進化
河童たちと共に侵入者たちを町付近に捨てて来たのち、部屋に帰ってくる。
とりあえず警告に従って、侵入をほどほどにしてくれると助かるが……。
部屋に戻ると六花たちはもちろん、外へ行かなかったコクホウを含む河童たちとナデシコも居た。刹那もとりあえず落ち着いているようだ。
ところで、なんでコクホウ達も? ……って、そういや進化したい奴はここに来いって指示してたな。
「お前たち全員進化するってことでいいのか?」
「「「クケッ」」」
「シャーッ」
OKらしい。
「六花と久遠もか?」
「はい」
「クォンッ」
「そうか、わかった。」
全員の進化をウィンドウ操作で承認すると、みんなの身体が輝き進化が始まる。
うん、まぶし過ぎるわ。個々の光量もさることながら、それらが集まってさらにまぶしい。
光がおさまり、全員の姿があらわれる。
……うん、微妙。
コクホウを除く河童たちは頭の小がのいただけなので見た目はほぼ変わらず、少し大きく……5歳児くらいの身長から8歳児程度になったくらいでデフォルメ河童のまま。
コクホウは逆に変わりすぎ。中学生くらいの身長でマッソーな肉体、それに顔も凛々しくなってる。
水大蛇に進化したナデシコも大蛇の名の通り巨大化……アナコンダくらいの大きさになっている。ただ巨大化しただけでなく全体的に美麗になり、顔の左右にはヒレのようなものが耳のように生え、顔のすぐ下には珠がある。カテゴリ的には蛇のようだが、かなり龍に近い外見だ。
……う~ん、微妙にどっかで見たことあるような気がする……。
そして、
「久遠も刹那と同じように尻尾が増えて毛色も艶が増してきれいになったな」
「フフッ、ありがとうお兄様」
野狐に進化した久遠は喋れるようになった。刹那と違って人化……というより変化はまだ出来ないけどな。まぁ、幻術を応用すれば見かけだけは人型になれるらしいけど。
身体の方の変化は体毛の鮮やかさが増し黄金に。尾が3本に増え、身体そのものも少し大きくなり、幼獣と成獣の中間くらいの大きさに成長している。
最後に雪娘に進化した六花だが……、
「六花はあんまり変わってないな」
「そうですね……各種能力が成長したのと、身長が少し伸びたくらいなのです」
外見は人化刹那と同じくらいの身長になったくらいで他はあまり変わってない。ステータス的には結構成長してるんだけど……。
「あ、でも装備できる物は増えてるな」
「そうなのですか?」
「ああ、ちょうどいい」
六花は……いや、六花だけでなく今まで作成した妖怪たちは特に特殊能力を持たないようなものしか装備できなかった。
「ゆきんこの服も成長した所為で似合わなくなったから服を一新するか
淡雪の羽衣を作成──承認」
《淡雪の羽衣》
氷属性人型専用装備
効果:氷属性攻撃上昇(弱)
耐暑(弱)
氷属性フィールド時ステータス上昇(弱)
魅力上昇(弱・♀型限定)
被殺意上昇(強・♂型限定)
だから今まで特殊能力持ちの装備品をつくれるのに与えられなかったが、今はそれが緩和されたので与えることができる。
……ところで被殺意上昇にはツッコむべきだろうか? 一応俺もこれ装備できるんだが……。
ゲーム的な考え方ならヘイト値を稼いでタゲを自分に集中させるんだろうけど……。
「さぁ、これに着替えてくるんだ」
まぁいいか、どうせ俺は着ないし。
「はいなのです」
淡雪の羽衣をリッカに渡して隣の部屋で着替えさせる。
水大蛇の撫子のモチーフはポ○モンのハク○ューとミ○リュウ
その中間くらいのイメージです
ハ○リューは作者の第一世代のお気に入りポケ○ン……ちなみに進化後のカイ○ューは嫌いです
河童横綱の黒鵬のモチーフはカッパ○飼い方のヘラ○レスやむ○みさんの川○くんです
あと、大蜘蛛のアスラの元ネタですが、正解は
キ○肉マンの魔界のプリンス・アシュ○マンです
彼にはクモの化身超人という設定があります……ほとんど使われていない設定ですけど