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第四話 異世界の食事

なかなか難しいですね、食事シーン

 俺達は無事にスラード王国に入国することができた。

 ソニアは初めてここに来たらしく、俺も異世界転生初の町だったので、とてもテンションが上がっていた。

 なので今日は観光することにした。


「私あれ食べたいです」


 そう言ってソニアが指を指したのは、ねこの形をした食べ物だった。

 俺も食いたくなった。


「おっちゃん、それ二つ」

「一個100ミルだ」


 俺は200ミルをおっちゃんに渡した。


「ほい、かわいいお嬢さんもあるようだ。これはおまけだ」


 そう言ってねこ焼きを、一個増やしてくれた。


「ありがとうございます」


 そう言ってねこ焼きを受け取った。

 一つ手に取ってみると、すごく生地がふわふわしていた。

 食べてみると、中身がカスタードクリームだった。

 すごく濃厚で、しかもくどくなかった。

 そして少し塩気のある生地と、絶妙にマッチしていた。


 ▶▶▶▶▶


 その後もいろいろ観光した。

 夜になってから俺達は夕食を食べるために、レストラン"ビストロ"に入っていた。

 これはフランス語で、"居酒屋"みたいな意味だったはずだ。

 ここにした理由は、居酒屋は大抵うまいものがあると思ったからだ。

 しかしこの世界の知識がない俺は、名前だけではどんな料理が出てくるかわからなかった。

 唯一わかったのは"コカトリスのステーキ"だ。

 コカトリスは鶏みたいな、生き物だと思う。


「ご注文はお決まりでしょうか?」


 定員が伝票をもって近づいてきた。


「この"コカトリスのグリル"を一人前で」

「私は"レッドサーペントの丸焼き"で」

「わかりました。お飲み物はどうしましょう」


 そーいえばこの世界だったら酒は飲んでいいのだろうか?


「私は麦酒エールをお願いします」


 普通に飲んでいいのか。

 じゃあ俺も頼むとしよう。

 そう思って、酒のメニューに目を通すと、様々な種類があった。

 酒なんて飲んだことがなかったので、ソニアと同じやつにしよう。


「俺の同じやつで」

「かしこまりました」


 そう言うと、店の奥の方に消えていった。

 すぐにエールが運ばれてきた。

 山のような木のコップに、並々とエールが継がれていた。

 一口飲んでみると、口の中でしゅわしゅわして炭酸とは違う口当たりだった。


「やっぱりこれ~美味しいですねぇ」


 ん?


「キラさんも~そう思いませんかぁ」


 そこには顔を真っ赤にしているソニアがいた。


「大丈夫か?」

「だ~いじょ~ぶで~すよ~」


 ソニア、酒弱すぎだろ。

 まだ一杯目だぞ。


「お待たせいたしました。"コカトリスのグリル"と"レッドサーペントの丸焼き"です」


 鉄板の上に乗っていたので、まだじゅうじゅうといっている。

 レッドサーペントの方は大皿に丸ごとのっていた。

 ソニアがナイフで部位ごとに切り分けていく。

 俺も食おう。

 ソースはデミグラスソースだった。

 コカトリスは肉厚で、皮はパリッと中はジューシーだ。

 焼き方はレアでとても柔らかく、肉汁が溢れ出てきた。

 それとデミグラスソースが混ざりあって、とても美味しかった。


 俺が食べ終わる頃に、ソニアも食べ終わっていた。

 あんな華奢な体に、どこに入っていったのだろう。

 不思議すぎる。

 俺達は5杯ほどエールを飲んでいる。

 俺はまだまだ行けそうだが、ソニアはかなり酔っている。

 さっき言いそびれたことを言おう。


「ソニア、俺とパーティーを組んでくれないか」


 何分が過ぎただろうか。

 そしてこう聞こえてきた。


「すーすー」


 寝ちゃっていた。

 俺の緊張を返してくれ。

 また明日チャレンジしよう。

 そのままソニアを、昼の間に予約していた宿に連れて帰ってベッドで寝かしてやった。

 うん、やっぱかわいいな。

 これ以上見てるとおかしくなってしまいそうだったので、俺はソファーの上で眠りについた。


 ちなみに夕食代が4300ミルだった。

読んでくれてありがとう!

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現在の所持金36500ミル


麦酒エール:300ミル

コカトリスのグリル:650ミル

レッドサーペントの丸焼き:750ミル

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