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第二十七話 宝箱

遅れてすいません

データ1回消えたんです

やる気とか四散しました

それでも風花、できるだけ頑張った

 ……うん、どうしようか。

 宝箱は2m×2m×1m程の大きさで、少し装飾のついた宝箱らしい宝箱だ。

 宝箱と言えばかなりの価値のあるものが入っていて、かなり冒険に役に立つ。

 しかし、大抵こういうのには開けると毒ガスが出る、みたいな罠が仕掛けてある場合が多い。

 開けるべきだが開けにくいのだ。

 俺が悩んでいると、ウォードが宝箱をペタペタと触り始めた。


「おい、罠が仕掛けられているかもしれないからすぐに離れろ。」

「待て待て、今罠があるか確認してるから。それに罠ぐらいで俺は死なねぇから安心しろ」

「調べていてくれたのか、ありがとうな」


 ウォードは宝箱の隅々までかなり入念に調べていた。

 それはそれは入念に宝箱を持ち上げて、裏まで調べていた。


 ▶▶▶▶▶


 ウォードが宝箱を調べている間、俺はゴブリンの魔石を取り出していた。

 聞いていた通り、紫色ではなく明るい緑色だった。

 人差し指程の大きさで、普通のゴブリンの魔石より断然小さかった。

 1つだけ吸収したがあれは凄かった。

 紫色の魔石を吸収した時、魔力を吸収するのだが、それが理由で少し体の調子が良くなる。

 この緑色の魔石はそんな比じゃない。

 魔力の吸収量は同じ大きさの紫色の魔石を4つ吸収した時と同じぐらいだった。

 肉体的な疲労まで回復とはいかなかったが、体調はかなり良くなった。

 むしろここに来る前よりも良くなったほどだ。

 これの欠点を挙げるとしたら、気持ち良くなりすぎてほろ酔い状態になってしまうことだ。


「おい、確認終わったぞ。特に害のあるものは何も仕掛けられてねぇが、鍵がかかっていた。多分地下40階のやつが持っているんだろ。これを下まで持って行くしかねぇな」


 俺が魔石で酔っている間に確認が終わったようだ。

 本当に優秀なウォードさんである。


「その点に関しては多分大丈夫だ。俺の【錬成】で鍵を作ればいいだろ」


 俺は宝箱のもとに行き鍵を作り始めた。

 とはいえ俺は鍵なんてもの作ったことがないし、最初から作るなんて時間のかかるような馬鹿なことはしない。


 STEP1 宝箱を寝かし、鍵穴が上に来るようにする。

 STEP2 そこに【錬成】で流動化した石を流し込む。

 STEP3 適当な石を先端に引っつける。

 STEP4 固める。


 するとあーら不思議、簡単に鍵穴ピッタリの鍵が出来上がりまーす。


 ……ゴホン。

 気を取り直して次に行こう。

 ウォードが哀れみの目でこっちを見ているような気がするが無視だ。

 鍵をひねると、ガチャっという音が鳴った。

 どうやら成功のようだ。

 ワクワクしながらその宝箱を開けて見ると……。


 中にはthe土な色のビー玉サイズの玉が4つ入っているだけだった。

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