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迷宮不敗マスターコクホウ

「な、める……なぁぁぁぁあ!!」

 

「きゃっ!」

「クォンッ」

「ニャッ!」

 ベチャッ

 ザクッ

 

 ちまちま削り続け、あと少しで倒せると思ったそのとき、最後の侵入者が水奈の触手を切り払い、六花達を振り払う。

 

「「「クッキャァァアア!!」」」

 

 だが、それと同時に河童たちのバーサーク発動。

 あ~あ~、せっかく振り払ったのに河童に取り囲まれてフルボッコ再開。

 

「ぐっ、この……卑怯……なっ……「ケッ」ゴフッ」

 

 お~い、負け惜しみくらい言わせてやれよ……。

 

「クケッ」

「「「クケケ」」」

 

 虫の息になったところで河童たちが合図して同期を謀る。たしか、これは……。

 

 河童班と水妖班の河童が侵入者を左右から押さえ込み、コクホウと水蛇班の河童が侵入者の前後立つ。

 

「クケケクケッ」

「クケッ」

 

「クケックケケククケッケッ」

「ククケケケックケックックケ」

「クケック」

「クケケック」

「「クケケケッケェェェエエ!!」」

 

 そして(あとから六花に訳してもらったところ)「手が真っ赤に燃える」とか「悪を倒せと~」とか言いながら前後から挟み込む様に尻子玉抜きを放つ。ちなみに手は燃えてないし、真っ赤でもない。

 余談だが六花曰く、コクホウと水蛇班のオス河童は仲がよく、師弟関係にあるらしい。

 

 

「くっ、はな……ア─────ッ!」

 

 侵入者は抵抗するが、見た目の割りに力のある河童を振りほどけず、尻子玉抜きを前後から……前側は股間直撃でくらって倒れる。

 

 ──侵入者を撃破しました。1538ポイント入ります。

 

 その結果、撃破メッセージが聞こえてきた。

 

「「ケーッ」」

 

 そして河童たちの勝利の雄叫び……はいいんだけど、前から攻撃したコクホウの手には2つの球体。……それ尻子玉とは別の玉じゃないのか? 後ろから攻撃したやつが白い玉持ってるし。

 …………さて、それはさておき、一通りやっつけたし、

 

「六花、久遠、刹那、水奈大丈夫か?」

 

 弾き飛ばされた4人が心配なので急いで4人の元へ向かう。

 

「……あ、はい大丈夫です」

「クゥン」

「ニャア」

 プルプル

 

「ん、どうした?」

 

 見た感じ大きな怪我はないし大丈夫そうだがどうも様子がおかしい。

 

「結局、河童さんたちたすけられちゃいましたから……」

「クォン」

「ニャア」

 プルンッ

 

 どうやら凹んでいるようだ。

 う~ん、確かに河童たちがとどめ刺したけど……。

 

「あれは河童たちが勝手にキレて手を出しただけで、お前たちが戦っていても勝てたと思うぞ」

 

 まぁ河童たちほど簡単にはいかんかったとはおもうが。

 

「で、でも……こんなのじゃ主さまのお役にたてません」

 

 う~ん、戦闘経験やレベル差も関係あると思うんだがな……。基本的に戦闘は河童たちがやるし、レベルはコクホウが高い。だいたいここは湿地帯だから河童たちに有利な場所なんだしなぁ……。

 

 それに六花は後衛タイプで、初級ダンジョンってのは前衛が目立つもんだしな。

 

「まぁ、じっくり成長すればいいだろ。お前たちはまだ子供なんだからまだまだ成長できるさ」ポンポン

 

 六花の頭を撫でるようにたたき慰める。

 ゆきんこ・幼狐として生まれた六花と久遠は当然ながらまだ子供、そしてその妹として生まれた刹那も当然子供だ。……水奈はよくわからんけど。

 それに対して河童たちは既に子作りができる大人だ。

 六花たちのレベルはまだ2だがレベルアップ時のステータス上昇率は名付きによる補正を除いても河童たちより上だった。多分だが、だから作成時の消費ポイントが小河童より高かったんだろうな……。

 

「ニャア」

「クォン」

 プルル

「……はぃ……」

 

 う~ん、六花以外は持ち直したけど、六花は凹みっぱなしだな。……なんとかして慰めないと。

 ポイントは大量に手に入ったから……階層増やすついでに六花に向いたフィールドを用意してみるかな……。

 


今回の黒鵬くんはマス○ーガン○ム

弟子と一緒に究極天○拳やりました


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