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11/12

月は燃えているか


 すみません。

 昨夜は投稿する前に寝落ちしてしまいました。


 ……あれ、でも日付的にはセーフかな?

 でもすみません!


「あー、そーいえばねー」


「はい」


「きのー、おねーちゃんのめーっ子が遊びに来たんだー」


「へー。お姉さんの姪っ子さんですか。可愛いんですか?」


「うーん!それはもちろーん!すっごく可愛くて食べちゃいたいくらいだよー」


「姪っ子さんそんなに可愛いんですか」


「ホイルの包み焼きとかにしたら絶対おいしーよー」


「そこまで具体的にするといっそホントに食べたいのかと疑いますよ!?」


「でねー、その時その子に絵本を読んであげたんだけどー」


「は、はい」


「すっごく変なお話だったんだー」


「変な話? 先輩、何の本だったんですか?」


「えーっとー、かぐや姫ってゆー本だったよー」


「かぐや姫、ですか。別に変なとこなんてないように思いますけど」


「えー、変だよー。だってかぐや姫が半分にならないんだもーん」


「……はい?」


「ほらー、おじーさんが光ってる竹を切ったらかぐや姫がいたんでしょー?」


「そうですね」


「でもー、竹を切ったのに中にいたかぐや姫は無事だったんだよー? やっぱり変だよー」


「あんまり深く考えたことはありませんでしたけど、まあ、言われてみればそうかもですね。桃太郎とかでも似たようなこと言われてそうですけど」


「そーだよー。さいてーでも首がなくなるくらいしなきゃだめだよー」


「先輩の話はどうして端々でスプラッタするんですか!?」


「あとー、その竹ってどーして光ってたんだろーねー」


「それは……まあ普通に考えたらかぐや姫が光ってたんじゃないですか?」


「かぐや姫が光ってたのかー。じゃー、邪魔だからかぐや姫とはえーがかんで会いたくないねー」


「言うこと結構キツいですね!っていうかその時代に映画館なんでありませんよ!」


「寝る時もまぶしくて大変だー」


「っていうかそもそもかぐや姫が光ってたのは竹うんぬんの登場シーンだけで、他の場面では光ってない……はずです」


「あーそっかー。すーじかんでこーかがなくなるってやつだねー」


「かぐや姫をサイリウムみたいに言わないで下さい」


「でもー、やっぱりかぐや姫が半分にならないのは変だよー」


「いやまあ、そりゃそうなんですけど……」


「どーしてなんだろーねー。ちょーごーきんでできてたのかなー」


「嫌ですよそんなメカかぐや……まあ、普通に考えるなら、迫り来るノコギリの歯を避けるように伏せてたんじゃないですか?」


「狭い竹の中でー?」


「はい」


「…………」


「…………」


「ホラーだねー」


「ホラーですね」


「ノコギリっていうのがきょーふしんを煽るよねー」


「自分で言っといてなんですけど、中からの光景を想像してみたら思いのほかホラーでしたね」


「おじーさんが使ってたのがナタとかだったらおしまいだったかもねー」


「どこが切られるかわからないから用意すらできないですもんね」


「でもー、よく考えたらその時のかぐや姫はまだ赤ちゃんだったんだよー? だったらノコギリをよけることもできないんじゃないー?」


「あー、でもほら、かぐや姫って元々は月の人じゃないですか。だから赤ん坊なのに精神的には大人だった、とか」


「あー、あれだねー。見ためは子どもー、ずのーは子どもー!」


「いやそれ普通の子供ですよ!」


「じゃー。見ためは子どもー、ずのーは周りのよそーに反して子どもー!」


「その子外見ホントに子供なんですよね!?」


「見ためは子どもー、ずのーはコモドオオトカゲー!」


「一体その子の身に何が!?」


「あははー。ヨーくんは面白いなー」


「……はあ、アイ先輩はどこまで本気かわからないから困りますよ」


「そーなんだー。……あれ、なんの話してたっけー?」


「かぐや姫が赤ん坊ならノコギリは避けられない、とか、そんな話でしたよ」


「あー、そーだったねー。それでなんでなんだっけー?」


「あくまでボクの予想っていうか想像ですけど、かぐや姫は月から一時的に地球来た人だから、元々は大人だったわけです」


「うんー」


「そして何らかの方法で赤ん坊になって竹の中で待機した。だから、外見が赤ん坊でも精神的には大人だった、とか、そんなとこじゃないですかね」


「なるほどねー。かぐや姫って月の人だもんねー。不思議パワーとか使っても変じゃないよねー」


「現に月へ帰る時に使ってましたしね」


「月の人かー。やっぱりウサギと仲良いのかなー」


「ふふふっ、かもしれませんね」


「餅つきウサギは杵を持ってるはずだからー、きっと追いかけ回すほーだよねー」


「頭の中のほんわか仲良し映像が一瞬でトム&ジェリーよろしく死と隣り合わせの追いかけっこを始めたんですけど!」


「あとー、月にいる人と言ったらアポロさっちゃんとかだよねー」


「先輩、アポロ13(サーティーン)は月に到達してませんよ」


「あれー? そーだっけー?」


「月に最初にたどり着いたのはアポロ11(イレブン)で、アポロ13は空気が漏れるアクシデントか何かで、途中で引き返したと思います。映画で観ました」


「じゃー、いま月にいるのはアポロ入れ歯さんだねー」


「あ、いや多分月にアポロ計画の人はいませんよ。そもそも」


「月の人とアポロ入れ歯さんも仲良いのかなー」


「話を聞いて下さい」


「やっぱりりょーほーともウサギに追いかけられてるのかなー」


「ウサギのイメージがどんどんジェイソンに近づいてくんですけど……」


「不思議パワーを持ってる月の人とー、杵を握ったウサギとー、アポロ入れ歯さん」


「カオスですね」


「どんなせーかつしてるんだろーねー」


「……せめて平和に暮らしてることを願います」



 と言うわけで、今回のテーマは「かぐや姫」です。

 楽しんで頂ければ幸いです。


 あと、作品のタイトルを「現代版御伽噺愛好会」から「おとぎ話のむだ話」に変更しました。

 タイトルはテキトーにつけるべきじゃありませんね。皆さんも気をつけましょう(←何様

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