復魔法らしいものを使ったです。」
「なるほど。」
「マリアンヌ、回復魔法はお得意ですか?」
「かすり傷程度しか回復できません。」
「どんなイメージで魔法を発動ですか?」
「えーと、水の精霊に早く治してとお願いしますです。」
「うん、なるほど。では先にこの細胞の基本をよく考えて、わからないことがあれば私に聞いてください。私はちょっと畑仕事と昼ご飯を用意します。」
「わかりました。」
アイリスちゃんはそのまま小屋に出てしまいました、この教本の事は全部聞いたことのない知識ばっかりで、今まで学んだ事と全然違うの、アイリスちゃんの説明はわかりやすくて、何となくはわかるような気がします。即ち今までのわたしが学んだ回復魔法は違うですよね、昼前にわからない場所を探して後で彼女に聞きます。
「マリアンヌ、昼食は出来ましたよ。」
「は、はい。」
アイリスちゃんは小屋に飛んできて、わたしを連れて巨木の下のテープル前に着地した。席に付き目の前には見たことのない赤いソースをかけた“ぱすた”もどきと言う食べ物でした。とっても美味しかったです。マナーも忘れるくらい“ぱすた”を夢中に食べてしまいましたわ。しかし調味料をこんなに使うのではこの料理を王都で食べると結構お高い値段だと思う。
食事の後少し休憩しお茶を飲んで、アイリスちゃんと小屋に戻り授業を続けた。今度は食べたものの“栄養”をどうやってその“細胞”に運ぶのかを勉強した。実は勉強はホントに久しぶりです、自慢ではありませんが、わたし帝国の貴族魔法学校では飛び級の主席で卒業しましたわ、あの時は早くあの家に出たい一心で、休みの暇も与えないくらい勉強しました。だから卒業したあと運良く姫様に見つかり、王城で見習いメイドに雇われました。だから勉強についてちょっと自信があります…ですが。
しかし、今アイリスちゃんに教わった“栄養”はどれも信じられない程に複雑で、血は実は血球と言う小さな球で作られている?血は液体ではないの?食べ物を目が見えないくらいに分解し血がそれを運ぶ?さっきの“ぱすた”も血で全身に運びます?ちょっと…難しいです。
「マリアンヌ、難しいですか?別の例えにしますか。食べ物を鉱山に例えにすると、先ずは鉱山で鉱石を石から探し出し、それは消化とほぼ同じその鉱石は栄養素です。では集めた栄養素を王都に運ぶ人はその血液、最後その鉱石が必要な私たちがその店で買う、こう考えると割りと簡単な話です。これでわかりますか?」
「はい、前より分かりますです。」
「ではまだ記憶に残ってる内に、効果あるがはわかりませんが、外で試しに自分自身の細胞に回復魔法を使ってしましょう。」
「わかりました。」
すぐ巨樹の下に来て…。
「あれ?アイリスちゃん、気のせいでしょうか、今は真冬なのに周りは温かいのような。」
「うん?あ~戻った時から私ずっと周りの空気を温まってるですよ、私寒いのはちょっと苦手なのです、余った魔力をこのまま放出するより空気を温まってるの方がお得ですから。」
「は、はは…な、なるほど。」
そのやり方も知りたいですが、しかし炎の魔法自体は適正があんまり高くない、優先順で聞くのは諦めましたわ。では引き続き試しに自身に回復魔法を使ってみます。
「先ずは普段通りで使ってみて。あれ?マリアンヌは杖は使わないの?」
「いいえ、杖は高いし、わしたは戦わないですから、買うのはちょっと勿体ないです。」
「なるほど、では続きますか。」
「わかりました。…水の精霊よ、聖なる力で我が傷を癒やしたまえーーーヒール。」
魔法を発動した気配すらない。これは当然です、わたし怪我もないし、回復場所も知らないです、それにわたしの回復魔法は基本しか使えません。
「自分自身では効果なしですか?」
「いいえ、これは発動していないです。それに先も言った通り、わたし回復魔法は得意ではないのです。」
「では今回はまず身体中の細胞を考えで、先の言う通り、細胞に魔力と言う栄養素を運ぶのようにイメージにして、そして水の精霊ではなく、試しに普通に“精霊たち”だけをお願いします。」
「は、はい、わかりますた。」
属性の精霊を謳えないですか?原因はわかりませんが、試しにさっき教えた知識を思い出しました。身体中の細胞は人々、 その細胞は食べ物が欲しい、ではわたしはわたしの魔力を血を経由し与えましょう。
「……精霊たちよ、聖なる力で我が傷を癒やしたまえーーーヒール。」
身体が暑い、魔法は発動しました?驚きで集中力が分散され、魔法を中断しました。
「マリアンヌ、今ちょっと光ったみたいですが、発動は成功ですか?」
「はい…多分、発動途中で驚きすぎで中断しましたわ。」
「あれ?前に学園長からの説明では、魔法で発動したら中断出来ないではないの?」
「攻撃魔法ではそうですが、回復魔法は基本治るまでは発動途中です。だから回復魔法は攻撃魔法より難しいく長く集中も必要です。」
「でもぷち成功したので、あとは練習あるのみですね。一気に全身するのは難しいと思うので、先にお顔や手の細胞に魔力を与えるのはどうですか?」
「そ、そうですね。わたしの魔力量では全身にすると2~3回で魔力切れますわ。」
「では先にお茶を飲んで、一回一回も無駄にしないように、よくイメージを考えて直してから試しますか。」
「わかりました…こんなワクワクな感じ、学生な時も感じたことなかったわ、ホントに新鮮ですね。」
渡された薬草茶を飲んで、相変わらずの回復効果で疲れが一気に消えました。
「いいや~マリアンヌ賢い過ぎます、実は最初は教えるだけでわからないまま終わると思ったですが、細胞や栄養についてこの世界の人には複雑過ぎと思うわ、それまずは信じられないと思ってますね。」
「他の人では多分あなたの言う通り信じられないと思う。でもわたしはアイリスちゃんの事を信じますから、それに例えがわかり易く、何となくイメージを掴みましたわ。」
「マリアンヌさん、その不純な目的を忘れないで、全部美しい肌のためにですよ。それにまだ効果があるとはわかりませんし、まだまだ教えることが沢山あるです。」
「もう、不純と言わないで、わかっていますよ、ふふっ。」
あれから一回練習して、30分勉強、魔力が回復したらまた試す。段々イメージ通りに顔に集中で回復魔法を発動しました、ですが
「マリアンヌ、魔力は大丈夫ですか?」
「もうそろそろ切れそうです。回復魔法は上手く発動しましたが、
「しかし今日はもう終わりましょう。もうすぐ6時なので。」
「え?王都の鐘の音ここまで聞こえますか?」
「え?あ~そこで日時計があるですよ。」
そこに樹の下で刺さった一本の剣、凄く高そうな剣、これが今の時間が見えると言うのですか?ホントにわからないです。
「では夕食を準備しますね。」
「あ!今度はわたしが作りますわ。」
「良いですから、マリアンヌは復習しなさい。髪の構造や肌の保養方法も何がわからないとまた聞いてください。それとも魔法で料理出来ますか?」
「え?」
確かに、焚き火すら起こしていない。そう考える内に、肉は空に浮き、素早く何かに切られ、空中から火が現れ、調理道具も、全部魔法で操作しました。そうですが、料理の作り方もわたしたちと全然違うからね、仕方ありません。大人しく復習しましょう。
「そうそう、マリアンヌ、復習する時試しに魔力を血液の中に溶かすように全身に回せてみて、魔力操作の練習になると思いますよ。魔力もただ身体中に動くだけで消耗はしないはずです。」
「血液の流れですか?ごめんなさい、よくわかりませんです。」
「あ!そうですか、ごめんなさい。知らないですね、あとで絵を描いて説明しますね。」
「ありがとうございます。」
アイリスちゃん曰く、今回の夕食は“からあげ”もどきと言う鶏の“あげもの”で、またもどきですが、彼女から“かろりー”が高いので2つだけしかない、あとはパンと野菜。あの“からあげ”も大変美味しかったです、ホントにこれはもどきですか?では完成品はあるでしょうね、完成したものは一体どんな味でしょう。この“からあげ”には2つでは全然足りません、おかわりしましたが、その“かろりー”のせいで断れました。
もう空は暗く、魔の森には何も見えません、僅かの月の光でほんの少しの視線しか確保できないとジャックさんに聞いたことあるですが…アイリスちゃんは樹の上に鍋を置きその中に光魔法を使った、そして鍋の蓋を更に高くの位置に置き、柔らかいな白い光が反射されました。彼女は間接照明と言う方法です。確かに直接光魔法を使うのは眩しすぎですね、でもこんな方法で柔らかい光を作り出すのは、一体どうやってこんな方法を思い出したの?
「夕食も終わったし、ではお風呂にしますか。」
「え?ここでお風呂ですか?」
「ええ、そうですが、お風呂してから見る夜空は綺麗ですよ。」
「いいや、あの…」
「安心して別々でお風呂しますよ。」
「いいえ、女の子同士ですから一緒でいいですわ、別々ではお湯が無駄になる。」
「え?…うん、私は別に構いませんが、昨日も散々お胸を揉まれましたし。」
「誰に揉まれました?!もしかして貴族たちに無理遣りで?!」
「いいえいいえ、王妃様とそのメイドたちです。」
「はあ、良かったわ。」
「しかし、ここでは覗きは…大丈夫ですか?」
「あ~なるほど。」
アイリスちゃんは倉庫と言う別の小屋から木製の仕切りを何枚か出しました。魔法でその仕切りを移動してわたしたちを完全に囲みます。
「いつもこれを使って覗きは防げます。」
「まあ、これなら平気ですわ、しかしここでは何もないですが、まさかまた魔法で?」
「うん?何が言いましたか?」
「いいえ…何も。」
目の前にはお湯が空中に湧いてきた、それと段々二人にも余裕に入れる透明な四角浴槽が完成。アイリスちゃんの解説によると、魔法障壁を浴槽の形にして、中にお湯を入れるだけ。ホントに簡単そうに言えますわね、はぁ…飛び急で首席卒業とは何でしょうか。
寝間着を用意し、服を脱ぎます。しかし、ここでわたしは見えました。