4-5 裏オークション 確信
投稿する話を間違えました……。
そしてこっちの話推敲まだ終わってないという慌てっぷり。
直しながらいきます。
皆で食事を取り終わった後、一息ついてリビングで休む事にした。
領主たるオリゴールは食事後、執事によって手を引かれながら屋敷を去っていった。
帰り際、『この時間から仕事はいやだあああああ』と叫んでいたが、日中サボった罰だと思う。
「いやあビックリしました。牛タンはこの世界じゃ食べられていなかったので美味しくないのかと思ったら絶品でしたね」
「だろ! 隼人ならわかってくれると思ったよ」
「ええ勿論。これからはボクも市場で見かけたら買おうと思います」
「うんうん。ほら見てみろ奴らのあの訝しげな顔を。俺らの事を変人だと思ってるんだぜ?」
正面にいる女性陣が皆俺たちが牛タンの話をしているのをみて、嫌そうな顔をしていた。
シロは俺の膝の上でごろごろとしているうえに、牛タンは美味しい同盟の一員なので除くが。
「いや、あんた達信じられないわよ。なんで、牛の舌をあんなふうにおいしそうに食べられるのかしら……」
「ミィも、牛さんの舌はちょっと抵抗があるのです」
「流れ人は偏食」
「いやいやいや。お前ら普通にキャタピラスを食べるんだろ? 俺からしたらそっちの方が信じられないからな。虫だぞ虫」
「だって美味しいもの」
「こっちだって美味いっての。なあシロー」
「んんー。牛タン美味しい。ネギンと一緒だともっと美味しい」
んーいい奴だなシロは。
ほれほれ。ここか? ここがええんか?
「猫人族は構いすぎると嫌われると言われているのですが、シロさんは大丈夫なのですね」
「愛で撫でているからな! ミィとか撫でてあげないのか?」
「えっと……」
隼人とミィが顔を合わせると、ミィの眼が輝きだしたが隼人が顔を逸らしてしまった。
それを見てミィがガーンと口を大きく開ける。
「んーよしミィ。シロの真似だ。隼人の膝の上に乗ってしまえ!」
「! わかったのです。とう!」
「え、ええ?」
二つ返事で机を飛び越えてミィが隼人の膝上に着地すると丸くなって隼人を見上げる。
「ミ、ミィさん?」
「隼人様はミィがお嫌いですか?」
「そんなことないよ! ミィの事は、その……好きだから」
「じゃあほれ、撫でろ。シロのこの愉悦に満ちた顔を見ろ!」
「あうー……。主の撫で撫では至高……。揺るぎ無い」
「で、でも……女性の身体を触るなんて……」
「ほらミィが期待した瞳で待ってるぞ」
「隼人様……」
「わかりました。では……」
隼人が恐る恐るといった手でミィの頭を撫でる。
「ほら、そんな触れたか触れてないかなんて往生際が悪いぞ。力は込めずに、丁寧に愛情を持って撫でるんだ!」
「は、はい。こうですか?」
隼人の目が慈愛に満ちたような優しい顔になり、ミィの猫耳もふにゃんと倒れて撫でやすくなっている。
ミィは極楽なのか、眼を閉じて幸せそうな顔をしていた。
その顔を見て安心したのか、隼人の手つきは最初の恐る恐るから大分リラックスして撫でられるようになってきている。
「レッスン2! 尻尾の付け根」
「んあー。主、そこは弱いの」
ここを撫でるとシロの尻尾はピンと反応して真っ直ぐに伸びる。
豆知識だが、猫は尻尾を伸ばしている時は喜んでいる時なのだ。
「えっと……この辺りでしょうか」
「んんんう。隼人様ぁ……。気持ちいいです」
「は、はい。このくらいの強さでいいですか?」
「うん。もっと撫で撫でしてください」
「そうそう。絶対に乱暴にしちゃダメだぞ。あくまで撫でさせてもらっているという精神を忘れないように!」
「は、はい。撫でてる側も気持ちいいのですね」
「だろう? わかるか? これが幸せだ……」
「あの、ご主人様? そろそろ……」
「まあ待て。今隼人に猫撫で道を説いているところだ」
「いえ、人目もありますから……」
周囲を見回すと主にレティがどん引きしている。
「は、隼人?」
「……っは! これは違うんだ! イツキさんに勧められるままに撫でてしまっただけで」
「隼人様! すっごく気持ちよかったです。また撫でてくれますか?」
「ミィ! あんたねえ。そんなに撫でてほしいなら私が撫でてあげるから我慢しなさい!」
「いやなのです! 隼人様がいいのです!」
ふーむ。
「嬢ちゃんも撫でられてみたらどうだ?」
「はぁ!?」
「イツキさん!? 彼女は人族ですよ」
「だからなんだ? シロ、ウェンディと交代な」
「やー」
「後でまた撫でるからさ」
「んー。約束」
「はいはい。約束約束」
ぴょんと飛び降りると次はウェンディが膝の上に頭を乗せてくる。
残念ながらソファーは狭いので、身体半分は地面に座るようになった。
「よしよし」
「ご主人様ぁ……。気持ちいいです」
「俺も気持ちいいよ。主に足が」
ふにょんと押しつぶされた圧倒的肉厚!
少し動かすだけで多種多様に変化するそれはまさしく人体の神秘!
「これくらいはただのスキンシップだぞ」
「はい。ご主人様はスキンシップ大好きですから」
「でも恥ずかしいですよ……」
「いいか隼人。俺はお前に一つ説教せねばならん」
「な、何をですか?」
「大事だから何もしないってのは間違いだ。大事なら相手の望みも汲み取りつつ、自分のしたいことも自分から言わなきゃダメだぞ」
嫌われるのが怖いからって、何もしないヘタレでは男としてよろしくない。
無理矢理はダメだが、多少の強引さってのも必要なもんだ。
「あ、あんたねえ……」
「なんだ?」
「なんでもないわよ……」
その様子だとやはり手をだしてはいないのだな。
勿体無い。
もといへたれすぎる。
隼人が求めればこの子達は拒否なんてしないだろうに。
「さて、お前達は宿に泊まるのか? まだ決まってないなら家に泊まるか? 客室なら二部屋空いてるが」
ちょうど一階の客室用にベッドも4つ新調したばかりだしな。
「えっと、宿は決まってないのですが、よろしいのですか?」
「ああ、レティ嬢ちゃん達も風呂に入りたいだろう?」
「そういえばあんた達は先に入ったのよね」
「まあな。女性陣で入っちまえよ」
「そうね。それじゃあお言葉に甘えようかしら」
「じゃあウェンディ、風呂の準備をしてやってくれ。上がったら隣の部屋にいるからそこで涼んでいくといいさ」
その間に錬金でお金稼ぎと隼人達に贈るアクセサリーを作ってしまおう。
「かしこまりました。石鹸やタオルは新しい物をご用意いたしますね」
「ああそれで頼む。それじゃあ隼人、俺達は錬金室に行こうか。アクセサリーはどういうのがいいか教えてくれ」
「あ、えっと。はい。よろしくおねがいします」
錬金室につくと、隼人は魔法の袋から多種多様な素材を机の上に広げていく。
その中には俺がまだ見たことも無いような鉱石なんかも含まれていて、これはいいものが作れそうだと気合を入れなおした。
結局これといった注文はなく、隼人がお任せでというのでお言葉に甘えて好きに作ろうと思う。
「でも、本当にいいのか? 余った奴は貰っちまっても」
「はい。持っていても使えませんし、どうせならイツキさんが役立ててください」
こうまで言われては俺だってやる気を出すしかないというものだ。
せっかくなので最高の材料で最高の品をつくろうじゃないか。
高級鉱石が潤沢にあるしな。
「さて、とりあえずここら辺を全部インゴットに変えるか」
取り出したのはオリハルコン鉱石。
ゲームなんかでもよく聞く鉱石だ。
基本的には高い物だったり、最強武器の素材だったりするんだが、隼人はこれを大量に持ってきたのである。
「ちなみにこれ一つでいくらくらい?」
「さあ……30万~50万ノールってところでしょうか?」
「……精製前でそんなにするのか……」
思った以上に高級品だった。
これでアクセサリーを作るよりも防具や武器を作った方がいいんじゃなかろうか……。
「鍛冶師だとこのレベルを扱えるのは国家鍛冶師になりますからね。お国が抱えているのでおいそれと頼めませんし……」
「おいおい。英雄だろお前。それくらいちょちょいとできないのか?」
「先ほども言ったとおり変人が多いのです……。腕がいい人ほど変な人なのです……」
難儀だな……。
まあこれからは錬金なら俺がやるさ……。
俺は変人じゃないからな。
「そうだ隼人。せっかく二人きりだし聞いておこうと思う」
「はい。なんですか?」
「お前、童貞か?」
「ブッフゥ! な、な……」
「いやな、女に対して初心というか、触れないように、我慢しているように見えるからさ」
「えっと……」
「もしかしてあの子達に手を出してないんじゃないかなーって思って」
作業しながら隼人と会話を始められるなんて俺も慣れたものだ。
それでも精密作業時は集中するので言葉数が減り、何を言われたのかわからなくなるのだが。
「えっと、その……はい」
「そうかー。さっきのも余計かとは思ったんだがな……。あいつらの事好みじゃないのか?」
「いえいえいえ! 皆大好きですよ!」
「誰か一人に絞れないとか?」
「その、まあ……。仲間内でそういう関係になってしまうと、ぎくしゃくしてしまいそうで……」
「あー。そういうことか。ハーレムにしちゃえば?」
「えぇ!? そういうのはまずくないですか? イツキさんのところはそういう感じですけど……」
「そうか? あーでもうちは奴隷だからな……。仲間だとまた変わるのかな?」
「だと……思いますけど」
「でも性欲はあるんだろ?」
「それはもちろん……」
「日々辛くね?」
「……」
「いっそのこと打ち明けちゃえば? 俺は皆好きだ! だから皆としたい!って」
「変態っぽくないですか……?」
「んー……じゃあ、そうだな。誰でも良いけどそいつが他の男に抱かれる姿を想像してみろ」
「え……」
これが一番効くと思う。
勇気が出ない系男子には危機感が足りない。
隼人が好きになるくらい魅力的な女性を、他の誰かが好きにならないとは限らないのである。
「嫌だったか?」
「はい……とても嫌でした……」
「じゃあもう、全員自分のもんにしちゃえよ。後悔しても知らんぞ」
「……引かれませんかね?」
「そこで引くような女の子達とは思わんがねっと、完成!」
『番いの誓いの指輪 防御力大上昇 攻撃力大上昇 精神汚染耐性 状態異常耐性 互いの親密度によって魔力上昇』
良い出来だな。
結婚指輪を意識して二つで一つのように作ってみたんだが、また親密度によって能力が上がるみたいだ。
「ほら、一つは隼人のな。もう一つは誰かにあげてくれ」
「あ、はい。ありがとうございます……。能力4つに追加能力って、また凄い物作りましたね……」
「材料がいいからな。さて、後3つ作るから、待っててくれよ」
3つというか、全部二対にするから6つなんだけどね。
どうせだし、隼人から皆にプレゼントって形にしてもらいたいしな。
しかしこれ、全部同じ物を作って、隼人が4つ装備したら重複するのかな?
したら防御力UPも攻撃力UPも4倍?
大が四倍は流石に無いか……。
まあ材料はまだまだあるし、二対にしつつ色々試してみる事にしよう!