22 これからの事
魔の森の拠点に戻り、もう太陽は沈んだ時間だ。ドラゴンさんは相変わらず寢ってるっぽいな格好で、この様子では留守な時、他の魔獣は来ていないみたい、では光魔法で光を出す…ん?光魔法いつ習得したの?いや、現代人って普通に蛍光灯をイメージすればすぐに使えるのかね、攻撃力もないし、消費ほぼゼロ、ホントにお得です。ですが、光とドラゴンがいるとは言え魔の森だから周りに魔獣もいるので、意味がないかもしれないが焚き火起こしますか。
買ったテントを組み立て、今日買った生活用品テントに入れる。急に思い出しました、ドラゴンって何を食べるの?肉では食費が必要では?魔獣を狩りますか?でも今ドラゴン寢ってますよね。
「あの、寝てるところすみません、ドラゴンさんの夕飯は何を食べますか?ま、まさかあのミノタウロスはご飯ですか?」
やばい、勝手にドラゴンのご飯を売った。ここでドラゴンは目を開け、俺を見る、これは何を言いそう、そのまま目で返す。
「うん…えーと、もしかしてだけど…魔力が食べ物?」
ドラゴンは目を閉じた、正直ホントに勘ですが、正解のようです、読み間違いではドラゴンさんはもう一回俺を見るからね。確かにこんなに巨大な生き物が肉食生物では災害レベルですよね。
「わかった、私は魔力放出しますから、どうぞお食べてください。」
「……。」
無視された。体力はまだ回復していないかもしれない。
今日は疲れましたね、体交換したあと、一番運動したような、明日絶対筋肉痛。
メイド服を脱ぎスリップのまま魔法で水を出しメイド服を洗濯する、洗剤がないから、そのまま水だけで洗う、同じく水魔法で水だけを取り除くで洗濯完了、最先端の科学技術より速い!楽!メイド服はまた換金する時までは封印です。メイド服に…礼!
あとはお風呂、それは簡単です。魔力障壁を浴槽形にしてお湯を入れるだけ、恥ずかしいですが、ここは人もないし、露天風呂と思えばいい…やっぱり明日から小屋を作ろ、俺は露出癖がない、小屋は木の下がいいね、ここを整理する時いい感じな木を1本を残しましょう。
お風呂終わり残した残り湯は重力でそのまま後ろの空へ移動し雨として戦闘後の更地に降ろした、雨になったお湯の温度はすぐに常温に戻るので環境にいいよね、俺を褒めていいよ。
寝る時間になって、俺今日はドラゴンの背中で寝た、俺と触れたままの方が浄化効率が高いからね…多分、明日王都に行って布団を買おう。
(マリアンヌ、大丈夫だろうか、信じるしかない。そっか来週ギルドに行くとき掲示板にメッセージ残しましょう。)
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最初の1~2日は足りないものがあるので、ちょくちょく王都へ飛んで買いに行った。残りの時間は基本拠点の更地を魔法で凸凹を直す、倒れた木を木材に加工する、地面で小屋の設計図を描く。その後の日々、俺はずっとドラゴンの側にいる。
でもね、一番大事な事を思い出した、このままではいつか金は使い切ってしまう。安定した収入を考えないと。前に見た異世界作品では自家農園にしますが…それもいい案です、でもこの拠点の大きさ今は半径約10メートル、半分はドラゴンの寝所で自家農園量がないと収入源とするには無理です。薬草はどう?ワシ薬草の見分け方がワカリマセン。
お!そうだ、目に魔力を集め熱感知スコープの魔力版にすれば、周りの植物の持つ魔力を見る、大体魔力が多い植物はレアモノだから、それを植えてギルドに売ればいい、鑑定は向こうに任せ高いのヤツを多めに植えればいい。
やっぱりオタクの妄想力はすごい、その魔力感知スコープ魔法は何時間か練習したら習得しましたわ。最初は俺が発散した魔力で何も見えないが、あれ結構調整しました。ってそれを使って周りの植物を確認すると、結構魔力量が多い植物が沢山あるね、一応一番魔力量多いな何種類かを空き地へ移植する。これは多分金になる、ホントにダメでは魔獣を狩るしかない。
その日の夜、夜空を見ながらお風呂に入ってる時こう思いました。
(石鹸が欲しい、姫様の生活で当たり前のように石鹸もあるのですが、あれはやっぱり高いよね…うろ覚えですがアニメで見た石鹸の材料は何の油と焼いた貝だったっけ。作り方は全くわからんが混ぜるでいいでは?暇な時試しに作ろ、でも先に小屋…外でお風呂はやっぱり何が見られて嫌だ。)
ここ一週間魔の森で魔獣に会ったことがない。まぁドラゴンもいるし当然だが、加えて俺の空気清浄機機能で周りの瘴気を浄化するから、多分魔獣には俺を近づきたくないのでは?魔獣って定番では絶対瘴気と何らかの関係あるし、浄化されるのも嫌だろ。あ……魔獣を狩って収入にする方法は消えたね…一気に異世界の冒険感が無くなったわ。
ってこんな感じでずっとドラゴンの側で忙しい一週間を過ごした。
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ミノちゃんを売った一週間後、副ギルマスと約束した精算日。朝から王都に行って金を貰って、ついでにこの辺で取った薬草っぽいものを売るとマリアンヌへのメッセージ、その後は食料や調味料を買う。よし、この前に買った平民の服に着替えて王都に出発します。
「ドラゴンさん、王都に行って食べ物を買いにいきますね」
この一週間ドラゴンは相変わらず無視された、ずっと寢ってるっぽい。少しだけ、ホントに少しだけ、その体は黒から灰色に戻ったような、毎日背中で寝る甲斐があったよ。
そのまま王都へ、西門に到着後ミノちゃんの置いた場所にミノちゃんはもういない、もう金になったね。西門門番の衛兵も俺をスルーした、多分ミノタウロスのメイド騒ぎはもう消えただろ、平民の服万歳!そのまま王都に入って、空気になって良かったわ、気分がいい!久しぶりにおいしい朝食を食べ、冒険者ギルドに入った。
ホントにメイド服でないと誰も見てくれないですね、良かった。前と同じ赤い髪の受付嬢にギルドカードを見せ、受付嬢に話した。
「おはようございます、先日副ギルマスから今日ミノタウロスの精算しに来たです。」
「おはようございます……。あ~先日のメイドさんですね、副ギルマスの事務室にご案内致しますね。」
「あ、それと、こちらの薬草は売れますか?」
「はい、では鑑定しますので、こちらでお預かりします。副ギルマスと話したあと、こっちの鑑定も多分終わります、後でまだカウンターにお越しくださいね。」
「わかりました、よろしくお願いします。」
多分同じくフード付きケープだから受付嬢は覚えてるっぽい、すぐに副ギルマスの執務室に案内されました。執務室に入り、副ギルマスのおじいさんと一緒にソファーに座り、おじいさんからお茶を入れてもらった…えーと名前は確かフレッドさんですよね。
「おはようございます、今日は来るの早いですね、アイリスさん。」
「おはようございます、他の仕事がありますので。」
「今日はメイド服ではないですか?何日間か下町で噂されていますよ、いい意味で。はははっ。」
「いいえ、出来れば目立ちたくありませんので。」
「あなたのご主人のおかげで、逃げ出した魔獣は減ったね。」
「そうですか、これは良かったですわ。」
(あれ?魔獣の逃避行はドラゴンさんのせいではないの?俺たち全く動かないだから?)
「ええ、今回は基本弱い魔獣だからね、森の外の平原に出て新人冒険者にはいい経験になったよ。ですが念のため今は銀ランクの冒険者を魔の森を再調査しています。」
(何だろ、絶対うちに来そう…副ギルマス、フラグを立ったないでください。)
「では精算に戻りましょう。先日お聞き忘れましたが、ミノタウロスの魔石も売りますか?」
(お~う、ホントに魔石があるんだ、定番では色々使い道があるっぽいなので、残しますか。)
「ええ、魔石は欲しいです、こちらもお伝え忘れで申し訳ありません。」
「こんなレアな魔獣だからね、気にしないでください。ではこれは売った金と詳細のリストです。」
詳細のリストを見で、売った金額は金貨53枚…換金したアクセサリー以上ではないか、フードを深被せ驚きの顔を隠す、俺はすぐにお茶を飲む、冷静に…。
「確認しました、ありがとうございます。」
「こちらはその魔石です、こんな大きいな魔石ギルドも欲しかったです、でもこれを買う金がいないですなあ。」
「そうですか、この魔石はどれ位でしょうか?」
渡された魔石は深い紫色の変形結晶、多分16cmあります、これは大きいみたい、標準サイズはわからないから仕方ない。
「そうですね、この魔石は多分金貨35~40枚くらいでしょう。」
「ソウデスカ。」
ゴンゴン
『すみません、副ギルマス、結構大事なことがありますので、入って宜しいでしょうか?』
「アイリスさん、構いませんか?」
「ええ、いいですよ。」
「どうぞ。」
『では失礼します。』
受付嬢は俺の薬草籠を持ってきた…あ〜何が嫌な予感がする。
「副ギルマス、こちらの薬草の鑑定をお願いしたいですが。」
フム…ですよね、鑑定したい薬草は一番魔力量が多い白い花がある薬草A、冷や汗が流れたわ。
「これが!月光草ではないか!!」
「ホントに月光草ですよね、わたしも見間違いと思いましたよ。」
(よし、お茶を飲もう…)
副ギルマスはソファーから立てるほど驚きましたから。何となく読めたら、先に返事を考えますか。
「この月光草は誰かの納品じゃ!」
「あの…こちらのアイリスさんです。」
「え?!アイリスさん、この月光草は何処で取るですか?」
「これは言わないとダメでしょうか?」
「あ〜いや、失礼しました。言う義務はありませんので、ですがこの薬草は希少で、納品数が極めく少ない、噂では綺麗な魔力かつ魔力濃度高いな環境でないと成長できない、しかも取ったばかりのような新鮮さ、これは上級魔力回復薬一番入手難しいの材料です!」
「(うわー、すごく心当たりがあるな環境デス。)そうですか。」
「またありますか?」
「これも教えることはできません。」
「お、すまんないね、興奮すぎました、失礼しました。」
フードで見えないが赤い髪の受付嬢は申し訳なさそうな顔で俺に話した。
「ごめんなさいね、アイリスさん、副ギルマスは副ギルマスと同時に薬師ですよ。だから希少な薬草を見ればいつもこんな感じになりますよ。…フレッドさん、籠にも他の薬草もありますので、そちらも鑑定をお願いしますよ。外忙しいのでカウンターに戻りますね。」
受付嬢の話が終わったあと事務室から出て、職務に戻りました。副ギルマスは薬草を鑑定し、提示した金額を俺に教えました。
「この籠の薬草では合計銀貨62枚です、ちなみに月光草1本だけで銀貨55枚です。」
「(高!!!)そうですか、では
俺はそのまままたお茶を飲んで驚きの顔を誤魔化す…草一本で銀貨55枚…実際値段はわからんが、すごく高そう。
「ホントですか?!これは勿論秘密にします、他の薬草も新鮮で魔力量も多く、こんな納品いくらでも歓迎だ。」
副ギルマスを右手を出して、握手したので、俺もそのまま応じました。
「では来週もまたよろしくお願いします、アイリス嬢。」
「ええ、いいですよ。秘密でお願い致しますわ。あ、ひとつお願いことがあります、情報掲示板である人に伝言を残したいです。」
「もちろん、構いませんよ。ワシの権限でタダでいい。」
「“私毎週ここに来ます、 アイリス”これでいいです。」
「了解しました、ワシにお任せてください。」
もう用はないので、副ギルマスはすごく興奮したから、俺はそのまま大金を持って冒険者ギルドに出た。もうマリアンヌと別れてから一週間になったね、もうそろそろ到着したのもおかしくないと思う、メッセージも残したし、待つしかない。
(よし、意外とこれで安定した収入が確保できた。では食材を買って、早めに戻りましょう、小屋を早めに完成させたいし、薬草畑ももうちょっと本気で作りたいな。来週マリアンヌ私への伝言があればいいなぁ。)
この日、もし俺がもうちょっと王都に残れば、冒険者ギルドの裏ギルマスに会えるかもしれない。
王都からドラゴンのところに戻り、相変わらず俺の周りに魔獣は何も出ない、ガチで俺を近づけないみたいね。拠点に戻っていつも通り小屋を作り、飽きたら薬草畑を作る、こんな生活も意外と楽しい。
夕日は沈んだ。いつも通り光魔法で光を出すつもりでしたが、何故か置いてきたカバンの中に僅かな光がありました。光の元はミンちゃんの魔石、朝貰った時確か深い紫色ですが、今は白っぽく透明で薄い白い光を発してる。
あれは…これだ、俺はこの魔石を浄化した…的な?そして恐らく浄化したあと俺の魔力を吸収した…と思う。光は勿体ないので、仮小屋隣にあるいい感じの木の樹幹上に置くと間接照明のように柔らかい光でいい感じ、これで我が引きこもり生活のレベルもまた上がったね。
その夜俺はいつも通りドラゴンさんの背中で寝る、今の拠点を見てこう考えた。
今のこの拠点最初はただのドラゴンが戦闘後の更地、小屋作りで倒れた樹は足りないので周りの樹も魔法で切った、今は半径15メートルの大きな丸になった。
戦闘痕跡が無くなり地面も段々緑が戻った、左半分はドラゴンの寝床、真ん中は我が仮小屋、小屋を木下にして欲しいなので、小屋隣の魔石灯乗せてるの木一本を残しました、その魔石は間接照明の街灯のようでいい雰囲気で、小屋の前には薬草畑。
(こんな生活結構好き、充実してていいよね。娯楽はないが、小屋作りは楽しいし、薬草以外に自家農園を作ってもいいかもね。)
それを考えるまま知らないうちに深く眠りについた。