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「せめて、ボールくらい持たせて下さいよゥ!」
体育館の小ホールを縦横無尽に駆けずり回りながら、ソノタが喚いた。
「ボールは絶縁体だから遮蔽物に成るでしょ?盾の代わりになるからダメよ、ダぁメ。まぁ、何か遭ったら、向こうに居るから呼んでよ」
シオリは、そう言うと、小ホールからディメンションボールを運び出し、外から出入り口の扉を締めた。
「人非人ンッ!ギャァァァッッ!」
騒ぎながら逃げるソノタだが、2対1。
10分後には、ジジッと、手にした箱を光らせながらの、式部とソウに、ソノタは部屋の角に追い詰められた。
「まぁ、ナースが居るから、気絶しても無問題だからな」
ソウが言った。
「けど失神はしても、失禁はするな。掃除が面倒だから」
式部も言った。