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29 無理矢理な招待

あれからやっと手に入れた平穏な生活に戻り、毎日マイホームの改修、棚や他の家具を作り、飽きたら薬草畑や例の中途半端な聖女服を続けてアレンジする。マリアンヌからの忠告で何か変な感じがすればすぐにレーダーの魔法で周りをチェックしました。騎士団たちが柵を作ったおかげで未だに平和で誰もここに侵入しないまま2週間過ごしました。


夜マイホームでお風呂している時思ったが、この世界に来てもう1ヶ月半、段々この体の事に慣れてきましたが。正直未だにあの変な全身圧迫スーツ感はまだ残ってる、段々慣れてもう気にしないレベルになった。


体の魔力上限超えにも自然回復し続ける時に出た“水玉”も、未だに毎朝あれのせいで痛みから目覚めたの、でも最近は多分俺の魔力上限増えましたと思う、寝起きした時水玉の大きいさは小さくなった。拠点にいるときは魔力放出し続けている、だから基本“水玉”は別に気にしていない。


魔力暴走から起きた時のようにここはまだあの明晰夢の中とは思わないよ、流石に夢でもこんなリアルと長い時間経過するとは思わなかったし、もしホントに明日目覚めると元の世界に戻れば、それはそれでいいですが、ではマリアンヌと神竜様は?このマイホームもそのまま消えるの?セーブデータが消えたみたいにそれも何がいやですね、ホントに困った。家族に会いたいが、トイエリさんは元の世界の俺から消えた?死んだ扱い?…彼女はきっとうまくやってくれると思う。ですが神竜様を救えの連絡から夢での連絡は全く来ないので、ちょっと心配です。


ちなみに中身は男のまま女性の体になって、当然こんな美少女の体に興味を持たないの方が嘘になる、胸も大きいし、マイホームでお風呂してる時もちろん揉んだよ。でも男性の性欲は女性の5倍とは知ってるが、今女性になった時、脳内でエロい事はほぼ全く考えていない。だから最近お風呂や着替えの時もう女性の体になったことすら忘れるくらい慣れた。ちなみに女性のあの日ホントに痛がった…原因を知っても魔法で何処を何を治すのもわからないので回復魔法があっても意味がない。


関係あるとはわからないが、女性の体になったから、最近は身だしなみの事も気になった。雄二な時休日は基本家でゲームするから、外に出るとどうせ誰も俺のこと誰も気にしてないから、服装も安いなユニ○ロで済む。仕事も基本スーツだからね。昔わざわざデート用で買った服はもう何年着てない。でも今は折角こんな可愛い子になったので色々着せたい、髪型も色々変えたい。感覚的にはオンラインゲームで可愛い子を作ったから、色々かわいい服を着せたい感じ。でも残念です、例えかわいい服を買っても外には着ない、目立つのは怖いから、いつ帝国からの追手が来るのも分からないし、外に行くときお決まりでフードをしっかり被せる。


考えごとで長風呂になっちゃった、そろそろ出ないと不味いね。お風呂の水をそのまま重力を使って空へ投げ雨になって畑とマイホーム側にある街灯の木に水やりをした。気のせいなのか?街灯の木が大きくなったの?まさかまた俺の魔力吸いすぎだから? いいや、ないない. こうすれば周りの木も同じく大きくなると思うし、気のせいだろ。


今日も神竜様の背中で寝た、神竜様も早く白くに戻るといいなあ。


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そして今日は王都に行く日、いつものようにまずは薬草を売って、ご褒美でいい物を食べに行きます。先週マリアンヌは私が来る日に合わせて休みを取った、色々いい店を紹介され、沢山話しましたね。今日もその店に食べに行こう。


マリアンヌを紹介した店で昼ご飯し、冒険者ギルドの空いてる時間に薬草を売りに来たが、マリアンヌは外勤中で残念です。そのまま薬草を他の受付嬢に納品し、彼女にマリアンヌと約束した自家製の茶葉を渡してくださいと頼んでそのままギルドに出た。


その後はもう一回裁縫の本を探してますが、相変わらず見つからない、マリアンヌはどうやって買ったの?仕方ない、手触りいい布を買って…あ、そう言えば先週騎士団のロケットを返す事を忘れた、覚えているうちにさっさと返しに行こう。街の衛兵に騎士団寮の場所を聞いて、場所は貴族エリアにいるとは…確か騎士は街の衛兵更に上の階級…い、嫌な予感がする、門番に渡すだけ渡すだけで帰る、よし。


目の前に高校くらいの大きさの騎士団寮の前に到着した。フム…何だろ門番の視線を感じる…絶対怪しまれる。フードを深く被った女性が騎士団寮の前に来たら絶対怪しまれるだろう。


「あの、これ森で拾ったです、誰がの大事な物みたいなのです、代わりに持ち主にお返すことはできませんか?」

「ちょっと拝見しても宜しいでしょうか?」

「はい、どうぞ。」


俺は例のロケットを門番の騎士たちに渡した。彼らの顔はフードで見えないが、ロケットを持って確認した。その後彼らが何かを話したあと、門番ひとりで中に走った。


「すみませんが、この落とし物は何処で見つけたですか?」

「魔の森の外側で。」

「あ〜なるほど。確認しました、これは確かにあの方の大切なモノですね、すでに本人を連絡しますので、是非中にお入り少々お待ちください、()()()はすぐ王城から戻って直接お礼をします。」


(あちゃー、よりにもよってあの団長様のものだ。)


「いいえ、お礼は大丈夫です、持ち主の元に戻れるだけてそれでいいです。」

「いえいえ、これが無くしたあとの団長様はもう見えるくらい落ち込んでるんですよ、副団長から仕事のミスも増えましたと愚痴られましたので、このまま恩人を帰らせると、俺たちは団長様に怒られる。今度はお礼を返すまであなたを探し出します。だからもしお時間があれば中にお茶をして、団長様のお礼を受けさせでください。」


(こんな感じで言われると断ることができないじゃないか!!はいはい!入ればいいでしょう…とほほ。)


「そうですが、ではお茶だけで、ありがとうございます。」

「どうぞ、ご案内致します。」


彼らはそのまま俺を寮内の客室に案内し、俺はソファーに座った、前のテーブルにすぐにお茶と菓子が出された。出された菓子をばくばくと食べる、甘いものは帝国から逃げたあと食べたことないね、やっぱり砂糖は高いせいか?あ〜コーヒー飲みたい。


でも変だ、誰も俺にフードを下さいと言ってこない。まさか…バレたとは思わないよね。客室には扉の側に騎士2名、側面に大きな窓がある、ここは2階でもし何かあればあの窓を割って外に飛んで逃げよ。何かあったら逃げるのでこの菓子を全部食べてもらう。


およそ20分くらい、扉からノック。


ゴンゴン


誰が入ってくるか、フードを深く被せるので、見えたのは下半身のみ、でもこんな大男では9割は例の団長だろ。


「はぁはぁ、お待たせしてすみません。ロケットを見つけたのはホントですか?」

(このロケットホントに大事なものみたいですね、まさか中にいるの絵画は亡くなった家族の…)


そばにいる騎士が代わりに答えた。


「は、はい、このお嬢様が魔の森の外側で見つけたそうです。」

「……そうですか。」


団長さんは俺の前に跪き、そこで俺が想像もつかない言葉を俺に話した。


使()()()にわざわざご足労いただき、ホントに感謝致します。」

「え?なん…いやいや、お立てください、私は使者様ではございません。」


え?バレた?!何で?!俺今は全身平民モードですよ、魔力も出してないし、バレるはずないでは?慌てて自分もソファーから立ちました。扉にいる騎士たちも全く焦ってない、まさか最初からバレた?!え?何で?


「ありがとうございます。では使者様もどうぞそのままお座りでください。」

「え、あ、はい、ありがとうございます。」


お茶を飲んで、落ち着こう。まず団長さんは俺を捕まえる様子はないみたい、ホントにただのお礼だと思う、落ち着け、落ち着け、何かあったら重力魔法で動きを止めて、逃げるといい。


「すみません、王城に来た伝言の騎士から使者様がロケットを持ってご来訪したと言われました、使者様は身分を隠したとは思ってないのでつい失礼しました。身分を隠すでは私も普段通りで話した方が宜しいでしょうか?」

(ま、まじが門番からすでにバレた)

「え、はい、普段通りでお願いします。ではこちらは落としたロケットです。」


俺はロケットを団長さんに渡した、団長さんは嬉しいそうに、受け取って、中の絵画を確認した。


「お〜!ホントに戻れるとは思わなかった、ホントに感謝致します。」

「いいえ、私も偶然見つけたなので…あの、何故私のことをわかってるでしょうか?」

「そうですな、今日の門番は先日一緒に魔の森に来た騎士なので、貴方様にお会いしたことがあります。それにこのロケットが無くなったのは森で柵完成し帰りの直後気付きです、ちょっと騒ぎになってね。先程貴方様は魔の森の外側で見つけたのはありえないです、だって柵を作る前にはちゃんと懐にいると確認したのだからね。だからこのロケットは絶対魔の森の柵周りに落とした、そこで拾ったのは使者様しかありません。」

「そうですか。」


ここで扉の側にいる騎士、声を聞けば多分あの門番から追加の説明した。


「それと魔の森で拾ったロケットを何故騎士団が落としたモノと断定できるのか。加えてフードを被る犯罪者は基本騎士団寮の周りに来ない、用事ある人は自らフード下ろしてから用事を言うからね。騎士の前にフードを下ろさない女性は最近はただ使者様ひとりです、それに使者様の身長や体格はそのままなので、すぐわかりました。」

「……はあ、ご説明ありがとうございます。」


(もう、完敗だ、もう帰っていい?)


「使者様。」

「冒険者、と言ってください。」

「申し訳ございません、冒険者殿。このロケットを見つけてくれてホントにありがとうございます。これは我が嫁がはじめて私への贈り物です、もし無くしたとバレたら、絶対家も入れてくれないくらい怒られる。」

「は、はぁ…ヨカッタデスネ…では要件は終わりましたので、私は先に失礼致します。」


お茶を飲み終わって、できる限り早めにここから離れたい。残念ですが、ここで団長さんから一番聞きたくないことを話した。


「し、冒険者殿、不躾なお願いですが、陛下は貴方様に直接お話したいです、私と共に王城に行き、陛下にお会いすることはできませんか?」

「いいえ、貴族や王族には関わりたくありませんので。」

「実は我らの王様は教会のことについて貴方様とお話したいですが、小耳では教会の人は人を雇って魔の森へ行くの話を聞かれた、もしあの教会の人は神竜様のどころに行くと恐らく貴方様の生活に影響があると思いますです。」


(はあ?明らかに混乱するな情報を話したのはそっちの問題だろか、確かにこれを言ったのは俺ですが…あ~もう、はいはい会います、会います、ついてに例のハンカチも回収し、二度とワシに関わるなと言ってやる。)


「はぁ~、わかりました、今回だけお会いに行きます、ではいつ行きますか?」

「は、できれば今日お会いしたいです。今回は王様と宰相様と私だけで秘密で面会します。」

「教会の人はいないの?あの方たちは絶対トイエリ様の事を認めていないでしょう?」

「はい、王様は先に我々が創造神トイエリ様の事をもっとお聞きしたいそうです。」

「わかりました、ではすぐ行きましょうか。」

「あの…申し訳ない、今服を用意していますので、お着替えできるでしょうか?平民の格好で王城に入るのは逆に目立つから。少々お待ちください。」

「……。」


俺は黙ったままソファーに座り、追加の菓子を食べ尽くしてやると誓った。

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