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10話 不法侵入?バレなきゃ良いんだよ

期末テスト終わったぜ☆今回はまあまあ点数取れてると思うぜ☆更新が遅くなって申し訳ないぜ☆今凄いテンション高いぜ☆

俺は今、あの三人組をPKした後、目に付いたプレイヤーをどんどんキルしながら《悪魔翼》で空を飛びながら街の近くに来ていた。


「あそこが街か。意外と大きいな。しかも壁に囲まれてる」


見たところ街は円形で、高さ六メートル程の城壁に囲まれている。また、その東西南北の城壁に門が設置されており、プレイヤーと見られる人が往来している。勿論そこから入るのが正解でそこから入る以外に方法はないと思うのだが……


「門兵と戦うことになるかもな~、俺の種族〈悪魔〉だしなぁ……それにPKしてカルマ値みたいなのも溜まってると思うし。負けんとは思うが…そしたら目立つよなぁ……」


いつもの俺だったら強行突破したと思うけど今の俺は、悪魔やら冥界やら、更には特有武具(ユニークウエポン)とかいう情報の塊だ。勿論話す気はないが目立つのはアイツらに合流するまで避けたい。まあ、さっきのPKでそれなりに目立ったかもしれないが……


「ん?いや、別に門から入らなくてもいいのか。城壁の高さからして俺の《悪魔翼》で飛び越えられるし」


我ながらナイスアイデアでは?流石俺のインスピレーション。そうと決まれば早速実行だ!!


それと、越えるならなるべく人が居ないところにしないとな。


◆◇◆◇◆◇◆◇


「よっしゃ!成功!!」


城壁は案外簡単に越えることが出来た。見張りの兵は東西南北の門に集中していて、どれも談笑し合ったり、街の外を見張ったりしていて、それに少し注意して飛べばバレなかった。まずは手に入れたローブで付けてと、これで顔とかは隠れるかな?


「大通りのある位置はだいたい覚えたからな。早速買い物タイムだ!!」


PKでゲットした装備に素材はたくさんある。その上マネーは7000もあるんだ!これで沢山買いまくる!!





そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。


「一冊10000マネー……素材も殆ど売っ払っておかげでほぼすっからかんだ…でも買う価値はあるだろ」


PKでゲットした7000マネー、その上色んな素材を売り合計11050マネー。その殆どを使い買ったものそれは、


「『ウエポンスキル《爪術》の書』、《爪術》が無くてもアグゲルは扱えるけど補正が乗らないし、その上スキルを手に入れずらいのは困るからな」


それにPKで得た武器や素材は殆ど売っ払ったけど初級、中級のHP、MP、スタミナのポーションはそれなりに手に入れられたからポーション類に関してはあまり困ってない。まあこれも最初に見つけた店がスキルショップだったせい、いや、お陰かな。


「さてと、スキルを習得するか」


『『ウエポンスキル《爪術》の書』を使用しますか?』


「Yes」


『『ウエポンスキル《爪術》の書』を使用します。……………成功しました』


『ウエポンスキル《爪術》を獲得しました!』


………もしかしてこれ、確率設定あったりする?いや、深く考えないでおこう。なんか怖いわ。それはさておき、今回はマネーが足りなかったから出来なかったけど、『スキル合成』がめっちゃ気になる。それもまずは(PK)いでからかな。とりあえず次の目標は30000マネーだ!(適当)早く街出て狩る(稼ぐ)狩る(稼ぐ)ぞ!!



◆◇◆◇◆◇◆◇


「……はい?」


「ですから入場許可証を見せて下さい。街に入るときに渡されましたよね?腕に巻くやつですよ。ほら、早く」


入場許可証?腕に巻くやつ?そういえば街の人みんなリストバンドみたいなの巻いてたな……ローブで顔や腕が隠れてたから不審がられなかったが……これは…まずい……バレないように《悪魔翼》でこの街から出れば良かった。


「い、いや~ちょっと落としてしまったみたいです。申し訳ありません」


「それは街に居る間は外せませんよ」


「……えっ」


うそん…


「侵入者だ!捕らえろ!!」


やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい


門兵の大声に他の兵士達が気が付き、此方に駆けてくる。それに周りのプレイヤー達がザワついてる。ひとまず逃げないと!!《悪魔翼》はここで使うと滅茶苦茶目立つ。なら、ここで使うのは、


「くそったれ!!《疾走》!」


俺は《疾走》を使い門を走り抜ける。だが、それを阻むように槍を持った二人の門兵が俺の前に出る。


「大人しく捕まれ!」


「止まれ!」


「邪魔だ!!《ダークニードル》、《ブラックバレット》!」


地面から伸びた四本の黒い針が二人の足に突き刺さり動きを阻害し、数十個の黒い弾丸を二人に至近距離で放つ。


「グッ…」


「グァァ!」


一人は、手、足などの関節辺りに当たり、もう一人は、手、首、目などかなり重要な部分に直撃した。すかさず俺は【冥氷炎爪アグゲル】を装備し二人に近づき首を落とす。そして門の外の駆け出す。


『レベルがアップしました!』

『《闇魔法》のレベルがアップしました!』

『《爪術》のレベルがアップしました!』

『称号《最初の一歩》を獲得しました!』

『称号《咎人》を獲得しました!』


なんだこの称号!!悪魔だからか?まあとりあえず向こうに見える森に逃げよう。


「クソっ待て!!」


「追え!」


「逃がすな!」


もう増援が来たのか!?こうなったら仕方ない。


「《悪魔瘴気》!」


「な、なんだ?前が見えない?」


「なんか頭がモヤモヤする…」


「この…煙を吸う…と頭、が回らなくなるぞ……」


流石《悪魔瘴気》の〈視界不良〉と〈思考妨害〉。有能すぎるな《疾走》の残り時間も少ないし、いつ状態異常が解けるかわからない。急いで森に入らないと。


「じゃあな門兵達」


そう言って俺は森に向かっていった。


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