28話 死地まであと、2時間
~2028年9月13日 PM14時頃、バベルの大穴、第二階層”大草原”にて~
………
……
…
「おいっ、グレン! 起きろ!」
ダメだ。
腹にぽっかりと開いた穴からどんどん、どんどんどす黒い血があふれてくる。
「死ぬな!」
味山の悲鳴に似た叫びが、むなしい。
大草原の草花がグレンの血を吸っていく。
仰向けに倒れた灰色の髪の仲間を、決死の
「だめだ…… ダメだめだだめだ! おい、起きろ! お前こんなところで死んでる暇ねえだろうが! あめりやに行くって約束したろうが、おい!」
ひゅー、ひゅー。いのちの灯が消えかける音が、グレンの口から洩れる。うつろに開いた瞳が味山をとらえていた。
「た、だ…… もう、いいっす…… にげ……ろ」
ごぽり、グレンの口からこぼれる、血が、命が。
「くそ、とまれ、とまれ、とまれとまれとまれとまれよ! 頼むからとまってくれ!」
傷口を手で押さえる。それすらも滑稽なほどに、抑えた指の隙間から血が、あふれてくる。
「もう、いいって…… ただ、頼みが、頼みがある……っす」
「なんだ、何言って……?」
「た、だ…… せんせい……を、あの子を…… 守ってくれよ…… おれはもう、だめ……みたいだから……」
「っバカいってんじゃねえ! お前が守れ! クラークの相棒はお前だろうが! クラークに言われたんだろうが、死ぬなって!」
だめだ、グレンが死ぬ。
こんなところで、こんなことで、死ぬ。いなくなる。
冗談じゃない、こんなところで、死んでいいわけがない。
ごぽり。
「っ!?」
「お、おい。もうかよ、ふざけんな、てめえ、空気読めよ…… おい! 空気、読めよ…… 頼むから」
ごぽり、ごぽり。
肉があふれる。
グレンが命を懸けて奪った生命が、なんのこともないように、再生していく。
その不条理はわかっていた。
その恐怖は知っていた。
なのに、なのに。
「ずるいだろ、こっちはよお、仲間の命使いつぶしてここまで来たのに…… ずりい、ずるすぎるぞ、お前」
声が震える。
自分の命を懸けるのには慣れていた、でも知らなかった。
仲間の命を懸けるのがこんなにも恐ろしいことだったとは、知らなかった。
「こっちは、俺たちは1つしかねえライフを使ってたたかってんのに! なんなんだよ、てめえは!」
こんな言葉になんの価値もないことはわかっている、それでも味山は叫ばずにはいられなかった。
「ごぼ、ごぼぼぼ……」
「おいっ! グレン グレン! ダメだ! 血を吐いたらだめだ!」
堰が崩壊したように、グレンの口から血が流れる。
「……ごめん、せん……せ…… そ……ィ」
「お、おい!」
ごぽぽぽぽ。
グレンの首がゆっくり横に傾く。手のひらがゆっくりと開く。まるで部屋の片隅であおむけに死んでいる虫けらの死骸のようだ。
「グレン?」
その問いかけにもう、誰も答えない。
ごぽぽ。
肉が沸く。
奴が再び目覚める。
味山とグレンが命を懸けて足止めしていた奴が、その肉があぶくをたてて形を取り戻そうとしていた。あの
どうすれば、いい?
味山は満身創痍の体で、大草原の地面を踏みしめる。地面をきちんと踏めているかがわからない。
答えのないグレンをもう一度見るのが怖かった。
ここで、終わり?
嘘だろ、だってまだやんねえといけねえこと山ほどあるのに……
なんで、こんなことになったんだ……
なんで、グレンがこんな目に、なんで、なんで。
膝はつかない。でも、それが限界だった。
きいん。
ふと、耳鳴りがした。
TIPS€ーー
………
…
……数時間前
~2028年9月13日、PM12時頃、バベルの大穴第二階層”大草原”~
「うおえ、気持ち悪っ」
ばたん。
重たい軍用車のドアを押し開け、味山が青い顔で車外に飛び出る。
「情けないっすねー。タダ、だから酔い止め飲んどけって言ったのに」
味山に倣って2人目、けろっとしたグレンがドアを開いた。
「チッ、まだ喋れるか…… お疲れ様でした。味山只人、グレン・ウォーカー。目的地に到着です」
車の運転席から降りた男、黒いプロテクター付きの軍服に、無骨なガスマスク姿の男がくぐもった声を漏らした。
「おい、グレン。今このガスマスクの軍人、舌打ちしたぞ」
「えっ? そんなまさか。混合部隊のエリートの人たちっすよ。そんな態度悪いわけないでしょ」
「いやでも……」
味山が何を言ってもグレンはキョトンと顔を傾ける。
場所はバベルの大穴、第二階層"大草原"地帯。味山達は二手に別れ、第一階層の侵入フロアから、サポートチームの運転する車両に揺られ、目的地に到着していた。
「あれが、アレタ・アシュフィールドの補佐……」
「探索に……紛れて、こ……」
「相応しくない…… 処分…… 許可……」
「なんで、あんなニホン人が…… 死体をどこへ……」
ぼそ、ぼそ。
続々と後続の装甲車両が到着し、その中から降りてきたガスマスクの集団がくぐもった声を潜めた。
「ほら! グレン! 今聞こえたよな!! なんか死体とか処分とかボソボソ言ってるって!! なんなんだよ、あいつら! いっつも俺にだけ物騒なんだけど! あれだろ! こいつらアシュフィールドのフーリガンみたいな連中だろ!」
味山がぐわしとグレンの肩を掴んで揺さぶる。
「タダ、気のせいっす。気のせい。彼らは各国の部隊から選ばれた精鋭中の精鋭っすよ。仕事に私情を挟むわけないでしょ」
プヒー、とグレンが整った顔立ちを潜める。肩を竦めて首を振るその様子はさまになっているが今の味山にはどうでもよかった。
「もし、お2人ともいかがいたしましたか?」
「あ、いや、その……」
「あー、すんませんっす。うちのメンバー、ちょっとまだサポートチームとの探索に慣れてなくて…… ちょっとはしゃいでるだけっすからお構いなく」
「ははは、そうですか。私どもは後続のアレタ・アシュフィールドとソフィ・M・クラークの搭乗車両を待っていますので、何かあればお声をおかけください」
くるりと友好的な態度のガスマスクの男が踵を返す。
「ほら、タダ。あんな紳士的な対応をしてくれる人たちなんすよ? アレタさんは確かに人気っすけど、彼らとは関係ないっすよ」
「あ? そ、そうなのか。ならーー」
ひらり、紳士的なガスマスクの男が歩いた瞬間、何か紙みたいなものが草原に舞い落ちた。
「あ、なんか落としーー」
それを拾った味山が固まる。
写真だ。
大きなクレープに満面の笑みでかぶりつく金髪の美女。その表情はあどけなくどこか少女のような面影もある。
味山はその表情を見慣れていた。
どう見ても隠し撮りな構図の写真を手に持ち、味山がグレンに詰め寄る。
「……おい、グレン。これ……」
「俺は何も見てないっす」
ふいと、そっぽを向き、目を固く瞑るグレン。
「嘘つくな!! てめえ、何がアシュフィールド関係ないだ。どう見てもこの連中アシュフィールドの追っかけか、下手すりゃストーカーみたいな連中だろーー」
ぞくり。
味山が叫ぶのをやめて黙る。背筋に走る冷たさにゆっくりと背後を振り返る。
「写真…… 返して頂いても?」
「あ、ハイ」
無機質なガスマスクの黒塗りされた2つの目に味山の顔が映る。
「……写真を見ましたか?」
「イイエ」
地獄のトカゲが言葉を喋ったような威圧感のある声。
ガスマスクの発声装置にはまだまだ改良が必要らしい。
味山はアレタの隠し撮り写真を丁寧にガスマスクの男へと渡した。
もうやだ。このサポートチーム。怖えよ、俺にだけやけに冷たいし、運転も荒いし、俺の目の前で何度も銃の手入れしてるし。
味山がうなだれる。アレタと組んでからこのサポートチームと行動を共にするのは3回目だが、いつもこんな感じだった。
ばたん、キキ。
後続の車両が続々と集まる。機銃を装備した軍用車が3台。
ガスマスク装備が次々と降り、大草原の芝生を踏みしめた途端に、みんなが味山へその無機質なマスクヅラをむけていた。
「クソ……ニホン人……」
「星が見ていないところで……」
「怪物の仕業…… 見せかけて……」
そしてまた同じようにヒソヒソと話し合う。所々で物騒なワードが聞こえてきてしまう。
味山がグレンの方へ首を向けると同時にグレンの首がそっぽを向く。
「やっぱ怖えって! あいつらおかしいって!」
「タダ! 大丈夫っす、彼らはアレタさんが嵐を墜としたときに同行していた部隊っす! タダが我慢すれば練度は間違いないんすから」
「我慢!? 我慢っつったよな、やっぱやばい奴らなんじゃねーか」
味山とグレンがやいのやいのと騒ぎ続ける。
ぶおん。
また新たな車両が到着、その瞬間。
ザッ。
さきほどまでひそひそと声を潜め割と好き勝手にしていたガスマスクの集団がいっせいに、整列する。
一糸乱れぬ動きで一斉に直立不動に移行し、美しさすら感じる姿勢でその車両に向かって並んだ。
ばたん。
「ふう…… 車の後部座席ってあまり得意じゃないよね。助手席に乗りたかったわ」
「そういうなよ、アレタ。キミが隣に座るときっとチャーチル隊長は運転をミスするぞ」
2人の指定探索者が、軍用車から降りる。あとにつづいて運転席からひときわ大きな戦闘服姿のガスマスクがぬっとあらわれる。
途端、大男のガスマスクが
「アレタ・アシュフィールド特別少佐、ソフィ・M・クラーク特別少佐に、敬礼!!」
ざっ。
寸分の乱れもなく、号令に合わせてガスマスクの部隊が全員アレタとソフィに向けて敬礼を行う。
え、ええ…… なにこれ、態度全然違うじゃん。味山はぽかんとしながらその様子を眺めていた。
「ハァイ、みんな久しぶり。元気にしてた? 今日はよろしくね、頼りにしてるわ」
「「「YES!Mam!!」」」
どん、と圧力すら感じる声、やべえ、気迫かなんかわからんけど、なんか空気がやべえよ。
味山はガスマスク達の姿に引きながら、アレタを見た。
その視線に気付いたアレタが、とたた、長い脚を回して小走りでこちらに駆け寄ってきた。
「タダヒトも、長いドライブお疲れ様。今日は頑張りましょ、生きて帰れたらまた祝勝会ね」
にへら、とアレタが笑みを向けてくる。待て、今お前そんな事されたら……
味山は愛想笑いを浮かべながら辺りを眺める。
ガスマスクの集団が全員、こちらを黙って見つめていた。
「ア、アシュフィールド…… そ、そうだな。安全第一でがんばろぜ…… はは、ははは」
「ふふ、そうね。今日はみんなも居るから普段よりリラックスして探索に集中できるわ」
できねーよ、そのみんなのせいでこっちはなんも集中出来ねーよ。
喉まで登ったツッコミを抑え、ふと
「……アシュフィールド、なんかあったか?」
なにか。言葉では説明できないなにかが違う。アレタの様子を眺めた味山は頭で考えるよりもさきに言葉を漏らしていた。
「え? どうしたの急に。いつも通りよ?」
味山の急な言葉に一瞬ぽかんとした顔をアレタが晒した。しかしすぐにいつもの不敵な笑みに切り替わる。
「ふふ、変なタダヒト。あたしとの探索が久しぶりだからじゃない?」
「あー、それもそうか? わりい、なんかきもかったな」
「ううん、別にいいわ。がんばりましょうね」
アレタはたたっと味山の傍から離れる。
「それじゃあ、みんな手筈通りに始めましょう。目標地点までは大体ここから1キロ程度よ。隊長、この地点に部隊を分けてキャンプを設営してちょうだい」
アレタが振り返り、一際身長の高いガスマスクの男へラフに声をかける。
わあ、おっきい。身長190ぐらいあるんじゃねーの?
味山は様子を見守る。
「はっ、了解いたしました、アシュフィールド特別少佐! 聞いたか、部隊を2つに分ける。分隊規模、アルファからチャーリーは車両を固め、簡易キャンプを設営せよ。アシュフィールド特別少佐、遊撃はどの程度の規模で行いますか?」
「んー、そうね…… ソフィ、どうする? 目標のロストポイントまで一直線だけど、アレフチームと彼らを分けたほうがいいかしら?」
「ふむ、いやあまり戦力の分散はよしておかないか? 事前の情報では怪物種の大グループが想定されている。幸い大草原は見回しの良い平地だ。すこし人数が増えても行軍に支障はないと思うがね」
「ソフィがそういうならそうしましょ。目的地までは車両を使おうかしら?」
「やめておいたほうがいいだろう。今回の依頼はあくまで捜索任務だ、できれば怪物種との戦闘は避けたいからね。エンジン音は余計な連中を引き付ける可能性がある。ここをキャンプ地として、車両はもしもの緊急避難として扱うのが得策だろう」
ソフィが戦闘用の義眼、小さな望遠鏡みたいなそれをいじりながらすらすらと言葉を返した。
「なるほど、それもそうね。タダヒト、グレン、プランはそれでいいかしら?」
チームの首脳陣達が、こちらに声をかけてくる。
「センセーとアレタさんに任せるっす! な、タダ」
「はい、何も問題ないと思いまーす……」
2人の返事を確認したアレタがひらひらと手を振る。
ぎろり。
アレタが味山に何かアクションを起こすたびに、ガスマスクの集団からの視線が強くなる。
もうやだ、この連中……
味山がしゃがみ込み、大草原の草花を愛で始めた。
すこし青臭い香りが、今は心地よい。ぬるい風が頬を流れる。
「失礼、味山補佐官…… いや、貴殿は確か軍属ではなかったね。味山補佐探索者…… ふむ、長いな、味山さんと呼んでもいいかな?」
草花に陰が刺す。ぬっと、味山を見下ろすように一際大きなガスマスクの男が立っていた。
「え、あ、はい、大丈夫です…… えっと……」
「お会い出来て光栄です、味山さん。申し遅れました、私、アメリカ陸軍ダンジョン攻略科より出向、現在、探索者組合直属、混合部隊第一中隊、隊長のチャールズ・レイバンです」
理知的な声、ガスマスクでくぐもっているがその声に敵意は感じられない。
「マスクをつけたままの失礼をどうかご容赦頂きたい。我々はこれがないと、小一時間も持たずに酔いに呑まれてしまいますので」
チャールズ、と名乗ったガスマスクが右手を差し出す。柔らかな物腰に味山は釣られて握手した。
「ああ、いえ、そんなご丁寧にっ……い?!」
めき。
え、やだ、ちからつよい。握られた右手が軋む。
「あ、あの、隊長さん?」
「……羨ましいものだ。ただ酔いに対する耐性がたまたまあるだけで貴方のような凡骨でも探索者を名乗れるのだから」
「は?」
くぐもった声、はっきりと敵意が伝わる。みしり、握手に込められた力が更に強くなった。
「我々は、星の輝きを守るために存在する。かの星に相応しいのは同等の輝きを持つ者か、その輝きに魅せられた我々だ」
みし、みし。190センチを超える大男の圧、味山よりも一回り大きなその手のひらに万力の力が込められていく。
「我々は貴方を認めていない。日本人、アレタ・アシュフィールドの、52番目の星に貴方のような凡人は要らないのだ」
ぎし。
その手に込められた力は、既に相手に怪我をさせても構わないというほどのものにーー
「そのマスクってよー、全員お揃いで揃えてんのか? ダサいから辞めた方がいいぜ」
「っむ……?!」
ぎゅうううう。
チャールズが唸る。自らが込めた力と同じほどの大きな力が手のひらに伝わる。
「さっきから、ぴーちくぱーちく喧しいんだよ、マスクマンどもが。なんでてめーらなんぞに認められねえといけねえんだよ」
味山が思い切り力を込める。
怪我をしても構わないという心積りではない。本気で2度と手のひらが開けないようにしてやろうというつもりの力だ。
「お前らが俺を認めるとか認めないとかんな事はどーでもいい。ただ、1つだけ」
頭に来た。
これから命がけの仕事だというのにあまりにも下らないことでいちゃもんつけてくるこいつらの無神経さに、味山は頭にきていた。
「真面目に仕事しろ、邪魔だ」
ぎぎぎ。
思い切り力を込めて、そして握手を解いた。見下ろすガスマスクと見上げる味山の視線が交差する。
「闘争心はあるようで安心したよ、日本人。我々は100%の仕事を義務付けられている」
チャールズがすっと身を引き、隊員達の元へ歩いていく。
味山は痺れる右手を見つめて、呟く。
「……馬鹿力が」
……
…
「隊長、"星屑野郎"と何を話してたのですか?」
「なに、ちょっとしたコミュニケーションだ。気にするな。ヘイムズ、隊全員の酔いの進行はどうだ?」
「みな、星との作戦に高揚してますね。フィルターは普段より多めに持ってきてますが、興奮と高揚で普段よりも早く限界が来るかと」
「無理もないか、パッドを貸してくれ、自分の目で確認しておきたい」
「ヤー、キャプテン」
すんっ。
差し出されたパッド型端末はしかし、受け取られることなくそのまま地面に落ちた。
チャールズが普通に渡されたそれを、掴み損ない落したのだ。
「っ…… ふ、なるほどな」
「ど、どうしたんですか、隊長。ほら、しっかり持ってください」
ヘイムズが珍しいものをみたとばかりに、どもりながら端末を拾った。
「……ヘイムズ、全員に伝達。アジヤマタダヒトへの警戒レベルを上げろ。噂話は当てにならん。報告で上がって来ていることを真実として扱え」
「……イエス、サー。手、冷やしときます?」
「うるさい、さっさと行け」
ヘイムズがその場を足早に去る。立ち止まったチャールズは己の右手、ブルブルと震えるそれを見つめた。
「……馬鹿力め」
その声がどことなく嬉しそうだったことは誰も知らない。
探索者組合データベース閲覧開始……
〜混合部隊について〜
混合部隊、通称ミックスチーム。
世界各国の軍隊より集められたエリート中のエリート部隊。国籍、人種に依らず、ただ実力と実績のみで選ばれる。
命令系統は一新され、探索者組合の指揮系統に置かれる。
主に探索者のみでは遂行困難とされる依頼のサポートチームとして動員される。指定探索者にはそれぞれ個別の混合部隊のサポートメンバーが配属される。
混合部隊には探索者組合の研究機関が開発した"B型侵入装備"が与えられる。これは探索者のように酔いに対する耐性を持たないモノでも最大6時間のダンジョン内行動が可能となる。
………
…
クリアランスレベルブルーを確認。
混合部隊の背後には主要国の思惑が潜んでいる。
探索者組合への影響力は、世界各国のパワーバランスをそのまま現している。
いずれ来るであろうワールドゲームの前哨戦、バベルの大穴においての遺物収集戦争において混合部隊は多大なる働きを求められている。