第64話 しかしまわりこまれてしまった!
俺とチェリーは一斉に柱の陰から飛び出した。
黒ずんだ赤銅色の鱗を持つ《呪竜》が、正面と背後に1匹ずつ。
大きさはブルドーザーよりも巨大だ。
さすがに二人じゃ勝てるわけがない。
入口があるドーム状の建物まで戻る!
幸い、気付かれたのは背後にいる1匹だけだ。
あいつさえ振り切れば……!
「―――ァァオオオオォッォオオオォオオオオ―――ッ!!!」
俺たちに気付いた呪竜が、空間が割れそうな咆哮を放った。
威嚇か?
いや、違う……!
もう1匹の呪竜の目が、俺たちに向いた!
「あいつ……! 仲間を呼びやがった!」
「ま、まさか、まだ集まってくるんじゃ……」
チェリーの予感は、残念ながら正解だった。
俺たちの行く手に、3匹目の呪竜がぬうっと顔を出す!
「うぎゃあ!」
「一体どこに隠れてたんだよ! このデカブツども!」
立ち塞がった3匹目の呪竜が、大きくアギトを開けた。
うげっ……!
俺は咄嗟にチェリーの腕を掴みながら、左へと進路を変更する。
直後、炎の息吹が迸った。
右の二の腕にほんの少し掠り、じゅっと嫌な音がして――
HPが4分の1くらい減った。
「減っる!? 嘘だろ!?」
掠っただけだぞ!?
もし直撃を受けたら、一発耐えられるかどうか……!
「せっ、先輩! ログアウト! ログアウトしましょう、もう!」
「アホ! 戦闘中はログアウト不可だ! こいつらのタゲを振り切らないと!」
街道から逸れたため、行く手には岩壁があった。
入口からは遠ざかることになるが……!
ええい、仕方がない!
「担ぐぞ!」
「えっ? ひゃっ!」
チェリーをいわゆるお姫様抱っこにして、俺は岩壁に突っ込んでいく。
傾斜はせいぜい80度。
高さもそれほどじゃない。
これなら……!
「――第二ショートカット発動!」
《縮地》のスイッチを入れる。
AGIが飛躍的に向上する。
それを十全に発揮して、俺は岩壁を駆け上った。
ズンッ、ズンッ、ズンッ―――
呪竜たちの重々しい足音が、一時的にだが遠ざかる。
岩壁の上に着地してから振り返ると、呪竜たちの姿は視界になかった。
だが、このくらいで諦めてくれるほど、モンスターのAIは甘くない。
とにかく、俺は抱っこしていたチェリーを降ろした。
「はあ~……もうっ! 多少は心の準備をさせてくださいよ……!」
「何がだよ」
「……もういいです。ゲームばか」
チェリーはなぜかつーんとそっぽを向く。
ゲーム馬鹿はお前もだろ?
「とにかくだな、どこかに隠れるしかないぞ」
「どこかって?」
「それを探すんだよ。ちょうどここは高台だ」
勾配のある地形に広がる遺跡エリアを一望することができる。
俺はストレージから望遠鏡を取り出し、右目に当てた。
「呪竜があちこちにいるぞ……あっ!」
「どうしました!?」
「他にも追われてる奴がいる。俺たちだけじゃなかったんだ、竜に見つかったのは」
静かな遺跡を探索するはずが、あっちもこっちも大騒ぎだ。
申し訳ないがあいつらを助けている余裕はない。
あいつらだって最前線組と呼ばれるトッププレイヤーだ、自分たちで何とかするだろう。
それよりも俺たちが隠れられる場所だ。
「東のほうの遺構は、屋根が残ってるのが多いな。他には――ん?」
棚田状の遺跡エリアをざっと見回していると、何かが視界の端に過ぎる。
何か……って、なんだ?
それが見えた気がする場所に、望遠鏡を向けた。
遺跡エリアの一番奥。
岩壁を直接彫って作られた巨大なドラゴン像――
磨崖仏ならぬ磨崖竜がある場所だ。
磨崖竜の手前は、舞台のようになっていた。
この遺跡の文明が健在だった頃、催事にでも使っていたんだろうか。
その真ん中に。
人影があった。
プレイヤー……か?
でも、あんな奴、俺たちの中にいたか?
このエリアには、正真正銘、俺たちが一番乗りだったはずだ。
古城のときのブランクみたいな例外でもない限り、俺たち以外の誰かがここにいるはずがない。
後ろ姿の女の子だった。
白くひらひらした服が、風にそよいでいる。
……巫女服……?
詳細は見て取れないが、なんとなくそんな印象を受けた。
いったい、誰なんだ?
こんな呪竜だらけの場所を、どうやって一番奥まで……?
「あっ」
女の子が、振り向いた。
風にそよぐ長い髪を押さえて――
……こっちを、見てる……?
そんな馬鹿な。
望遠鏡でようやく見えるような距離だぞ。
俺が見ているのに気付けるはずが……。
「先輩! 隠れ場所は見つかりましたか!? 早くしないと竜が……!」
「あっ? おっ、おう」
チェリーに話しかけられて、一瞬、望遠鏡から目を離してしまった。
すぐに磨崖竜の足元にある舞台に目を戻したが――
「……いない……」
女の子の姿は、影も形もない。
1秒にも満たないような時間で、どこかへと消えてしまった……。
「――あっ! 先輩、あっち! 東のほう!」
「あん? どうした?」
「屋根の上で誰か手を振ってませんか!?」
なに?
俺は慌てて東のほうに望遠鏡を向けた。
遺跡の東側には、屋根が残っている遺構が多い。
その中の一つに、大きく手を振っている連中がいた。
4人組の女子。
ろねりあたちだ。
「助けでも求めてるのか……?」
大洪水で民家の屋根に取り残された人みたいだ。
残念だが助けに行く余裕はないぞ……と思ったが、少し様子が違った。
大きく手を振っている、というよりは、大きく手招きをしているように見えたのだ。
そして時折、魔女帽子を被ったショーコの杖を、必死で指差している。
……杖?
……………………。
「――あっ!」
そういうことか!
なるほど……恩に着る!
「行くぞチェリー!」
「えっ? 何があったんです――かぁああっ!?」
ストレージに望遠鏡を放り込むと同時、再びチェリーの身体を抱き上げた。
こっちのほうが速い!
「だっ、だからぁっ! 心の準備をっ……!」
「しっかり掴まって――」
高台から飛び出そうとしたそのとき、下から黒ずんだ赤銅色の塊が現れた。
呪竜だ……!
翼をばっさばっさと羽ばたいて飛んでやがる!
「Mobにしてはかなり高度なAIだな……! 能動的に俺たちを探し当てやがった!」
「ダッシュダッシュ先輩ダッシュ!!」
さっきまで文句言ってたくせに!
呪竜が口腔にブレスを溜め始めたのを見るや、俺は全力で高台から飛び降りる。
お姫様抱っこにしたチェリーが、俺の首にぎゅっと掴まった。
ついさっきまで俺たちがいた高台は、一瞬にして灼熱地獄になる。
ギリギリそれには巻き込まれずに済んだが、脅威が完全になくなったわけじゃなかった。
チェリーを抱えたまま数メートル下の地面に着地した俺を、また別の呪竜が待ち受けていた。
知ったことじゃない。
相手をするな。
三十六計逃げるに如かず!
ファイアブレスの予備動作に入った呪竜に、むしろ自分から突っ込んでいき、そのまますぐ横を通り抜ける。
長く伸びた尻尾にぶん殴られるのを警戒したが、幸い、何事もなく背後に抜けることができた。
目指すは東だ。
もう見つかってしまっている以上、全速力で走るだけ!
ズンッ、ズンッ、ズンッ!
背後から重い足音が追いかけてくる。
だが奴ら、スピードはそこまでじゃない。
逃げるのは不可能じゃない……!
「せっ、先輩! 先輩っ! 右っ! 右です!」
「は?」
右を向いた瞬間。
そちらに建っていた遺構の壁がぶっ壊れ、呪竜が姿を現した。
「ばッ……か!!」
俺は急ブレーキをかける。
そのおかげで瓦礫と竜に潰されずに済んだが、道を塞がれた!
「やべ……倒してる余裕はないぞ!」
壁をぶっ壊して現れた呪竜が、アギトを開けて炎を溜める。
ちくしょう、逃げ場が……!
「ジャンプです! 全力!」
チェリーが耳元で叫ぶので、俺は返事もせずその通りにした。
クールタイムが終わっていた《縮地》のスイッチを入れ、思いっきりジャンプする。
直後、炎の息吹が放たれた。
俺の足のすぐ下を、紅蓮の炎が横切る。
だが、一時的なことだ。
すぐに落下して黒焦げに―――
「おっ?」
身体がふわりと浮いた。
下から勢いよく立ち昇ってきた空気が、俺を押し上げたのだ。
これは――上昇気流!?
そうか、炎なんかで空気が温まった場所には、上昇気流が発生するんだった……!
「からの……! 《エアガロス》!」
何もない背後に向かって、抱えられたチェリーが風属性攻撃魔法《エアガロス》を放った。
その反動で、俺たちの身体が押し出される。
炎のブレスを吐いている呪竜の頭上を飛び越えた。
「よッ……とっと!」
着地と同時に崩れかけたバランスを何とか整え、俺は再び走り始める。
「はっは! ナイス機転! 変な魔法の使い方させたら天才的だな!」
「褒めてませんよ、それ!」
「でも着地のときにお前を落としそうになった!」
「落としたら怒りますよ本気で!」
「だったらちゃんと掴まっとけよ!」
「あっ……。は、はい……」
チェリーの肩を抱く力を強くすると、チェリーもまた、俺の首に回した腕の力を強くする。
チェリーが吐いた息がかすかに、俺の首元をくすぐっていた。
……あれ?
いま気付いたけど、これ、結構すごい状態になってない?
――ズンッ……!
なんて言ってる場合か!
呪竜たちは1匹また1匹と集まってきて、俺たちを追い立てる。
あちこちに遺構が建っているここは結構入り組んでいて、呪竜の巨体ではかなり動きにくいはずだったが、奴らに限っては関係なかった。
何せ飛ぶ。
空には奴らの巨体を阻む障害物は何もないのだ。
黒い影に覆われるのが危険のサイン。
俺はそのたびに進路を微妙に変更して、降り注ぐ炎の息吹を躱した。
完全な回避には至らないことがほとんどで、HPがじりじりと減っていく。
「はい先輩! ポーション!」
「ん!」
チェリーにポーションの小瓶を口に突っ込んでもらうが、走りながらだとすごく飲みにくい。
「口移しで飲ませてあげましょうか」
「冗談言ってられる状況か!」
目指す場所まであと少し。
――というところで、また黒い影が俺たちを覆った。
くそっ……避けられるか!?
「――《マギミラー》!!」
俺たちの頭上に、光り輝く鏡が現れた。
降り注いだ炎のブレスは、それに阻まれ、どころか跳ね返されて、空の呪竜を襲う。
「―――ァァオオォォォォオォォォオオオォォ―――!!!」
自分の炎に焼かれた呪竜は、痛そうに叫びながら地上に落下した。
今の《マギミラー》は……!
「こちらです!! 早く!!」
正面の遺構の屋根から、ろねりあが顔を出して叫んでいた。
ぃよしっ……!
《縮地》は、このときのために取ってあった。
スイッチを入れる。
常ならぬ跳躍力が、俺を押し上げた。
だが。
「届かない……!!」
ろねりあたちがいる遺構の屋根までは届かない。
だったら……!
俺は抱えたチェリーから右手を放して、魔剣フレードリクを抜く。
《焔昇斬》。
虚空を紅蓮の炎と共に切り上げながら、重力を無視してさらに身体を押し上げた。
「これ、でっ……!!」
魔剣の柄を握った手の、指先。
それがかろうじて、屋根の縁に引っ掛かる。
だが、左腕にはチェリーを抱えていた。
この状態から屋根に上がれる気はしない。
「ナぁーイス!! よっくがんばったあっ!!」
声がしたかと思うと、いくつもの手が俺の右腕を掴んだ。
顔を上げれば、ろねりあに双剣くらげ、ポニータがいた。
「いま引っ張り上げますから……!」
「うげあー! 来てる来てる来てる! ドラゴンがぁー!!」
「せーので引っ張り上げるよ! せーのっ!」
背中に膨大な重圧が迫る中、俺たちは3人に引っ張り上げられる。
遺構の屋根の上にごろりと転がったが、まだ安心はできない。
俺たちを追ってきた呪竜の群れが、今まさにこの遺構に突っ込もうとしている……!!
「早く中に!」
そう叫んだろねりあの意図はわかっていた。
屋根の真ん中で、魔女帽子のショーコが杖を高く掲げている。
その周囲、半径5メートルほどの床に、紫色の魔法陣が描画されていた。
チェリーの手を引っ張りながら、俺は他の3人と共に、その魔法陣の内側に転がり込む。
「こ……これは……」
チェリーが紫色の魔法陣を見て呟いた。
説明するまでもない。
効果はすぐに現れる。
猛然と突っ込んできていた呪竜の群れが、ぴたりと止まった。
何かを探すように、首を左右に動かす。
そして――
さっきまでの様子が嘘のように、のしのしと静かに去っていった。
「……隠蔽結界魔法《ステルサイド》……久しぶりに見ました」
「珍しいっしょー。ショーコはバリバリの支援型ウィザードだからねん」
なぜか双剣くらげが得意げに言った。
恥ずかしそうにもじもじしているショーコに、俺は魔法陣の上に寝っ転がりながら言う。
「いや、ほんと、助かったわ……。ありがとうな。まさかドラゴンの目まで誤魔化せる《ステルサイド》を持ってる奴がいるなんて思わなかった」
「えっ、あ……は、はい……。ど……どういたし、まして……」
「あーっ!? ショーコが『どういたしまして』って言った! めっずらしー!」
「ダメですよ、くらげさん。『珍しい』なんて言ったら、ショーコさんがますます委縮しちゃうじゃないですか」
「そうだよ。女の子には、事務的なことでもいいから、少しでも言葉を交わしたいって思うこともあるの。ね、ショーコ?」
「ぽっ……ポニータちゃん……! わ、わたしは、そんな……」
「わーっ! あんまり俯いちゃダメーっ! 結界が切れちゃう!」
騒がしいJKたちだな、いつ見ても。
よっこらしょ。
俺は結界の中で起き上がり、再び望遠鏡を出した。
「ログアウトすればいつでも脱出できるけど、どうせならできる限り情報を集めておこうぜ」
「そうですね。毎回ショーコさんに頼るわけにもいきませんし――」
「ねえチェリーちゃん。お姫様抱っこってどんな感じなのー? ねえねえ、ねえってばー」
「話の腰を全力で折らないでくれますか!?」
姦しい女子たちを横目にしつつ、俺は望遠鏡を覗いた。
「他にも逃げ回ってる奴らがいるな……。あっ」
盛んに動いている呪竜を目印にして他のプレイヤーを探すと、ずいぶん奥まで侵入している奴らがいた。
あの大柄な男戦士は……ゼタニートだ。
旅館で俺と相部屋になっている奴の一人。
泣く子も黙る廃人ニートである。
3匹もの呪竜に追いかけられているっていうのに、大口を開けて笑っているように見えた。
『がははは!!』という豪快な声が聞こえてくるかのようだ。
「よくあんなところまで入り込めたな。あいつ逃げるつもりなくねえか?」
本当に逃げるつもりなら入口に向かうはずだ。
なのにゼタニートは、むしろ奥に向かってひた走っている。
適当に逃げ回った結果か、もしくはデスペナルティ覚悟で奥まで行きたかったのか。
「うわー、ほんとですね。よくもまああんなところまで」
「やるじゃんオッサン! ただのニートじゃなかったんだ!」
「こら、くらげさん! そんな風に言っちゃダメです!」
「ドラゴン像まで辿り着くぞ……!」
ゼタニートは意外な俊敏さで階段を駆け上り、磨崖竜の足元にある舞台にまで辿り着いた。
瞬間。
「えっ……?」
「あっ……!?」
「呪竜たちが……!」
ゼタニートを追いかけていた3匹の呪竜が一斉に立ち止まって、三々五々、好きな方向にのしのし散っていく。
さっき俺たちが隠蔽結界に逃げ込んだときと同じように。
「タゲが外れた……? なんでだ……?」
ゼタニートも頻りに階段の下を覗き込み、首を捻っていた。
が、まあいいやと思ったのか、岩壁に彫られたドラゴン像に向かって、舞台の上を歩いていく。
その先には―――
「―――扉だ……! 巨像の足元に扉がある!」
「えっ? ちょ、ちょっと見せてください!」
俺は望遠鏡をチェリーに渡す。
チェリーはそれを覗き込んで、
「ほんとだ……。あんなところに扉が……」
「あれが先に進む扉だ。間違いない……!」
ってことは、あの扉にさえ辿り着ければいい。
もしかしたら鍵がかかってるかもしれないが、それもゼタニートが調べてくれたら大きな―――
――――ズ ズ ッ …………。
不意に、おかしな音が聞こえた。
まるで石臼を回すような……。
なんだ、どこからだ?
俺は辺りを見回したが、特に不審なものは見当たらなかった。
気のせいか……?
――――ズ ズ ッ …………。
また聞こえた!
気のせいじゃない!
でも一体、どこから……。
「……せ……先輩……」
望遠鏡を覗いているチェリーが、震えを帯びた声を発した。
「あ……あそこ、です……」
チェリーが細い指で指したのは―――
岩壁。
そこに直接彫られたドラゴンの巨像。
磨崖竜。
その…………頭部、が…………?
「ちょ、ちょっと貸してくれ!」
望遠鏡をチェリーから返してもらい、俺は磨崖竜の頭部を見た。
――――ズ ズ ッ …………。
あ、……ああ…………。
動いてる……。
動いてやがる……。
高さにして50メートルはある石のドラゴン像が、確かに……!
ガパッ。
と。
磨崖竜の口が開いた。
大量の炎が溢れ出し、一瞬にして磨崖竜の足元に吹き下ろされる。
四角形の舞台が丸ごと紅蓮の炎に覆われた。
呪竜のそれとは比べものにならない規模の火炎放射は、10秒ほどで停止する。
そこにいたゼタニートは、当然、人魂のような死体状態になっていた。
俺は再び、望遠鏡を磨崖竜の顔に戻す。
開いた口が戻ったそのとき、初めてネームタグがポップアップした。
――《呪転磨崖竜ダ・モラドガイア Lv150》。
「レベル……ひゃくごじゅう……」
未だかつて見たことのないその数字を、俺は望遠鏡越しに目に焼きつけた……。
今回で第1回冒険パートは終了。
次回よりラブコメパートに突入します。
(冒険パートが思ったより長くなってしまってヤバいという顔をしている)