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26 色々な準備

マリアンヌはアイリスと別れ、ギルドマスタージャックの執務室に来た。


ゴンゴン


「入れ。」


執務室内ジャックは未だに溜まった書類と格闘中、ですが入ったのがマリアンヌと見たら、手を止め、そのままソファーに座れと勧めた。


「座ってくれ。」

「いいえ、今は仕事中だから。」

「あの件だろ、とりあえず座ってくれ。」

「はぁ、わかりました。」

「って、2日待つのはもういいのか?」

「相変わらず、要件はすぐにわかりましたね。多分これは一番の解決案と思います。」

「わかった、聞こう。」

「騎士団に()()を持って、今日から出発し3日後ドラゴンのどころに到着してください。」

「これは?…ハンカチ?」


マリアンヌが出したのは先程アイリスに計画を説明した時渡されたアイリスの魔力付きのハンカチ。


「このハンカチお持ちではドラゴンは威圧してこないはずです。」

「な!なんだと!これは…いや、詮索はしない。」

「ごめんなさい。」

「大丈夫だ、気にしないさ、王様には何も知らないと言ってやる、事実だからな、ははは。」


「では俺すぐに王城に行く、今日出発3日後到着ですな、あとは王様の決めることだ。行ってくるぜ。」

「はい、いってらっしゃませ。」


(アイリスちゃんでは絶対うまくやります。)


ジャックはすぐに王に報告に出て、マリアンヌは元の仕事に戻った。


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王城の国王執務室、ジャックは報告を終え執務室を出た。国王セオドリクは宰相と騎士団団長と話した。


「宰相、団長、この話しを信じる?」


団長はすぐに答える


「俺は信じません、このハンカチひとつを持てればドラゴンは威圧して来ない、それに出処も不明とは危険です。」

「いや、ワシは信じるぞ、まずギルマスは我々も知ってる通り罠を張る人ではない、罠張るより最初からドラゴンの件を報告しなくて済む話だ。そして先日夜中まで我々の考えた案よりいい案を進言した、どのみちこの問題は消えないだから、ワシはギルマスの提案を賭けて信じるべきと思います。」

「宰相殿、ですがこのハンカチの出処を聞く時の返事は“協力者は話せない、その故わからない”と言った、では何故これを持てればドラゴンの威圧してこないと言える、それにその協力者の個人情報は絶対詮索しないの代わりに王国に協力するとは怪しい過ぎです。」


セオドリク王は二人の意見を考え、こう言った。


「良いんだ、二人共。団長反対の意見もありがとう。俺も宰相と同じく信じる。確かに出処は不明でした、ですが信じるのメリットの方が多い、うまくすれば、この“協力者”と縁を交わせる。多分例の提案もその人が考えたのだろう.確かにドラゴンをいい方向に国民に説明する方が我が国にとって一番いい。もしドラゴン怪我の話がホントではドラゴンが怪我を治るまではドラゴン撃退できる帝国以外の外国からの脅威はほぼないだろ。まぁ、他の隣接国とも今も友好関係ですが。それと一番重要なのは今回はドラゴンと話すではない、ただその棲み場の範囲を柵を囲むだけ、可能の限りドラゴンを刺激しないように。」

「陛下、では騎士団を出発前に民にこの件を説明し、今出発した騎士団はドラゴンからのお誘いで怪我を癒すの場所をお貸しの代わりに王国に襲撃しないと約束するようにうまく話します。」

「いいだろ、民に騎士団出動の原因は戦争ではないと先に言わないと混乱する。団長今日すぐに出発するように準備に戻ろ、森で長く残ると危険も増える、早めに終わらせるように柵作りで魔道士団30人を一緒に連れてくれ。」

「はっ!すでに騎士団精鋭30名も準備出来ました、魔道士団で30名選出後約1時間後魔の森に出発できます。」

「では、ワシは発表の原稿にもう少し修正し、陛下には民への発表をお願いします。」

「うん、2人とも頼む。では俺は公報前に先に他の貴族に説明する!」


その後、騎士団団長ウォルトは第二騎士団と魔道士団合計60人、魔の森のドラゴンの居場所に出発し、絶対3日後には到着すると早足で進行した。


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俺は王都で色んなものを買って、マイホームに戻った。マリアンヌの話では多分王国の騎士団は2〜3日ここに来る、でも準備時間は2日くらいしかない。まずは同居人のドラゴンに事前に話しておかないと。


「ドラゴンさん、あなたがここにいることがこの国の人に見つかったの、向こうも混乱している。多分2~3日後、この国の人はここに来てあなたと敵対意思がないと話すると、この拠点の周りに人を入らないように柵を作ると思うの、私の魔力が持つハンカチを持ってるので、その時あの方を威圧しないでお願いできませんか?万が一襲ってるのは話は別ですが。」


話した後、ドラゴンはゆっくり頭をこちらに向け、頷いた。


「ありがとうございます。」


では早速聖女っぽい服をアレンジしないと、普段はすぐ黒い修道服だと思うのですが、この世界の教会に行ったことないし、街では黒の服もあんまり見たことないし。念のため白のワンピースに淡い黄色のワンピースを重ねて現代風にアレンジするしかない。姫様になった時裁縫の本を見たのはホントに良かった、少しですが裁縫知識と遊んだゲームの聖女っぽいキャラの服装の感じで、軽くアレンジした。


最後は白いなフード付きマントで聖女服のダメな部分と顔を隠すですが、マントも神聖なイメージしないと、最初はマントに何がの紋章を描くつもりですが、複雑過ぎで、最後は何となくとあるカードゲームの死者蘇生のアレに決定した。拠点周りの黄色の花から汁を絞って、水魔法でマントの裾回って染めて軽く仕上げる。


アレンジは意外と楽、魔法で針が動くから、手でやるより正確で速い。集中力や魔力が足りない時は聖女っぽいのセリフを考え、聞かれる質問の返事を想定する。


あれから徹夜で聖女っぽいの服を完成した、コスプレの趣味はないが、服作り意外と楽しい、薄い本を描く時を思い出したね…あの修羅場を。


最後は考えたセリフを練習し。誰が来るのかはわからないですが、念のため、当日は帝国から脱走する時と同じく“水玉”を貯めます。もし襲ってくるとドラゴンの後ろに隠れる、念のため出番の時は魔法障壁で全身を守ろう。

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