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じょうだま

薄暗い体育倉庫に呼び出された、学園一の美少女。

主人公の僕は『脅迫材料』を片手に押し倒すが・・・

薄暗い、体育倉庫。

「あ・・・あの、譲司くん・・・? こんな所に呼び出して、どうしたの・・・?」

 美少女川アリスは戸惑っているようだ。

 サッパリと姫カットにしたロングヘア。

 学園一と言われる美貌。

 端正な目元と柔らかい唇。


「なあにが、『呼び出して』だよ。ノコノコと来てるくせによ」

 僕は暗闇から現れ、そう言う。

「だ、だってあんな写真を・・・」

 アリスはそう言う。

「この写真のことか?」

 僕は一枚の写真を取り出す。

「あっ!」

「・・・へへっ、あのアリスさんが・・・『放課後に角オナニー』かよ、へっへへ。雑誌に売れば百万はつくんじゃないか?」

 アリスは羞恥にかっと顔を赤く染めた。

 僕が取り出した写真には、アリスが放課後の教室で机の角に股を押し付けている様子が映っていた。

「か、返してください!」


「じゃあ・・・分かってるだろ?」

 僕は、アリスの腕を掴んだ。

「あ・・・」

「サッカー部の鈴木とは、もうヤったのか・・・? 付き合ってるんだろ?」

「え? 鈴木くんと・・・?」

 アリスはオロオロと視線を彷徨わせる。


「なんだ? ひょっとしてまだバージンかよ、アリスちゃん」

「そ、そんなはしたないこと・・・あっ」

 僕はアリスの耳たぶを噛んだ。

「どうだ? ここを噛まれるのは、なかなかだろ?」

 僕は耳元と囁き、アリスをマットに押し倒した。

 柔らかい触感がある。

「は、恥ずかしい・・・一体何を?」

「体は喜んでる証拠だろ?」

「いやあっ! 誰かあ!」

「へへ、ここまで上玉を楽しめるのも久しぶりだ・・・大丈夫、痛いのは最初だけだって」

「あああ! やめてえ!」

 さて、と。

「ククク、アリスちゃんの方も、本当は期待してたんじゃねえの? 鈴木に構ってもらえないで、寂しいんだろ?」

 僕はゆっくりと彼女の服を脱がし、さらに自分のズボンも脱いで・・・

「あら?」

 シーン、と僕の股間は静まっていた。


「へへ・・・ちょ、ちょっと待ってろよ・・・」

 ジトーっと、白い視線がアリスから投げかけられた。

「・・・・どうしたの? 譲司くん・・・? その静まり切った股間はどういうこと?」

 アリスは急に凍えるような声を出した。

「あ、待って・・・いや・・・僕は・・・」

 その股間に鉄拳が炸裂していた。

「ぎゃああっ!」

 僕はあまりの激痛にもんどりうっていた。


「ちゃんと、台本通りやりなさい! 失礼ね!」

 アリスは鬼の形相で、仁王立ちしていた。

「きっちり寝取りなさい! 台本渡したでしょ!? なんなの、この子亀みたいなカワイイのは!? 失礼ね、私じゃボッキしないっての!?」

「ち、違います・・・」

 僕は目に涙を溜めていた。

 痛いし情けないし、そして何をやらされてるのか意味が分からない・・・


「アリスさんは凄くカワイイ・・・」

「じゃあ、なんなのこのミニサイズは!?」

 ぎゅうっと握ってくる!

「イテテテ! けど・・・こんな野蛮なやり方・・・こ、こんなのもうよそうよ・・・美少女川さん・・・」

「ふざけないで! 譲司くんに寝取られるために、どれだけ準備してきたと思ってるの!?」

「うう・・・」

「それに、服の脱がし方も丁寧すぎる! もっと、ビリビリに破くように台本に書いたでしょ」

 アリスはそう言い、

「まあ、そんな丁寧な所も譲司くんの可愛いトコなんだけどね」

と言って、軽く僕の頬に口づけをする。

「美少女川さん・・・なんでこんなことを?」


「考えなくていいの。ほら、これを見なさい」

 アリスは、デジカメのインスタの『未公開』画像を選ぶ。

 そこには・・・僕がセーラー服で女装している姿が・・・

「クスっ、優等生の譲司くんが、こんなシュミがねえ・・・こおんなヘンタイ、アップしたらどうなるかしら・・・? ほらほら、ワンタッチで世界中に公開よ?」

「やめてください!」

「じゃあ、私を寝取って犯しなさい! もっと、オッパイに吸い付きなさい! ほらほら」

 アリスはぷらん、とブラジャーのホックを外す。

 そこには、とても豊かなモノが二つあった。

「あ・・・アリスさん・・・」

 僕は真っ赤になってしまう。

「学園一の美少女、美少女川アリスのオッパイが二つよお? 譲司くん、ハムハムしたいでしょお?」

「ハムハム・・・うう」

 なんて、恥ずかしいワードと恥ずかしいシチュエーションなんだ・・・

「ほら、正直に言いなさい! 言ったら今日は許してあげる。さあ、このオッパイ、ハムハムしたい? したくない?」

 僕は震えながら、二つの大きな素晴らしく豊かなモノをチラ見していた。


「チラ見だけでいいのオ? それでも男? ほーら、ドーテイ変態の譲司くん。どうしたい。ハムハムしていいんだよ?」

 僕は肩を震わせたまま、

「し、したい」

「・・・?」

「ハムハムしたい。ハムハムさせてください・・・・」

 すると、アリスはパアアっと顔を輝かせて、

「えええ!? それ、本当・・・? 私のオッパイを吸いたいの!? ヤーダ・・・ヘンタイ! ヘンタイすぎるヨオオオ! 譲司くんのバカあっ!」

 大喜びで、僕の腕に抱きついてくる。


「もうっ、今のだけで嬉しすぎて・・・今日のこと、ぜーんぶ許してあげる! もうっ、ハムハムだなんんて・・・ヘンタイ!」

「美少女川さんが、言ったんだろー!?」

 アリスは「ムフフ」と笑ってから、

「じゃあ正直なご褒美に・・・ほんとにしていいよ。ハムハム・・・」

 名前の通り、清楚な美少女のアリスはおっぱいを突き出してくる。

「ほら、アーン」

「ほ、ほんとに・・・?」

「女の子みたいにカワイイ譲司くん、吸われたらレズみたいね。ほら」

 僕は必死で舌を突き出す。

(夢みたいだ・・・あの美少女川アリスの胸を・・・)

 ほんわりと、いい匂い。

 石鹸と蜜柑の香水の匂いの胸で、ピンク色の綺麗な凸がついている。

「誰かいるのー? もう下校の時間ですよ」

 わわ! 山田先生だ!


「はい、私だけです」

 アリスは神速で服を着て、僕を跳び箱の裏に押し込んでから、山田先生の前にいった。

「もう鍵を閉めるわよ、アリスさん。何をやってたの?」

「いえ、私だけ三角倒立ができないので、練習を」

「マジメねえ。さあ、閉めるわよ」

 ガチャリ、と体育倉庫の鍵は閉まった。

「え?」

 僕は言った。

 アリスは、「しーっ」と窓の外から人差し指を立てて、いたずらっ子のように微笑した。

「さあ、行きましょう先生」

 アリスはそのまま出て行った。

 僕は、世界一間抜けな男のように、微妙に舌を出して犬のようにその場でいた。

 ・・・・・・

 ・・・・・・・・・

 それから、五時間が経った。

さあ、この後主人公は一体どうなってしまうのか・・・?

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