職業が『剣星』なだけの平凡な少年
暇つぶしに書いてみました。
暇な時にでもどうぞ。
突然だが、君たちは騎士というものを知っているだろうか?
騎士とは国に属する戦士達の総称で普段は街や村などの警備を行なっているが、有事の際には剣を取り人々を守る為に魔物達と戦うのだ。
その中でも聖騎士と呼ばれる人たちはとりわけ大きな武功をあげた人たちをさし、その力は一人で小さければ街一つ陥せるとも言われている。
そんな騎士や聖騎士は人々の憧れであり、希望でもある。
かく言うおれ、クロードもそんな騎士や聖騎士が憧れた人の一人である。
あれは俺が3歳の頃、親につれられて街にいく途中の事だった。俺たちの馬車は順調に街に近づいていてあと少しで着くと言う時に事件は起こった。
突然森の中から魔物達が現れて遅いかかってきたんだ。
馬車には当然護衛の冒険者がいたが、いかんせん相手が悪かった。なんと魔物の群の中にBランクモンスターのワイバーンが混ざっていたんだ。ワイバーンは空から護衛の冒険者に襲い掛かり、全員がもう駄目だと思った時に彼等は現れた。
街から状況を聞きつけた騎士団と聖騎士様がやって来たんだ。
彼等は次々と魔物の群れを倒していき、聖騎士様はなんと空から襲いかかって来たワイバーンを一刀両断してしまったんだ。
それを見た俺は彼等に憧れたんだ。いつか俺もああなりたいと。
それから俺は4歳の誕生日に剣が欲しいと親にねだって刃引きの鉄の剣をもらったんやだ。
最初は我武者羅に振り回していたけど、父さんが正しい剣の振り方を教えてくれて、それから毎日俺は欠かさず剣を振り続けた。
最初は百回から始めたけど、次第に回数を増やしていき、半年で2万回、五才になる頃には1日4万回素振りをするようになった。最初の頃はすぐに飽きるだろうと思っていた父さんも母さんも毎日欠かさずやる俺を見て、五才の誕生日には本物の鉄の剣をくれた。
この頃から剣を振る時に剣を風が包むような感覚がするようになり、半年が経つ頃に『飛剣斬』と言う剣術の奥義の一つを習得した。これを見て父さんと母さんは「うちの子は天才か!」と、とても喜んでくれたが、斬撃が飛ぶのはとても危険なので完全に習得するまでは森の奥で練習するようにと言われた。
俺は家の近くの『龍の森』と呼ばれる森で素振りをするようになった。
『龍の森』は森の奥深くに龍帝の一体、『炎龍帝』が住んでいる為、強力な魔物がやってこないので別名『初心者の森』とも呼ばれている。龍帝は基本人間に不干渉だから危険な事もない。
森で素振りを始めて1ヶ月が経つ頃にようやく『飛剣斬』をコントロールできるようになった。
最初の頃は勢い余って木を10本纏めて切り落としてしまい、これは不味いと急いで力の加減を身につけた。
と言うか自分の力があそこまで強くなっているとは思わなかった。これは気をつけないと事故で人を切ってしまうかもしれないので俺は完全に力の制御が出来るまでは森を出ないことにした。それに剣だと切れ味が良すぎるのできちんと手入れはするが、暫くは鉄の棒を使うことにした。
6歳になり、力の制御も完璧に出来るようになったので俺はまた鉄の剣を使うようになった。
そうすると今度はまた剣術の奥義の一つ『空切り』を会得した。
空切りは空間を一時的に切り裂いて出来た空間の狭間に相手の武器や魔法を落として武器なら使えなく、魔法なら何処かへ飛ばして自分には当たらないようにする技だ。
それから月日は流れて俺は遂に10歳になった。この四年の間にも新しい奥義を覚えたり、素振りの回数を増やしたり、間違えて炎龍帝の住む山を斬ったり、ブチ切れた炎龍帝と殺りあったり、炎龍帝と仲良くなったりで、色々あった。
この国では子供が10歳になると街の教会でステータスの鑑定を行ってもらう。
ステータスはその人の強さを数値化したもので、専用の鑑定と言うスキルが必要になる。
また、この鑑定スキルを持っている者は「ステータス」と唱えるだけで自分のステータスがみれるそうだ。
そんな事はさて置き山を斬る様な俺のステータスはどうなっているのかと両親も神父さんも興味しんしんだった。
言い忘れていたが、俺の住む村で俺は結構な有名人だ。山を斬ったのは勿論のこと村に進入して来た魔物を鉄の棒で斬ったりしたから村人からは重宝されている。
そんな俺の噂は村から街へ、街から各地へと広がっていった様だ。
閑話休題
遂に俺のステータスのお披露目だ。
ピコン!
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【名前】 クロード
【種族】 人族
【年齢】 11
【職業】 剣星
【レベル】 23
【魔力】 10100
【物攻】 20200
【物防】 20200
【魔攻】 8080
【魔防】 8080
【俊敏】 10100
【運】 500
【称号】
剣星 山斬り 炎龍帝の盟友 次代の剣神 人外予備軍
【加護】
炎龍帝の加護
剣神の加護
【スキル】
《職業スキル》
星剣Lv.1
《究極スキル》
緋天剣Lv.1 碧地体Lv.1 蒼海心Lv.1
《武術系》
星剣術Lv.極
《技能系 》
[飛剣斬] [空切り] [透刃]
《生活系》
料理Lv.3 洗濯Lv.4
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「「「「は?」」」」
俺と両親と神官様の声が綺麗にハモった。
だってそうだろ。まさか10歳の子供がこんな人外じみたステータスを持ってるとは誰も思わないだろ。
つか称号に人外予備軍とかついてるんですけどどうしたら良いんですかね?
因みに一般人の成人男性のステータスは運を除いて大体平均オール80ぐらいなので余裕で人の枠組みから200歩位飛び出ている。
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それからは激動の人生だった。
こんな巫山戯たステータスを持つ俺の事は即座に王様の耳に入り、俺は世界のバランスを保っていると言われる絶対強者と呼ばれる人たちに弟子入りすることになった。
絶対強者と言うのは世界に何人かいるたった一人で世界のバランスを変えられる者達の事で有名なのは『十三王』や『七魔帝』、『魔仙神』など名前からはイメージし難いが、その内一人でも力を本気で使えば1日で大陸を半分消せるそうだ。
そんな中俺が弟子入りしたのは『十三王』が一人『破王ラザファム』である。
だが、『破王ラザファム』の得意武器は槌だそうなので、できれば剣を使う『十三王』に弟子入りしたかったが、現在剣の『十三王』である『覇王』は空席らしい。
ともかく俺は15歳に騎士養成学校にぶち込まれることが決定したのでそれまで『破王』のもとで修行した。
その結果がこちら…
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【名前】 クロード
【種族】 人族
【年齢】 15
【職業】 剣星
【レベル】 250
【魔力】 249100
【物攻】 498200
【物防】 498200
【魔攻】 199280
【魔防】 199280
【俊敏】 249100
【運】 500
【称号】
剣星 山斬り 炎龍帝の盟友 次代の剣神 人外 破王の弟子 超越者 転生者
【加護】
炎龍帝の加護
剣神の加護
破王の加護
【スキル】
《職業スキル》
星剣Lv.極
《究極スキル》
緋天剣Lv.極 碧地体Lv.極 蒼海心Lv.極
《武術系》
星刃術Lv.極
《技能系 》
[飛剣斬] [空切り] [透刃][一刀両断] [一閃][魔刃剣] [無限斬り]
《生活系》
生活全般Lv.極 サバイバルLv.極
《便利系》
超直感Lv.- 心眼Lv.- 魔視眼Lv.- 察知Lv.極
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レベルのキリがいいね!
ってそうじゃねぇ!
はいっ。完全に人外になった上で魔眼なんて厨二病な物まで開眼してしまった。
あと転生者ってのは修行中に師匠(破王)に殴られて2キロ程吹っ飛ばされて火山に激突した拍子に前世の記憶を取り戻したんだ。
ちなみに俺の前世は日本人で名前は黒沼誠一。76歳の時に日課の家出中にトラックに轢かれそうになったのを避けたはいいがそのトラックがガソリンスタンドに突っ込んで大爆発を起こしてそれに巻き込まれて死んだ。
爆発にはかなり近くで巻き込まれたから多分死体見ても誰かわからんことになってんじゃないかな?
そしたら前世の俺は今も行方不明扱いか。
おっと話が逸れたな。
んで15歳になって騎士養成学校に入学したはいいが強すぎて誰も相手になんなくて1ヶ月で卒業させられた。
ちょっと学校襲った魔物の群(脅威度Aクラス)を五秒で倒したり、阿保な決闘申し込んできた貴族のぼんぼんの精神矯正しただけなのに酷くね?
そして3歳の頃から憧れていた騎士だが、なってみたはいいがろくに力もない貴族共が俺を力があるが平民なのをいい事に権力で自分の派閥に無理やり取り込もうとしてくるは、肝心の騎士団は年々鍛えもせずにいるくせ偉そうな奴が多いはでろくなとこではなかったのですぐ辞めた。
これが夢と現実の差って奴なのかな。
んでそれから月日は流れてはや15年。
めでたく?師匠と同じ絶対強者をなったことで誰にも縛られることなく悠々自適に過ごせるようになった。
最近の日課は酒飲み友達の龍帝達と訓練したり酒飲んだりしている。
だが退屈で仕方がない。
俺はもっと強くて楽しい戦いができるやつと殺り合い会いたいんだ。
こんな事言ってる時点で俺も立派な戦闘狂だな。
そういやもうすぐ魔王が復活するんだってな。
魔王ってのは千年くらい前に世界を滅ぼそうとした魔神の依り代とかで阿保みたいに強いらしい。
それに合わせて勇者召喚も行われるらしいから少しは楽しめそうだ。
まあなんにせよ神が与えたこの人生たのしまなきゃ損だからめいいっぱい楽しもうか。
そうと決まれば早速人族の国トルク王国に出発だ!