ワールドトークRPG! 異伝 2
俺は『死者の掟の書』を使い、『吸血鬼の王』へと変じた。
不死の身体と怪力と混沌神の力を得たが、一番欲しいものは手に入らなかった。
望んだのは『不死の王』と変ずること。
魔術の深奥を除くことができるとされる伝説のアンデッド。
俺がどれだけ努力しても身につけることができなかった、魔術の最高位を得るために頼った『死者の掟の書』は、望まぬ形で俺に力をもたらした。
俺、メテ――。メフィストは“生前”、自分でいうのも何だけれども、優秀な魔術師だった。
天候を操り、ユルセールではもっとも強力な魔術師だとみなされていた。
通常、『吸血鬼の王』は魔術を使えない。
しかしそれを補って余りある身体能力と、混沌神の加護。つまり混沌系神官の魔法を使うことができる。
『吸血鬼の王』とは混沌の紙に愛された者が変ずるもので、道を過った魔術師は『不死の王』となるのが一般的だ。もっとも、『吸血鬼の王』にせよ『不死の王』にせよ、統計を取れるほどの数はこの世にいないだろうが。
俺の強みは魔法が使える『吸血鬼の王』であるということ。
この力があれば、ユルセールに住まう『不死の王』を退治することができるかもしれない。
「――今のままでは、まだ難しい」
俺は、月明かりに照らされ、ウォルスタから遠く離れた荒野にひとり、佇んでいた。
もはや行くあてもなく、かといって人間の中で暮らすこともできない。
頭を冷やして今後のことを考えるため、荒野でひとり考え事をしていた。
「相手は『不死の王』。魔術を……極めた不死の魔物。今の俺では倒しきることはできない」
『不死の王』はその名の通り不死の魔物。それに加え『吸血鬼の王』と同等の混沌神の加護と、俺が望んだはずの魔術の深奥を扱うことができる。
一対一での戦いでは五分五分。いや、接近できる状況であれば俺のほうが圧倒できるだろう。『吸血鬼の王』の怪力は、魔術師にとって相性のいいものではなく、ましてや俺は魔術の力を失ったわけではない。
もちろん相手はユルセール建国からこの地を影で操ってきた魔術師。どんな奥の手を持っているかわからない。
だが、今であれば俺が『吸血鬼の王』となったことを知るものはいない。
「コウモリで移動するには時間がかかりすぎるな……《転移/テレポート》」
転移先はユルセールの城。
『不死の王』の存在を知ってからは毎晩のように調べ尽くしたこの城だが、さすがに王の部屋やその奥にあるであろうユルセールの最深部にまでは踏み込んでいない。
どこに『不死の王』が仕掛けた魔法の罠があるかわからない。俺とてユルセールではもっとも名の知れた魔術師だ。
感知系の魔法をどこに仕掛けているかわからない以上、《離魂封じ/ソウルキャッチャー》を見つけた隠し部屋の例外を除いて、調べているのは、城の騎士や大臣たちが自由に歩けるであろう場所までだ。
それでもユルセール王カザンの寝室や、金獅子騎士団長の部屋くらいは目星がついている。俺がそれ以上、魔法で姿を隠して入り込まなかった場所だ。
腰に下げた無限の革袋から、銀で作られた目だけを覆うアイマスクを出す。どこかの町の祭で買ったものだ。夜の間中、仮面をつけて過ごすという奇妙な祭だった。
そのとき最もシンプルで無難なものを買ったのだが、俺はけっきょくこの仮面を使うことがなかった。あれはガルーダが大ポカして――
「すぐに忘れるのはムリだよな」
俺の名はメフィスト。これからはこの仮面で姿を隠して夜の闇を歩こう。少しずつでもいいから、慣れていこう。
仮面をついて王城を歩く。吸血鬼となってからは、足音すら立てずに歩くことができる。今までおっかなびっくり足音を気にして歩いていたのが、まるで馬鹿のようだ。
「――おっと。不寝番か」
それまで通ったことのない豪華な道は、どうやら俺の目当て。ユルセール王カザンのいる場所へと続いているようだ。
通路を曲がった十数メートル先に、槍を携えた騎士が二人。行く手を阻むように立っていた。
「混沌の神よ。力を示し給う《催眠/メズマライズ》」
混沌神の神官のみが使える暗黒魔法。吸血鬼の王となったときから、俺は混沌神の魔法が使えることを悟った。
アーティアのようにその身に神を降ろす《神依代/コールゴッド》とまではいかないが、高司祭と同じ位階の力を得た。
魔法語による魔法ほどではないものの、俺の魔法を防げる者はそういるまい。俺の《催眠/メズマライズ》はさっそくふたりの騎士の表情を呆けたものにした。
「俺を通せ。そして俺のことは忘れろ」
「……はっ」
そうして難なくふたりの騎士の脇を通り抜ける。
「《催眠/メズマライズ》。便利な魔法だ」
吸血鬼の王となってからは以前よりも多く魔法を使える。精神力の幅が格段に広くなった。これくらいの魔法であれば、連発はしたくないがまだまだ余裕がある。
この身体になって得たものは、混沌神の加護と強靭な肉体と精神の力。
いっそ、この身に混沌神を降ろすことができればどんなに楽なことか。
『死者の掟の書』は俺がほしかったものを、あともう一歩のところを残して授けてくれはしなかった。
地位も名誉も、仲間も弟子も恋人も、人間すらも捨てたというのに。
追い求めた魔術の深奥すら極められず――
「――俺たちの育てたウォルスタまでは滅ぼさせはしない」
長い回廊の途中。ひとつの扉があった。
板一枚隔てた向こうからは、生前では感じることができなかったであろう気配を感じ、俺は立ち止まった。
「これが殺気というやつだな。金獅子騎士団長ラス・バルムンクだったか? 出てこい」
俺は立ち止まり、殺気のぬしであろう者に声をかけた。
王の近衛。新しく金獅子騎士団の長となった“ストームブリンガー”。
野望のため、俺がなんとかしなくてはならない第一の壁だ。
「ずいぶんと小さな侵入者だな。しかしオーラは極上。その格好いい仮面を取って名乗ってみないか?」
扉から現れたのは浅黒い肌をした男。白い団服を着こみ、手にはひと目で魔剣とわかる禍々しい長剣を手にしていた。
「俺の名は吸血鬼の王メフィスト。ユルセールの平和を願う者。不躾ですまないが、仮面のままで挨拶させてもらおう」
「ユルセールの平和? 吸血鬼の王? メフィストだ? ……知らない名だな。いろいろありすぎるが、仮面ってことは訳ありか」
男は手にした長剣を構えると、通路の中央に立った。背後には道の突き当りと両開きの扉。おそらくは王の部屋。
「俺はユルセール金獅子騎士団長。ラス・バルムンク。“ストームブリンガー”とも呼ばれている。要件を伺おうか」
剣を構えてバルムンクがいった。まったく要件を伺うという感じではないが、それはお互い様だ。
「カザン王にお目通り願いたい」
「駄目だ。帰んな」
「要件は伺うけど伺うだけって具合だな……」
「そういうことだ」
ふざけた調子だが、バルムンクの殺気は小揺るぎもしない。
「せめて伝言だけでも頼む――」
これは賭けだ。俺の読み通りであれば、ユルセールは代々『不死の王』と何かしらの協力関係にあり、国にとって不都合なことを裏でどうにかしている。
しかし、そのしがらみは互いにとって都合のいいことばかりではないはずだ。
『不死の王』は自分の存在を隠すため。自分の存在を脅かす者を事前に摘み取るため、この王都ユルセールから魔術師を排したのではないか。
それはかつての宮廷魔術師。『幻聖』ルパードが残した手記で十分推察可能だった。
では、ユルセール側は『不死の王』にとってどのような存在であるのか?
恩義? 契約? 協力関係? あるいはそのすべて。
いずれにしても、ユルセール王家は『不死の王』に匹敵するだけの、奥の手を持っていることにほかならない。でなければ、世代を超えてまともな国家でいられたはずがない。
それが何かはわからない。だが、俺の目の前で油断なく剣を構えるこいつ。
新たな力である“ストームブリンガー”。
『不死の王』とユルセールの力の均衡を破るなら、今しかない。
俺がつけいるべきことは――
「――『不死の王』ではなく、この俺を影の守護者にしてみないか?」
『不死の王』の名前を出した途端、バルムンクの殺気が一瞬揺らぎ、そして圧力を増した。
「――このまま帰らせるって訳にもいかなくなったな」
失敗したか!?
であれば、バルムンクがどれだけの実力者かわからないが、俺の力で屈服させるしかない。
できることなら協力関係でいたかったが、こいつに負けるようではどのみち『不死の王』に勝てる道理もない。やるか――
「待て、バルムンクよ」
通路の奥から声がした。
低く伸びやかでよく通る、支配者にふさわしい声が。
「メフィストとやら。話を聞こう」
両開きの扉が開くと、現れたのはユルセール国王。
カザン・ディストール・レイド・ユルセールⅤ世だった。
俺は、賭けに勝った。
これから続く、数多くの賭けのひとつに。
長くユルセールにいるものの、カザン王と直接会うのは初めてだった。
ウォルスタの町を作るとき、さすがに自治領とはいえ王都に出向いてあれこれと手続きがあったのだけれども、ジャンケンで負けたリーズンが代表であったので俺は役人とは合わずじまいだった。
実際、目の前に相まみえて思ったことは、“底が知れない”。ということだ。
「どうした。メフィストよ?」
「……何でもない」
そんな俺の心を見透かすように、地下へと続く階段を降りていくカザン王が振り向いた。
話し合いを受け入れたカザン王は、あろうことか俺を自室へと導き、隠し扉をから出てきた地下へ続く階段へと案内した。俺に背を向けて――
すぐ後ろにはバルムンクが控えているとはいえ、誰ともわからないこの俺に背を向けるなんて正気かと思った。単身城に乗り込み、“ストームブリンガー”と対等に話していた俺に、無防備な背中を見せるだなんて。
しかも、それは実力から来る余裕ではなく、俺を信頼しているのわけでもない。
いうなれば、意に介していない――
後ろに控えるバルムンクよりも、俺はよほどこの王へと注意を向けざるを得なかった。
長く続く階段の先は大きな扉だった。カザン王がその扉を開けると、眼前に広がるのは、魔法の光で照らされた長い長い机だ。国賓が集まって会議をするような、そんな長方形の机。
「適当に座るがいい」
そういって自分は上座。机の一番奥に置かれた簡易的な玉座に腰を下ろした。バルムンクは席には座らず、王の横に直立して俺を見据える。
「“仮面の”メフィストよ」
王からほど離れた椅子に座った俺へ、間髪を入れず問いが投げかけられた。
仮面のところを強調された気がするが、顔を見せないことへの不信か。
「なぜ『不死の王』のことを知っている。そして、目的を聞こう」
王から発される圧力は殺気ではない。
これが五代続いた王の血筋。
上に立つもののオーラなのだろう。
「……まずはこの手記をそちらに返す。その上で俺の話を聞いてもらおう」
『幻聖』ルパードの無念が綴られた手記をテーブルに置く。
ここまできたら嘘はナシだ。
『不死の王』について知ることになった、『幻聖』ルパードことについては正直に話す。
その上で俺が誰なのかはカザン王であれば推察できるだろう。
どうして俺が人間を辞めたのかは誰かにしゃべるつもりはない。
俺の夢は潰えた。
だが、仲間たちと作ったかけがえのないものは、俺が守る。
幻聖ルパードの無念を語り、俺が吸血鬼の王であること。俺の望みは自治領を含めたユルセールの平和であること。
そして、そのためには長きに渡りユルセールを影から操ってきた『不死の王』を倒すこと。
「俺の望みはそれだけだ。それ以上の条件もないし、そちらから条件があればかなりのところまで飲もう」
ついに言葉を差し挟むことのなかった王とバルムンクはしばらく沈黙を保った。
俺が吸血鬼の王であるということを口にすると、バルムンクは一瞬唖然としたが、カザン王は泰然としたものだった。
「……まず、メフィストよ。お主は思い違いをしている」
カザン王が静かに口を開く。
「お主のいう『不死の王』。これは我が国の顧問魔術師であり、代々のユルセール王は対等な関係にある」
――な。
なんだって?
「彼の名はヘルムート・シャリエ。冒険者であった初代ユルセール王の仲間の魔術師。建国以前より、170年以上にわたってこの国を影から守ってきた」
俺の動揺は外に漏れなかった。そう思いたい。
吸血鬼の王の強靭な精神力が、思いがけない言葉で揺さぶられた心を押さえつけた。
同時にバルムンクを見る。むしろこの場で一番動揺しているのはこいつだ。
カザン王に向かって「喋っていいんですか?」といいたげな視線を向けている。ハムにも匹敵する超一流の剣士であるのだろうが、心理戦には向いていないようだった。
「――それなら。どうしてユルセール二世は、宮廷魔術師であるルパードを見殺しにしたんだ?」
この流れは予想外だが、俺の切り札のひとつであったルパードの名前を出す。
「………………」
「ルパードは国を思って『不死の王』と戦い、散ったはずだ。そして歴史から消え去り、ユルセールの城から魔術師が消えた。それは、代々の王が『不死の王』と対等ではないからじゃないのか?」
予想は俺の想像を超えていた。だが、まだ不自然な点がある。
「それでも対等でいられる力が代々の王に受け継がれている。そしてカザン王はどういう経緯でかは知らないが、“ストームブリンガー”という手駒を持った。そこに俺が加われば『不死の王』を滅ぼせることだってできる」
「二百年もの間、この地の夜に君臨する『不死の王』を倒せると?」
カザン王はその言葉をバルムンクにも向けた。
しかし、バルムンクの表情は複雑だった。
「俺ならたとえ一対一でも倒すことはでるでしょう。しかし、カザン王。なんというか、その。あいつはちょっとばかり相性が悪い――」
「シャリエ殿が魔術を極めているだけでなく、“ペストブリンガー”であるということか? お主が魔剣の力でシャリエの魔法を封じても、分が悪いと?」
歯切れの悪いバルムンクに、王はずばりと言い切った。
――ペストブリンガーだと!?
「……そういうことです。『不死の王』と戦ったことはありませんが、長期戦は避けられないでしょう。そうなれば俺も王もあいつの疫病の力でいずれは」
ストームブリンガー。こいつが魔法を封じる力があるというのは噂には聞いていた。だからこそ生前、俺は覚悟を決めていた。
しかしペストブリンガーという言葉まで飛び出してくるとは。
それにしてもこの王様。さっきから素直すぎる。
「――俺にそんな大事な情報を漏らしていいのか?」
「無論。もしこの話が成就しなんだら、お主の口を封じればよいだけのこと。シャリエ殿と違い、“仮面の”メフィストが吸血鬼の王であったとしても、このわたしとバルムンクがいる限り勝利は揺るがない」
なんだと?
王の余裕は俺の神経を逆なでするのではなく、むしろ冷静にさせた。
俺とペストブリンガーの違い。
もし、バルムンクが魔法を封じることができるのであれば、同じ不死とはいえ魔法主体の『不死の王』よりも、肉体の力に特化した『吸血鬼の王』のほうが厄介なはずだ。
「……なるほど。ペストブリンガーはその名前の由来になったアーティファクトを持っている。魔法を封じても、アーティファクトから漏れ出す疫病は魔封じの技では防げないということか」
王の表情は変わらない。
しかし、王の仕掛けたテストには合格したようだ。
「初代ユルセールとシャリエ殿は冒険者であった。そして、その冒険の終着地がこのユルセールであった。彼らは自分の国を持つという夢を叶えた、数少ない冒険者だった――」
カザン王が重々しく語りだした。
「“仮面の”吸血鬼、メフィストよ。このユルセールにも当代一の冒険者がいることを知っているか?」
王がひときわ“仮面”という言葉を強調した。聞き違いじゃない。
「……何の話だ?」
「その冒険者は『流れ星』といい、おそらくは初代ユルセール王たちの実力を上回る力を持っている」
なぜだ。
なぜ、カザン王は今そのことを――
「それぞれがその道を極めた冒険者。だが、初代とは違い彼らは国ではなく町を作った。幾人かはユルセールを離れたともいう」
「なぜ、今そんな話を――」
「その冒険者のリーダーは魔術師で、その名をメテオ・ブランディッシュという」
吸血鬼の冷たい血が、脳へと流れるのを感じた。
「その魔術師は名前メテオというが、ついに魔術を極めし者が使う《隕石落とし/メテオラ》を使うことができなかった。わたしはメテオにずいぶん期待をしていたのだが…… いずれは生きながらにシャリエ殿を超える魔術師に成長してくれると」
やめろ。
その名を、口にするな。
「しかし、とんだ期待はずれだった。いつまでたっても魔術を極めた様子もなく、この国の自治領の魔術師ギルド長でくすぶっていた。あのメテオとやらがわが期待通りに魔術を極めておれば、あるいは――」
「やめろ――!!」
考える前に身体が動いていた。
俺の右手の爪からはぎりぎりと爪が伸び、全身から湧き上がるいいしれない感情と力がまぜこぜになり。
気がついたら俺の右手はカザン王の腹を貫いていた。
「……あ。俺は、俺はこんな――」
「――よいのだ」
確かな致命傷を与えられたはずのカザン王の手が、自分を貫いた俺の右手に添えられた。
「まさかカザン王もアンデッド――」
「いっそ、そうであればよかったのだがな」
風穴の空いた血まみれの腹から、力の抜けた俺の腕を優しく引き抜くと、王は静かに宣言した。
「吸血鬼の王メフィスト。ユルセールの王が名を授けよう。“仮面の”メフィストと名乗るがよい」
俺が刻んだ王の胸の穴は、見る間に塞がっていく。
「名を失いつつ背負った重荷。そなたこそ、このユルセールを守護する鬼にふさわしい」
王は懐から黒い盃を出した。
身体から流れだした血をそれで受けると、それを俺に握らせた。
「“魂を漁る者として、このユルセールの長き栄華のため。契約を交わすがいい」
黒い盃は、それまで感じたことのないようなオーラを纏っていた。
間違いない。これこそが、ユルセール王が代々ペストブリンガーと比肩するだけの力を得ていたものの正体――
黒い盃に満たされた宝石のように美しい赤。
そこから立ち上る香りは、かつてであれば生臭いだけのものであっただろう。
しかし、今の俺には何物にも勝る美酒。
ユルセール建国より今の今まで、熟成を重ねてきた葡萄酒のようなものだ。
初めて口にしたディックの血よりもなお濃厚な、生命の香りが脳髄を痺れさせた。
手にした黒い盃に満たされた赤い血には、ぼんやりとした顔のない何かが、牙をむき出しにして笑っていた。
いや、泣いていたのかもしれない。
次回更新は24日(水)中に。