第41話 ポノノア中央図書館
マオたちが住む『白日の宴』本部から、ルノワール商店街を抜け、大通りを進んだところに、『ポノノア中央図書館』という巨大な図書館がたっている。
外壁には上質な赤レンガが用いられ、太陽光が差し込む天井の窓ガラスはすべてステンドグラスとなっており、利用客の目を楽しませた。
マオとリュカの二人は、巨大な図書館を前に、うんと顎を上にあげてその全貌を見渡した。
「ほぉ。そこそこ大きな建物じゃな」
「そこそこっていうか……めちゃくちゃでかいだろ。あたしも初めて来たけど……。これはすごいなぁ」
驚きの声を上げる二人に、となりにいたポルンは少し自慢げに胸を張った。
「ふふん。実はね、このポノノア中央図書館の本の貯蔵数は世界でもトップクラスなの。上は五階まで吹き抜けになっていて、地下も二階まで続いてるんだってさ。私はここ、よく利用してるから、二人が迷子にならないようにしっかり見ててあげるね」
「いや、図書館で迷子になんてならないだろ……」
「……ところがどっこい。なる時はなるんだなー、これが」
「経験者かよ」
三人が扉を押し開くと、広大な内装が視界一杯に広がった。
地上五階まで吹き抜けになっていて、天井に取り付けられたステンドグラスからは幻想的な明かりが差し込んでいる。
「うわぁ、綺麗だなぁ!」
「リュカちゃん、しっ! 図書館では私語厳禁だよ!」
「あっ! そっか!」
二人の会話を聞いていたマオが、できるだけ小声でたずねた。
「で、ポルンよ。『食べられるダンジョン二巻』はどこにあるんじゃ?」
「えーっと……どこだったっけな……。あ、ほら、そこに案内板があるから見てみようよ」
「む? 案内板? お主、ひょっとしてまだこの図書館に慣れておらんのではないか?」
「そ、そんなことないよ! 私めちゃくちゃ詳しいもん!」
「静かにせい。迷惑になるじゃろうが」
「あっ……」
その後三人は黙って案内板を見つめていたが、それらしい場所を見つけることができなかった。
ポルンは首を傾げて、
「あれ~? どこかな~?」
「この料理というところではないのか?」
「う~ん。多分違ったはず……」
その後も三人が案内板とにらめっこをしていると、突然、背後からぬぅっと一人の女性が現れた。
その女性は黒いマントを羽織り、カラスの面を被って顔を隠していて、荘厳な装丁の手帳を首から下げている。
マオは顔をしかめて、
(なんじゃ? 随分怪しい外見の奴じゃな)
そう思っていたが、その黒づくめの女性を見ると、ポルンはぱっと明るくなった。
「あっ! 司書さん! こんにちは!」
「…………」
「『食べられるダンジョン二巻』を探してるんですけど、その棚ってどこにあるんですか?」
司書は、案内板の地下一階、『ダンジョン関連書物』のところを指差した。
「あぁ~。そこにあったのか~。じゃあ、行ってみます。ありがとうございましたっ」
それから司書は、トボトボと本棚の隙間に消えるように去っていった。
残されたリュカとマオが、お互いの顔を見合わせた。
「おい、マオ。見たか、今の人。全身真っ黒だったな」
「うむ。それに、何やらおかしな気配がしたが……。あれはほんとに人間か?」
「おいおい、怖いこと言うなよ! あの幽霊嫌いのポルンが平気なんだし、きっと人間だって」
「う~む……。しかし……」
二人を他所に、目的地を見つけたポルンは楽しそうに、
「じゃあ二人とも、行こっか!」
「うむ……」
「あぁ……」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
地下へ下りるための階段は、四方八方に入り乱れるように設置されているため、階段を下っている最中でまた別の階段を何度も経由しなければならず、マオたち三人は今、自分たちが階段を下っているのか、それとも上っているのかすらわからなくなってきた。
マオが息を切らしながら文句を垂れる。
「どうなっとるんじゃ、ここの建物は! 一向に地下へ下りれんではないか!」
「マオちゃんは相変わらず体力がないなぁ。この図書館はね、防犯のためにわざとこういうわかりにくい構造になってるんだよ」
「防犯? つまり、本を盗む輩を、この階段でうんざりさせるためということか?」
「うんざりっていうか……。ここの地下二階はね、扱いが難しい魔導書がいーっぱい保管されてるの。その中には外に持ち出したら危ない物もあるから、こうやって階段を魔法陣代わりにして、持ち出し禁止の魔法をかけてるんだって。魔導書を待ち出そうとすると、階段が無限に続いて出られなくなるとか」
「ほぉ。この入り組んだ階段の形自体に意味があったというわけじゃな。……で、ここはどこじゃ?」
「それはわかんない」
「わからんのか……」
リュカは階段の手すりに手をかけ、じっと目を凝らした。
「だめだなぁ。どこまで行っても暗いだけだ。ところどころ明かりは見えるけど……下もずっと暗いままだし。なぁ、ポルン。ここっていつもこんな感じなのか?」
「……さ、さぁ?」
「さぁ、って。いつも図書館に行ってたじゃないか」
「……え? そ、そうだったっけ?」
目を逸らしたポルンの態度に、リュカは疑いの眼差しを向けた。
「ポルン? お前、ひょっとして地下に下りたことないんじゃないか?」
「えっ!? や、やだなぁ、リュカちゃん! そそそ、そんなわけないでしょ!?」
「……じゃあ、普段もこの階段はこんなに長いのか?」
「さ、さぁねぇ。そんな気もするし、しないかもしれないなぁ」
「ポルン……お前……」
リュカの眼差しに耐えられなくなったポルンは、ぶつぶつと漏らした。
「…………地下、下りたことない」
「やっぱりな。お前それでどうやって『食べられるダンジョン一巻』を借りてきたんだよ。あれが置いてあるのは地下だろ?」
「……司書さんに頼んだの。だ、だって、この階段すっごく暗くて怖いんだもんっ」
「ったく。だったら今日もその司書さんに頼めばよかっただろ」
「だって……行ってみたかったんだもん、地下」
「一人の時に行けよ」
「一人だったら怖いでしょ!」
そんな話をしていると、地下から生暖かい風が吹き込んできて、ポルンはぶるっと身を震わせた。
「うぅ……。で、でも、三人でも怖いものは怖いかも……。ね、ねぇ、マオちゃん、ほら、あの明るくなる魔法使ってよ」
「む? 明るくなる魔法? なんじゃそれは?」
「ほらっ! あのお化けのウェイトレスさんがいる喫茶店に行く時使ってたじゃん!」
リュカが、「あぁ」と思い出したように、
「たしか『オールドカフェ』だっけ? あそこ、普通の喫茶店なんだってな」
「私はそんな話信じない! あれは絶対お化けだった!」
「いや、だから違うって……」
少し遅れて、マオもようやく記憶を掘り起こした。
「あぁ~。あれな、『ボールライト』な」
そう言い、マオはパチンと指を鳴らした。
すると、マオの頭上に青白い光を放つ球体が現れた。
次の瞬間、どこからともなく、機械的な女性の声が暗闇の中に響いた。
『異常魔力検知。異常魔力検知。これより、魔力霧散剤を散布します』
はて、とマオは首を傾げた。
「魔力霧散剤? なんのことじゃ?」
状況を理解できないマオに、四方八方からプシュー、と物凄い勢いで液体が噴射された。
「ぎゃあ!? な、なんじゃこれは!?」
マオの全身にその液体が絶え間なくふきつけられ、やがて、頭上に浮かんでいた『ボールライト』は散り散りになって消え去った。
『異常魔力霧散完了。魔力霧散剤の散布を停止します』
マオの体に噴射されていた液体がようやく止まると、マオはボトボトになり、階段の上でぐったりとうなだれていた。
リュカが慌ててマオの肩を揺さぶった。
「お、おい! しっかりしろ、マオ! 大丈夫か!」
「…………ふ、ふふ」
「マ、マオ……?」
「わしも随分、なめられたものじゃのぉ」
「うわぁ……。怒ってるなぁ……」
マオは改めて立ち上がると、すっと上空の暗闇を見上げて感覚を研ぎ澄ませた。
「どうやら、今のはこの建物に張り巡らされとる防犯システムの一つらしい」
「防犯システム?」
「そうじゃ。それがわしの『ボールライト』に反応したというわけじゃ。じゃが、この建物に入る時、そんな防犯システムは作動しておらんかった」
「つまり、どういうことなんだ?」
「ポルンが言っておったであろう? この階段は魔法陣になっており、魔導書を運び出そうとすると無限に階段が続くようになる、と」
「あ、あぁ。……え? もしかして、あたしたちがずっとこの階段から抜け出せないのって……」
「そうじゃ。何者かがここへ魔導書を持ち込み、防犯システムが作動しておるんじゃ」
「ってことは、その魔導書を持ち出してる奴を誰かが捕まえてくれるまで、あたしたちはずっとこの階段から出られないのか?」
マオは「くくく」と悪そうに笑うと、
「誰かが捕まえてくれるまで、じゃと? そやつのせいでわしはボトボトにされたんじゃ。……この恨み、はらさでおくべきか!」
「はらさでおくべきか、って……。相手の居場所もわからないんだし、あたしたちにはどうしようもないだろ?」
「さっきわしの魔力感度を上げた。今はどこに誰がおって何をしておるか、どうやればここから出られるのか、手に取るようにはっきりとわかるわい」
「じゃあもう帰ろうぜ……。つーか、なんでもっと早く感度を上げないんだよ。さっきまで迷ってて大変だったろ……」
「わしは帰らん! その犯人を見つけ出し! お説教するまでは帰らんぞ!」
「えぇー……」
「さぁ、ゆくぞ! リュカ、ポルン! 犯人はこっちじゃ!」
「帰りたいなぁ……」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
あれから一時間ほど経過した暗闇の階段。
「リュ、リュカ~。わしをおんぶしてくれ~」
「おい。さっきまでの威勢はどうした」
「疲れたぁ……」
「甘えるな。お前がやり始めたことだろ」
「もう帰るぅ……」
「ここまで歩いたんだから頑張れよ。もう少しなんだろ?」
「うぅ……」
言い合いをしている二人よりも少し先行して階段で休んでいたポルンは、ふと、視線の先に動くものを捉えた。
「あれ、なんだろう? こっちに近づいてくるみたいだけど……」
網目状に折り重なった階段の下の方で、何か小さい影が動いている。
それはよく見るとヒラヒラの黒いドレスを着た幼女で、その手には分相応な分厚い本が抱えられていた。
「本……? ……え? もしかして、魔導書を持ち出そうとしてるのって、あの子?」
ポルンは幼女を捕まえようと勇んで立ち上がったが、その立ち上がったポルンの姿を幼女が捉えると、その幼女の方からとことこと嬉しそうに駆け寄ってきた。
「あれ? こっちに来る……」
幼女はようやっとポルンの目の前までたどり着くと、抱えていた分厚い本を掲げ、力一杯声を張った。
「ちからがほしいかぁー!」
「え? 力?」
「ちからがほしいかぁー!」
「……い、いらない」
「……ちから、ほしくないか?」
「う、うん。別にほしくないよ」
「…………あれぇ?」
(この子、ちょっと変わってるなぁ……)
ポルンは気を取り直し、幼女が抱えていた本を指差した。
「ねぇねぇ、その本さぁ、魔導書じゃない?」
「まどうしょ! ちからがほしいかっ?」
「力はいらないけど、その本はほしいなぁ」
「……ちからもついてくるけど、いるか?」
「君はどうしても私に力を与えたいんだねぇー」
「ちから、ないとこまらないか?」
「う~ん……。別に今のところ困ってないなぁ」
ポルンと幼女のもとへ、リュカとマオも合流した。
「おい、ポルン。さっきからなに独り言言ってるんだよ。もしかして怖くて泣いてるのか?」
「泣いてないしっ! っていうか、見てよ、ほら。この子が持ってるの、多分魔導書だよ」
「魔導書?」
魔導書と聞き、それまでへばっていたマオが二人を押しのけて幼女の目の前まで接近した。
「お主か、この図書館から魔導書を運び出そうとしておる間抜けは! お主のせいでわしは――ん?」
「ちからがほしいかぁー!」
マオは幼女をじぃっと観察するように見つめている。
ポルンが、はてと首を傾げた。
「マオちゃん? どうかしたの?」
「こやつ、人間ではない」
「えっ!? も、もしかして、幽霊!?」
「あほか。こやつは人間でも幽霊でもない。魔導書そのものじゃ」
「魔導書そのもの? どういう意味?」
「うむ。魔導書から出とる魔力と、この娘から出とる魔力が同一のものじゃ」
「ということは……。魔導書は自分で地下からここまで来ちゃったってこと?」
「そういうことになるな」
(にしてもこの魔力の感じ……さっきどこかで……)
マオは改めて魔導書の幼女に問いかけた。
「おい、お主。名は何という?」
「ちからがほしいかぁー!」
「そうではなく、名前じゃ、名前」
「……おなまえか?」
「そうじゃ」
「これ!」
「ん?」
幼女は抱えていた魔導書の表紙をトントンと指差した。
そこには何やら文字が書かれていたが、横で見ていたポルンにはちんぷんかんぷんだった。
「うわっ……。これ何語? 全然読めないし……」
「『魔力保管書』と書いておるな」
「えっ? すごいっ! マオちゃん読めるの!?」
「うむ」
(まぁ、鑑定スキルで読んでおるだけで、文字自体は見たことのない言語じゃが)
マオは幼女に、
「どれ、ちょっと中身を見せてみぃ」
「まどうしょよむかっ?」
「うむ」
「どうぞぉ!」
幼女から魔導書を受け取り、すんなりと読み始めたマオに、ポルンが慌てて口をはさんだ。
「ちょ、ちょっとマオちゃん! 魔導書の中には読んだだけで効果が発動するようなものもあるんだよ! 危ないって!」
「ふん。そんなもの、わしの前では無力じゃ。わしがその気になればこの図書館ごと、全ての魔導書を焼き払うことだってできるぞ」
「聞いて、マオちゃん。争いは何も生まないんだよ?」
ポルンの制止も聞かず、その後も魔導書を読み進めたマオは、納得したように頷いた。
「どうやら、この魔導書は危険なものではないらしいのぉ。魔導書に魔力を保管し、その保管した魔力を、そこの幼女を通して他者に譲渡することができると書かれておる。つまり、魔力をやりとりするだけの装置のようじゃな」
「ちからがほしいかぁー!」
「うるさいわい。それよりさっさと戻らんか! 早う戻らんとその本に落書きするぞ!」
「やだっ!」
あぁだこうだ言い合いをしていると、カツカツと階段をのぼってくる足音が聞こえてきて、全員がそちらに注目した。
やがて姿を現したのは、片手にランタンを引っさげた黒づくめの司書であった。
司書を見るや否や、魔導書の幼女がそちらに駆け寄った。
「ししょさんっ! ししょさーんっ!」
「…………」
「やだぁー! もっとあそぶー!」
「…………」
「……えぇー」
「…………」
「うぅー……。はーい……」
やがて観念したのか、魔導書の幼女は三人に向かって手を振った。
「かえるー。じゃあねー」
勢いよく階段を下っていく魔導書の幼女の背中を、三人はなんとなく手を振り返しながら見送った。
一人残った司書は、マオのもとへ近寄ると、一冊の本を手渡した。
「む? なんじゃ? ……おっ! 『食べられるダンジョン二巻』ではないか!」
「…………」
「いやぁ、助かった。礼を言う」
「…………」
「……お主はあれじゃな。無口じゃな」
「…………」
司書は階段の上の方を指差した。
「む? あっちが近道なのか?」
「…………」
「う~む。まぁよい。さぁ、ポルン、リュカ。目的の物は手に入ったし、帰るとするぞ」
「そうだねー。じゃあね、司書さん」
「ありがとうございました」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
三人はようやく図書館を出ると、うんと背伸びをして久々の太陽の光を味わった。
ポルンはほっと胸を撫で下ろして、
「一時はどうなるかと思ったけど、無事出られてよかったねー」
「ほんとじゃな……。わしはもう疲れた……。今日は帰ってとっぷり寝るわい……」
「なぁ、結局あの司書さんは何者だったんだ?」
「む? あぁー、あれな……。まぁ、気にするでない」
「なんだよ、気になるじゃないか」
「わしの勘違いじゃ。あれはただの人じゃ、人」
「なにー? ほんとかー?」
「ほんとじゃほんと」
二人の会話に、ポルンが割って入った。
「何? 二人とも何の話してるの?」
「あの司書さんが人間じゃないかもって話だよ」
「ぷっ! あははは! 何それリュカちゃん! そんなわけないでしょ!」
「なにぃ? で、でも、怪しいじゃないか! 一言も喋らないし!」
「リュカちゃんは、無口な人は人間としてカウントしないのかなー?」
「ば、馬鹿にしやがってー。あたしだって別に、ほんとに人間じゃないなんて思ってないし! ちょっと不気味だなぁって思っただけだし!」
「あれれぇ? もしかしてリュカちゃん、司書さんが怖いのぉ?」
「そ、そんなわけないだろ!」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ポノノア中央図書館地下???階。
鉄格子で仕切られたエレベーターが、ぐんぐんとすごい勢いで地下へ下りていく。
その中で、司書は魔導書の幼女にぼやいた。
「あまり目立ってはだめよ」
「はーい……。ごめんなさーい……」
「今度から外に遊びに行きたい時は言いなさい。私のように目立たないよう、変装させてあげるから。そうすれば外に出てもいいわよ」
「……めだたない?」
「何よ?」
「……ちからがほしいか?」
「え? どういう意味?」
そんなやりとりをしていると、鉄格子で仕切られたエレベーターの向こう側に、空飛ぶ車や、人工的に作られた太陽。どこまでも広がる大都市に、そこで暮らす人々の様子が見て取れた。二人が乗っているようなエレベーターも、そこらかしこで何百本も稼働している。
だが、人々は誰しも、大なり小なり、なぜだか必ず本を身につけていた。
司書が言う。
「我々魔導書には魔導書の生活があるの。あなたもそう思うでしょ?」
「うん。……でもまたあそびにいきたい」
「懲りないわねぇ」
「いっしょにくるか?」
「……ま、付き合ってあげるわよ」
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〇本日の極秘事項
・ポノノアの地下:魔導書にはそれぞれ人格が備わっており、人間の形を模すことができるが、その事実を知る者は少ない。その強大な力を人間に利用されることを恐れた魔導書たちは、地下に異空間を作り、そこで生活を営むようになった。しかし、地下での生活に飽き、地上へ働きに出る魔導書も少なくない。
魔導書たちはみな、必ず自分の魔導書を身に着けている。いつも肌身離さず本を抱えている友達がいれば、その人はもしかすれば魔導書かもしれないが、そっとしておいてあげよう。
彼らは湿気に弱いので、湿気取りグッズをプレゼントすると喜ばれる。