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中二と結婚
突然のことだった。真剣な顔で睦月は俺の家に来た。
まぁ、コイツが真剣な顔しても言うことは中二ってわかってんだけど。
「光太、オレ決めたんだ・・・結婚する。」相手が見当付かない。
「昨日父さんが紹介してくれたんだ。一瞬で・・・もうあいつのことしか考えられない。」
おいおいっ、これはマジの話か?睦月のお父さんは交友関係も広いから。有りっちゃ有りの話だ。
「彼女の名前はラウシェル。まろやかなブラウンを帯びて」茶髪の外人さん?
「しっとりとした白い彼女自身も」
総合的に茶髪の白人さんか。これは本当の本当の話かも。
「可愛い子か?」
「あぁ、もう彼女の虜さ。愛してるさ。オレ、ホットココアの“ラウシェル”と結婚する!?」はぁっ?ホットココア?
「ホットココア?」
「ホットココア。」
「マシュマロ入り。メイカーがラウシェル。」いや、そんなことつけくわえんでいいよ。
聞いてみたら昨日、睦月のお父さんが久々に帰ってきて、睦月に土産に海外の食材を渡したのだ。それがホットココアとの運命的出逢いらしい。
そうだな~。海外の食品ってたまに当たりあるもあんな~。
「そっか~、結婚するんなら俺の作るホットケーキとはお別れだな。あと、ゼリーにブラウニーに・・・」
「いや、ホットケーキとは今後愛人として一緒にいたいと思っている」なーに言ってんだ。
「アホかテメー」
「これが本当のスイートライフ、さ」うまいこと言ってんじゃねーよ。
せっかくなのでそのホットココアと俺のホットケーキでおやつタイム。
あー、結構おいしいわ~。
てか、何これ?女子会?