第三十話 スキル進化

　うーん、このままだともし足が壊れたら二度と元に戻らない。

　まあ、そうならないように本気で固めているのだが。

　そうだ、このロックサーペントの魔石を吸収すれば石化に関するスキルを得られるんじゃないか。

　そうと決まれば早速吸収だ。

　………………

　…………

　……ふぅ、美味かった、ということは多分スキルを取得出来ているだろう。

　ステータスプレートを見てみると、１項目増えていた。

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　スキル:石化耐性

　石化に対する耐性が上がる。一定時間経つと徐々に石化が解除される。

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　おおーじゃあほっといても治るのか。

　このスキルは便利だな。

　……しかしロックサーペントなのに石化のスキルじゃなかったのか……。

　足が治ったのは嬉しい、嬉しいのだが少し残念でもある。

　やっぱり石化の邪眼とか使えたらカッコイイからやってみたいじゃないか。

　久しぶりにステータスプレートを確認したら、スキルの名前が変わっていた。

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　スキル:気配感知

　スキル:視線感知の進化。周囲の気配を感じることが出来る。範囲はその時の体調で変わる。およそ直径100メートル。

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　ほう、派生以外にも進化もあるのか。

　視線だけじゃなくて気配で分かるようになったのは大きいな。

　それに範囲も倍になってるじゃないか。

　これを常時使っていれば奇襲される確率が減るな。

　しかも地面の中まで分かるからかなり便利だ。

　このダンジョン内だと上下はある地点で気配が分からなくなる。

　多分そこが階層の境目なのだろう。

　俺の推測だがそこまでは【錬成】してもせき止められてしまうだろう。

　おっ早速気配感知に引っかかった。

　敵は２体、地中からと後ろからだ。

　まず走って来た魔物に魔物の毒を塗った投げナイフを当てて、動きを止める。

　と同時に地面から出てきた瞬間を狙って刀を振り下ろした。

　飛び出してきていた威力もあり勢いよく刀に飛びついてきて、そのまま真っ二つに分かれた。

　そして後ろから近づいてきた魔物にトドメをさす。

　このぐらいの魔物ならこの階層は多分簡単だ。

　それでも油断はしない。

　それで俺は死んだのだから。