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第八話 武器屋

注意:くせが強い人が出てきます

 道具屋を出てから、俺達は武器屋に向かった。

 まぁ防具も置いてあるようだけどな。


「そういえばソニアは武器使わないのか?」

「レイピアを使うんですが、私の炎に負けてしまって、

 すぐに溶けてしまうんですよ。防具も同じですね」


 は?

 レイピアとか防具って大体鉄製だよな。

 鉄の融点1550℃ぐらいだよ?

 それを溶かすとか、やっぱチートだわ、ソニアさんマジパネェっす。

 そんなことを話していると、武器屋に着いた。

 扉を開くと中には、かなりムキムキな男性がいた。

 しかし、何故か服がピンク色でフリルな付いていて、真っ赤な口紅を塗っていた。


「あら〜ん、よく来たわねぇ〜」


 ああ、男性じゃなかった。

 やっぱりソニアは怯えていた。

 俺が守らないと。


「おい、怖がってるじゃないか。あんたは化物かなんかか?」

「だーれがが化物だよー! 私の顔面が怖くて逃げ出した魔人なんていねーよ!」


 アッ……

 地雷を踏み抜いてしまったみたいだ。

 しかも多分顔面だけじゃねぇと思います。

 ソニアなんて気絶しかけてる。


「と、とにかく俺は剣を買いに来たんだ」

「そうだったわねぇ。ふ〜ん、ちょっとまっててねぇ〜ん」


 そう言って剣のあるところに行って何やらゴソゴソやって、一振りの剣を持ってきた。


「これを振ってみてぇ〜ん」


 そう言って剣を渡してきた。


「ソニア、少し離れていてくれ」


 ソニアは頷くと、武器屋の店主さんと反対の方向に逃げていった。

 その様子は脱兎のようだった。

 いや脱狐だっこか。


 よしっ、やるか!

 剣をあげて、そのまま左上から右下に振り下ろす。

 袈裟斬りってやつだ。

 ビュッという音がなった。

 おおー、これはいいな。

 初めて使ったはずの剣なのに、妙に身体に馴染む。

 流石だな、見た目と言動以外は。


「これを貰おう。あと防具はどこにあるんだ?」

「私が選んできてあげようかしら〜ん」


 下手に素人が選ぶより、その手の人が選んでくれる方がいいしな。


「ああ、よろしく頼む」

「任されたわ〜ん。それでどんな鎧にするのかしら〜?」

「うーん、重くても動きづらいから、軽くて安いヤツで頼む」

「はいは〜い」


 そして選んできたのは、急所だけ守る様な防具だった。

 それを付けてみて、少し動く。

 いいつけ心地だ。


「これでいいかしら〜ん」

「ああ、ピッタリだ」

「じゃあお会計ねぇ〜。剣が7000ミル、防具が6500ミルで、合計13500ミルねぇ。今回は始めたなのでおまけするわ〜ん。10000ミルでいいわよ〜」


 あ、ありがてぇ。


「ありがとう、助かるよ」


 俺は10000ミル渡した。


「また来るよ」


 そう言って俺達は店から出た。

 するとソニアが泣きだした。

 えっ、俺なんかしたっけ。


「俺がなんか気に触ることをしたのか?」

「ぢがうんです。あの人が怖かったんですぅ」


 それか。

 ソニアは怖いものが嫌いなのか。

 俺もなんだけどな。

 とにかく、ソニアが泣き止むまで横で見守った。


 ▶▶▶▶▶


「これからどうしますか?」


 まだ目が赤いソニアが聞いてきた。


「今昼ぐらいだから、昼食食べてからダンジョンに潜ろう。今日は浅い階層で練習しよう」

「分かりました。やっと本格に戦えるんですね。やる気出てきました」


 ソニアって戦闘狂だったみたいだ。

 俺はソニアを止めよう。

 そう決意して、俺達は昼食を食べる為に店に向かった。

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所持金が壊滅すぎる:3300ミル

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