49 愛の告白ってどうするの?(Ⅲ)
▽▲▽
「好きのレベルを相手に見せる!? それで本当に相手が
ここで
「何ぃ?」
「正直、程度にもよるけど派手にサプライズ告白されたら
「ーーあぁ、それは否定しづらい」
そう、凝った演出、シチュエーションは
月乃さんはどれだけ愛されているかの指標になるとは言ったが、行き過ぎた演出は自滅を招く。
端的に言って
「あまり凝りすぎてると『ナルシストなのかな?』って思われないかしら?」
「ぐっ!」
「隣を見てみなさい!」
もうひと押し。
そこで
彼女の隣にいるのは、無論杖助くん。
「キラキラジャ○ーズ系、王子様系男子が凝ったキザったらしい告白するならまだしも、根暗陰キャな彼がソレをやったらどうなると思う? ーーめちゃくちゃ引きますわよ」
「いや、言い方」
「ーーそれ、は、否定し、づらい」
「滝沢さん!?」
杖助くんのツッコミがなんだか虚しい。
しかし、杖助くんの見た目がぱっとしないのは事実。
杖助くんルートだと、そんな彼が月乃さんの導きで段々と見た目も内面も良くなっていき、最終的にはキラキラ系イケメンになるストーリーだったりする。
だが、そうなるのはルート入った後のイベントでのみ!
今の彼では武器として使えない。
しかし、だからこそ使える武器もある!
確かに、月乃さんはナチュラルキラーかも知れない。
だが、彼女と
ここで
「こういう陰キャコミュ障キャラが、真っ直ぐに実直に告白する姿は、普段とのギャップ込み込みで破壊力があると考えるのですが、如何でしょうか!!」
それはすなわちーー萌え。
夢女子街道を直走り続けた
彼の、今の素材を活かした萌えシチュエーションが!!
「ーーそう、ね」
「滝沢さん!?」
ここで示された萌えシチュに、月乃さんはがっくりと膝をつく。
ーー決着が、ついたようだ。
「紫波さんのこだわり、凄くイイわね」
「貴女の意見も、非常に有意義でしたわ」
ここで
激闘の果て、全てを出し切り友情が芽生えた
「あの、盛り上がってるとこ申し訳ないっすけど、店の迷惑になりそうなので最低限注文しましょ?」
「「あ、はい」」
アヤメちゃんの冷静なツッコミを受け、