57 王子…子供ね
第二王子レナルドからの衝撃発言で、皆も驚いた。
原因は全くわからないですが、子供の時の男性は好きな人をからかうですよね、うんうん、分かります。
(俺も子供の時にもこんな黒歴史があるよ。でも気にしないで、大きいくなったら絶対後悔するですから、必ず。)
俺は思わず後輩への関心で第一王子のヴィンセントに微笑んだ。
「……!」
(いや、待ってよ。好きな人をからかうって…俺じゃねえか!!無理無理、絶対無理。)
哀れな視線から思わずジト目に変え彼を見ました。それを見て第二王子は笑った。
「はははは!アイリス嬢の顔は面白いですね。」
「お褒め頂きありがとうございます。」
俺は再び王子たちを無視して引き続きお昼を食べました。王様と王妃様もこの暴露を聞いたら只々苦笑いするだけ。ここで王様から今日のパーティーについて話した。
「はぁ、お前たち、前にも話しただろ、アイリスは学園にいるのは仕事があるだから、邪魔しないようにと言ったよね。」
「いいえ、あの、俺たちは…。」
「言い訳はいらん、例え学園で彼女を見たでも、彼女の仕事を邪魔しないように、ほっといてくれ、いいな!」
「「わかりました!!」」
「それで、アイリス。今日のパーティーについて、エスコート役はヴィンセントにする予定ですが、構わんよな。」
「え?…あの…すみませんが、第一王子様は婚約者様がございませんか?」
「いますわよ、エドキンズ侯爵令嬢のマリー様ですわ。」
「申し訳ございませんが、第二王子様も婚約者様は…。」
「ええ、ありますわ、どうしたの?アイリスちゃん。」
「そうですが、ご配慮ありがとうございます。ですが婚約者様がいるなのに別の女性をエスコートするにはいけないなので、それに自分はただの平民のため、今晩のパーティーはエスコートなしでも構いません。」
「まあ〜アイリスちゃん、気にしなくても良いわよ。貴族の中ではこういう事はたまにあります。王族のお仕事ですもの。」
「そうですが、ですが、自分はまた学園に行くので、自分は王子様たちを憧れな人たちの敵になりたくありませんです。」
漫画やアニメで見た貴族の恋愛観は元の世界とは全く違うみたいだから、彼らの考え方を変えるつもりはない、出来れば敵を増やしたくないので、ニコリと王様の方にお願いした。
「そ、そうよな。アイリスは身分がないからね、他の令嬢たちに狙われたら不味い。別にエスコートなしでもいいですよ、主役は君だから好きのようにでいい。」
「ご配慮ありがとうございます。」
「ヴィンセント、レナルド、あなたたちはいつも通り婚約者にエスコートしなさい。」
「え?父上!」「わかりました。」
「では、我はもう食べ終わったので、先に仕事に戻る。アイリスも今日は楽しんてくれ。」
「ありがとうございます。」
「アイリスちゃん、わたくしたちも部屋に戻りましょう、今度は髪形を色々試したですわ。」
「は、はぁ、承知致しました。」
こんな感じで王子たちを残して、強制で王妃様の部屋に戻りました。
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食卓に残された王子たちはアイリスが王妃に強制的に連れ去られたのを見た後、レナルドはヴィンセントに話しかけた。
「振られましたね、兄上。」
「な!違う!俺はただ珍しいなぁと思うだけだ!」
「ホントですか?彼女が人質されたの噂を聞いたあと、噂ではまるで天上の絵画みたいな美貌を見るために、一週間昼休みの間ずっと学園で彼女を探し続けたなのに、やっと聖女を会えたの感想は?」
「自分は関係ないみたいな言い方ね、お前の方が俺以上に彼女の事を気にしているじゃないか?あんた先週ずっと学園で彼女を探してるの事はわかってるよ。」
「いや~僕はただその噂の虹色の髪を見たいだけさ。」
「はいはい、嘘くさい、結局お前も振られたじゃねぇか。」
「言うね、まぁ、彼女は今度はまだ学園に行くと話しただから、父上と母上がいない場所ではゆっくり彼女と話しができるね。」
「おまえ…あ~なるほど、あの娘がこの前の決闘で使った魔法狙いか?」
「って兄上は?本気で彼女の事好きになった?」
「…わかんない。でもあの笑顔は反則だ。」
「まぁ…確かに、あの笑顔は反則ですよね。しかし彼女は平民、まだ恋人はいないみたい。妾はわかんないが、正妻は無理だから諦めろ。では僕も早めに婚約者の屋敷に行くわ。」
「あのね、妾を考えるのは早すぎ…ちょ…おい!待ってよ、俺も行く。」
その後、周りのメイドたちは聞いた話を
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お昼が終わり、俺はまた着せ替え人形の仕事に戻りました。
(今度は髪型が、また何時間かかるのが。)
部屋に戻ると、メイドたちはすでに朝選んだドレスを用意していました。針子さんたちのバーストモードの効率がすげぇ速い!
「王妃様、ドレスの修正作業は終わりました。」
「まあ、ではアイリスちゃん早速着替えしましょうね。」
「か、かしこまりました。」
メイドたちのおかげで、俺はもう二度とコルセットの事を忘れられない、それと二度と貴族のパーティーに参加しないと心の中で誓った。着替えが終わり、王妃様の化粧台の前に座らせ、王妃様とメイドたちに勝手に髪の毛を弄りました。
「アイリスちゃんは酷いですわ、髪がこんなに綺麗で柔らかくて、腰もこんなに細く、肌もブリブリで羨ましいですわ。保養方法も教えて頂戴な。」
「申し訳ございません、自分は平民なので別に保養していませんので、関係あるのはわかりませんが、自分は毎日水で髪を洗ってますだけです。」
「油は使っていませんか?」
「はい、使っていませんです。」
「このサラサラ感は羨ましいですわ。」
「ありがとうございます。」
あれから2時間で髪型がやっと決まりました、下半分の金髪を隠すように髪をアップしてあとは髪飾りとドレスとお揃いの青いリボンを付けて終わり。それから俺の人生初の化粧。最後はえらく高そうなアクセサリーを付けられた。ヤバい、これひとつ無くしただけでもう人生終了だ。
やっとフルアーマー俺が完成しました。全くリアルへの感性が低い俺は化粧台前の鏡中の自分を見て…まぁ俺ねって感じ。メイドたちには完璧に仕上げたかのようにドヤッ顔する。
そう言えば先週王様たちへのお礼の茶葉を渡してなかったね、覚えているうちに早めに渡しましょう。俺はカバンの中にあるビン入りの茶葉を出した。
「あの、王妃様、先週色々があって、贈る時間がありませんので、これは先日約束した茶葉です。」
「まあ~ありがとうね、ではここで一緒に飲みましょうね。アンナ。」
「かしこまりました。」
専属メイドのアンナさんはすぐにお茶を淹れ始めました。
「それと、こちらの分は王様、宰相様、と団長様ふたりの分です、申し訳ありませんが、代わりにお渡しても宜しいでしょう?」
「もちろんですわ、アンナ、あとで陛下に|“
「かしこまりました、すぐに送ると手配致します。」
「“アイリス”の茶葉をお忘れなくね。」
「承知致しました。」
王妃様の対面のソファーに座り、アンナさんは黙々とお茶を淹れ、部屋の中に段々いつも飲んだお茶の香りが溢れてくる。
「あら、この香り、とってもいい匂いですわ。」
「え?香りですか?…くんくん、ごめんなさい、私には感じませんでした。」
「そうなの?何でしょう、この香り、何か最近嗅いた事あるようなですわ。アンナはこの香りは嗅いましたの?」
「はい、わたしも嗅いできました…この香りは……。あ!多分今朝のアイリス様の匂いでした。」
「えーー?!私匂いがしますか?くんくん。」
自分の身体を嗅ぐ…全くわからん。脇臭いではないので、多分大丈夫…多分。
「そうですわ!アイリスちゃんが来た時何となくこんな甘い香りを嗅いきましたわ。」
「た、多分私いつもこのお茶を飲んでますから、匂いが移りましたね。は、はは…。」
アンナさんは淹れたお茶をテーブルに置き、王妃様はお茶を飲んだ。
「まあ、やっぱりこれはあの噂の茶葉ですね。」
「噂のって?」
「騎士団団長が持って帰りましたわ、わたくし一回飲みましたが、甘くてとても美味しいですわ。」
「うん…私騎士団団長に渡しましたか?」
「初めてあなたと会う時よ。」
「……あ、思い出した、あの時ですね、皆徹夜で仕事していますので、思わず彼らに分けました。」
確かに団長さんと初めてマイホームで会う時、彼らは徹夜で柵と言う砦を作ったから、何か申し訳ないと思って、あの時この茶葉の効果は知らないから、茶葉を結構渡しましたね。
「
「ははっ、だからできれば他の方にはご内密にお願いします。」
「勿論です、そうそう、もしかしてこのお茶の効果でこんなブリブリのお肌になるのかしら?」
「多分関係ないと思うですが、これはただの普通の薬草茶だけです。」
「あら、残念ですわ。」
この後は王妃様の下着を作るための布をアンナさんたちが持ってきました、流石王族用の布、どれも高級品で、急にやる気が出たね。中身は男なのに女性物の下着を作る事にやる気が出た…うわ…変態だ。
「あれ?すみませんが、これはまさか絹でしょうか?」
「ええ、ご存知ですか?これは友好国ウンディーチアからの特産品ですわ。」
「これは
「れべる?とは?」
「ごめんなさい、質が高いです。これはいい物が作れますよ。」
「そうなの、それにこのレースも自分が作るより綺麗で、流石王城の針子さんですね。」
「今週は別の仕事があるですが、王妃様の分は出来る限り早めに作ります。」
「何がアイリスちゃん、綺麗な服を着るより今の方は楽しそうみたい。」
「仕方ありません、いつも家から出られないので、裁縫も暇つぶしでやってるだけです。下町にもいい素材もあるのですが、高くて多くは買えません。だから急にこんないい素材を使えるのは嬉しいです。」
「まぁ、あなたが楽しいければそれでいいの、多めに渡しますから残りは返さなくていいわ。」
「ホントですか?ありがとうございます。」
ここで王妃様は急に彼女の側にボンボンとここに座ってくれと示した、何だろって対面から隣に移動した。
「何が、今日はホントに娘がいるような一日でした、楽しかったわ。アイリスちゃん、ありがとう。」
そう言って、王妃様は優しく俺を横から抱きしめた、しょうがないので俺も抱き返した。王妃様も怖がってるよね、この世界で高齢出産では危険すぎる、例えお腹の子はホントに娘では、自分がいないと意味もないもんね。
「王妃様、もうそろそろパーティーの時間です。」
「わかったわ、行きましょうか、アイリスちゃん。」
「かしこまりました。」