第六十四話 俺の料理の基本は簡単・大雑把
レビュー6つ目、7つ目いただきました。
皆様お読みいただき本当にありがとうございます。
さっぱりしたものというリクエストがありましたので書いてみました。
しかし、ムコーダさんの料理の基本は簡単・大雑把なのでこんなかんじです(笑)
さて、食事を作りますかね。
何を作ろうかな?
と言っても、肉はロックバードの肉しかないからなぁ。
うーん、たまにはさっぱりしたのが食いたいな。
ロックバードの肉で作れそうなさっぱりした料理って言ったらあれかな。
バンバンジーだ。
でも、それだけだとフェルが文句言いそうだからもう一品ってことで簡単に作れる炒め物も作ろう。
鶏肉とピーマンの炒め物だ。
俺、ピーマンって嫌いじゃないんだよね。
あの苦味が割りと好きだ。
フェル仕様ってことで、どっちも肉多めで作るけどな。
まずは、ネットスーパーで買い物だな。
えーと、トマトにきゅうり、あとはピーマンとパプリカだな。
パプリカは黄色でも赤でもいい、彩り的な意味合いだし。
それと大事なあれとあれを購入して、あと問題解決記念ってことでちょっとプレミアムなビールも購入。
よしと、まずはバンバンジーからだな。
ロックバードの胸肉を酒と塩を入れたお湯でゆでる。
ゆで上がった肉を冷ます間に、トマトは輪切りにして、きゅうりは千切りにする。
冷ましたロックバードの胸肉は手で裂いておく。
皿に輪切りのトマトを並べてその上に千切りのきゅうりを盛って、その上に裂いたロックバードの胸肉をたっぷり載せる。
で、最後はごまドレッシングをかけて出来上がりだ。
たれは面倒だから俺はごまドレをかけるだけ。
邪道かもしんないけどね。
でもごまドレ美味いし。
ちなみに辛味がほしいときは、ごまドレにラー油を混ぜてもおいしいぞ。
鶏肉とピーマンの炒め物は、まずはロックバードの肉にフォークでプスプス穴を開けた後一口大に切る。
その肉に酒と醤油をかけて少し揉んで下味をつけておく。
ピーマンとパプリカは種をとって1.5センチ角位(この辺は適当だ)に切っておく。
油を敷いたフライパンでロックバードの肉の両面をこんがり焼いて火が通ったら、ピーマンとパプリカを投入。
ピーマンとパプリカにある程度火が通ったら、オイスター醤油味のチューブに入った調味料をチューッと投入して味を絡ませながら少し炒めれば出来上がりだ。
この調味料はスープにも炒め物にも使えてすっごい重宝する。
チューブ入りなのも簡単便利でいいんだよな。
発売されてからずっと常備してたぜ。
出来上がった鶏肉とピーマンの炒め物を皿に盛ってと。
「出来たぞー」
って後ろで2人とも待ってたよ。
『ぬ、肉だけじゃないのか』
「いいから食ってみろって。美味いぞー」
『どれ……パクッ…………バクバクバクバク』
うん、バクバク食ってるからいけるみたいだな。
スイはもう食い始めてて『あるじー美味しいね』と念話で伝えてきた。
はー、スイかわいいなぁ。
俺はバンバンジーと鶏肉とピーマンの炒め物を肴にプレミアムなビールを。
まずはビールでのどを潤す。
プシュ、ゴクゴクゴク。
「プハーッ、たまに飲むと美味いなぁ」
バンバンジーを一口。
うんうん、美味い。
ごまドレがさっぱりして良い。
そしてビールをグビリ。
うーん、いいねぇ。
鶏肉とピーマンの炒め物を一口。
鶏肉というかロックバードの肉とピーマンとパプリカのシャキシャキした食感が良い。
それに味付けも抜群だね。
最初から美味しくなるように調合された調味料だからパっと入れるだけで美味くなるのがいいよな。
日本の食品会社に感謝感謝だ。
と、そんなこと考えながら再びビールをグビリ。
はーっ、美味いねぇ。
あ、米炊いてなかったな、パンでいいや。
あれ、バンバンジーをパンに挟んでもいけそうじゃね?
どれどれ、パクリ。
「おお、これはこれでいける」
トマトでパンがべちゃっとなるかと思ったけど、すぐに食うならそれほど気にならないな。
うんうん、いけるいける。
ここでまたプレミアムなビールをゴクリ。
いいね、いいねぇ。
鶏肉とピーマンの炒め物とバンバンジーサンドとプレミアムなビールのコンボを楽しんでいると、すかさず声がかかる。
『おかわりだ』
『スイもー』
はいはい。
俺も大分慣れたもので焦ることなく、鶏肉とピーマンの炒め物とバンバンジーサンドを食いながらビールも飲みつつ、フェルとスイのおかわりを作っていった。
「どうだ?美味い食事だったろ?」
『まあまあだな』
フェルのやつあれだけ食ってまあまあとはなぁ、まったく。
『スイは美味しかったー』
そうかそうか、良かった。
やっぱりスイは素直でかわいいなぁ。
「まぁ、明日にはまた肉が手に入るし、そしたらステーキ焼いてやるよ」
『肉を焼くなら、いつものやつでだぞ』
はいはい。
フェルお気に入りのステーキ醤油だな。
俺としてはカレーが食いたいところなんだけど、街中だと匂いがね……。
カレーを食えるのはもう少し先になりそうかな。
そんなことを考えていると、フェルがクワーっと欠伸した。
食うもの食ったらオネムのようだ。
「寝床に布団しいてくるな」
『そうしてくれ』
ちょっと狭い獣舎にフェル専用の布団を敷くと、フェルがそこに横になる。
「じゃ、俺らは部屋もどるからなー」
既に目を閉じたフェルが尻尾を振って返事した。
まったく相当眠いみたいだな。
さて、俺たちも部屋に戻りますかね。