なぜなに魔女さん
説明回です。
「このコーナーでは私、シアーシャが本編での謎や設定に加え読者様の疑問にお答えしていくものとなっています。なお、メタ的なものなので本編の私とは切り離してお考え下さいね?」
「はい、では最初の質問どうぞ」
Q1、船で辿り着ける距離なのに、元の大陸と今の大陸の魔法や文化が完全に隔絶しているのは何故なのか?
そして、今の大陸(魔あり)から元の大陸(魔なし)へ、優れた魔法文明を使って探検しようとした人はいないのか?
「距離に関してのお話ですが、作者の知識不足によるところが大きいですね……船で二十日程度がどのくらい距離を稼げるか理解していないが故の甘い設定なのです。実際にはそうそうたどり着けないほど離れているということで、ここは一つ。魔術側からの移動ですが、そちらは序盤にも出てきました海側の魔獣の危険度が主な理由ですね。海は勿論、足元が信用ならないっていうのはかなり難易度が高いんですよ。施設も人も徹底的に破壊されてしまうので半ば禁足地扱いです」
Q2、ぶっちゃけシアーシャの依頼達成してない?
「依頼の達成諸々に関してはそのうち本編で説明されますので少々お待ちくださいね。あと詳しくは省きますが、冒険者業を手伝ってもらっているお金はちゃんと支払っていますのでご心配なく」
Q3、海の中に凶悪な魔物がいるようですが、同様の水中で活動する凶悪なモンスターは元々の大陸の方には現れなかったのでしょうか?
「異大陸側の魔獣には単なる血肉の摂取以上に魔力の補充も兼ねている面があるのです。ジグさんのいた大陸近辺には魔力を補充する方法がないので行きつく前に魔力欠乏症でその体を維持できなくなってしまいます」
「私のような魔女は自分で生み出せる魔力だけで十二分に生きていけるので関係ありませんが、魔獣、特に海に生息する巨大な魔獣はそうもいきませんので。自分で賄える小型の魔獣ですと辿り着くのも難しく、一匹辿り着いたところで朽ちていくのが関の山です」
Q4、タイトル48で魔女さんが迎えに来ましたが、普段からジグさんの居場所は魔術的な何かで把握してるのでしょうか?
「いえいえ、あれは普通に聞き込みの結果ですよ。ジグさんの体格も武器も非常に目立ちますから。私の索敵能力は魔力依存ですのでジグさんには全く役に立ちません。何かしら魔術を使えば感知できるんですが、ジグさんには魔力が一切ありませんからね」
Q5、もしかしてジグさん、今のところ本編中で(少なくとも対人戦で)「完全に殺す気」、つまり傭兵として死力を尽くすような「全力」を振るっていないのでは?
「イサナさんとの遭遇戦では本気だったようですよ。確かに未だ手の内を明かしきっていないジグさんですが、勝つための手段はその場その場でしっかり選んでいるとのことです。私やイサナさんが死んでいないのは結果に過ぎないとか」
「装備が劣っていたり人数差がある戦闘が多い面もありますが、“そもそも平等な戦いなどあり得ない。数を揃えるのも装備の質を上げるのも実力の内”というのが本人談でした。勝てば官軍負ければ賊軍の極みですね……戦争ってそんなものらしいですよ?」
Q6、新大陸(魔法のある世界)は約20年前に発見されて調査団らしきものも送られているとの事でしたが、誰もいないのはなぜですか?
「先遣隊の事ですね。ほとんどは海の藻屑になりましたが、陸地にたどり着いた人たちもいますよ。その人たちもあのでっかいミミズみたいな魔獣に……え、なんです?とれまあず?はぁ……トレマーズに無事捕食されてしまいました」
「運よく逃れたとしても食料も水もなく魔獣が闊歩するこの地では野垂れ死ぬのが関の山でしょうね。よほどの実力があれば話は別でしょうけど。私たちは最初から自分達のみで動くつもりだったので食料なども自分で持っていたのが大きいです」
Q7、85話抜けてない?
「作者が馬鹿だからですね。この場を借りてお詫びさせていただき……なんで私があの馬鹿に代わりに謝罪しなきゃいけないんでしょうか?あ、特に伏線も何も一切ありません、ハイ次」
Q8、ジグのイメージはドラゴンを殺せそうな鉄板みたいな大剣担いでるあの人?冒険者で言うと強さは1級くらい?
「大体そうらしいです。顔の濃さでは少し負けてるとか?」
「冒険者の等級はあくまでも魔獣を倒す巧さで格付けされているので対人戦闘力とはまた別物です。四等級でも三等級を倒せることは十分にあります。イサナさんなんかは対人慣れしているので二等級でもかなり強いらしいですよ?とはいえ、基本的に等級が高い方が強いっていうのは大体間違っていませんけどね」
「一等級!最強!無双!……っていうほど単純な強さ格付けなんて世の中そうそうないってことですね。沢山稼いでる仕事できる人くらいに考えていただければ」
Q9、ジグさん大陸の人達、亜人含む今の大陸、魔女って全部遺伝子的には同じですか?
「ジグさんとこっちの大陸の人は似ているようで、結構違いますね。基本構造は近いんですけど、体の機能が魔力補助ありきのものになっています。昔は魔力のない人間もいたらしいんですが、長年の生存競争で淘汰されました。今でも稀に魔力のない人間も生まれるんですけど、非常に短命です」
「ジグさん大陸の人間は魔力など一切持たない代わりに屈強な肉体をしています。それでも大半は魔力強化された力には及ばないんですよね。その分基礎生命力や持久力に秀でています。ジグさんがパワーで圧倒しているのはちょっと例外的ということです」
「亜人もその辺りは変わらないんですけど体の維持に魔力を多く消費するんです。結果的に体が丈夫でも強化に回せる魔力が少なくなってしまうんですね。それでも普通の人間よりは強いんですけど」
「最後に魔女ですが、これは根本から別の生物です。体の構造が似ているのは偶然か、神の悪戯か……魔力で寿命を延ばしているのではなくそういう種族なんです。大昔はもっといたらしいんですけど、個が強力で長命なせいか繁殖力が低く次第に数を減らしていきました。今や大陸に十数人しかいない絶滅危惧種ですね」
Q10、狂爪蟲や蒼双兜の姿形なのですが、蟲というイメージからカマキリ的な上半身?が起き上がった形を想像したのですが、「二足歩行、直立歩行タイプ」やジグの「人型はやりやすい」という記述からすると、どちらかというと虫人間寄りな感じですか?
「虫人間寄りですね。ぞ、ゾアノイド?を意識しているとか。刃蜂なんかは純粋虫タイプです」
Q11、15話にて、4人パーティなのに、リーダー含め6人登場してますが、ホラーですか?
「馬鹿蛙は数が数えられない。これマメ知識ですよ。そのうちこっそり修正されるのでしばしお待ちを……」
Q12、サブタイトル適当過ぎない?
「うちの馬鹿蛙、後先考えずに脳内だけで動くものですから“サブタイトルとかどう付けたらいいのか分からない”などと抜かしているのですよ……プロットという言葉を知らないようですね。ある程度出来事はまとまっているのでそのうち“魔女との邂逅”とか適当なサブタイトルをつけるとのことです」
Q13、魔女空気じゃない?
「私も断固抗議したいんですけど!カッコつけて決めたタイトルのくせに魔女要素薄くないですか!?……と直訴したところ“これからは出番を増やす”との言質を取りました。二人いると強すぎて扱いづらいとかなんとか言っておりましたが関係ありません。それを何とかするのが奴の仕事です」
Q14、書籍化するらしいけど更新速度とか大丈夫?
「この阿呆蛙、なんと不届きにも仕事が暇なときにこっそり執筆をしているようなのです。仕事に真面目なジグさんが激怒しそうですね。なので執筆速度は今のままを維持できるのでご安心を……って、元から遅いくせに何を偉そうに胸を張っているんですかね?」
「さて、今来ているのは大体このくらいでしょうかね。またある程度お話が進んで質問が溜まったら切りのいいところで挟む予定です」
「本日はお付き合いいただきありがとうございました。引き続き私とジグさんの物語をお楽しみくださいませ」
ご質問等ございましたら活動報告の「なぜなに魔女さん」へどうぞ。