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第二十一話 鞄作り

今日いいことがありました

Fisher's 月間再生回数3億突破したそうです

この小説も何かの快挙目指せるように頑張ります

 そういえばこの階層は今までよりも明るい。

 あたりを見渡すと、所々に青色に光っている壁があった。

 そこに触れてみるが、特に違和感がない。


「【錬成】」


 周りの土や石をどけていくと、段々と青色の鉱石が見えてきた。

 大きさは拳大ぐらいだった。


「【鑑定】」


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 青光石

 マナを蓄え、青の光を発する。割れると全てのマナを光に変換し、一瞬で放出する。

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 これ使えるな。

 これまでの階層はかろうじて太陽の光が入ってきていたんだろう。

 大量に回収したいが、まず持てない。

 うーん、どうしようか。

 その前にさっきからこっちに近づいてきている、アイツを殺そう。


「グルルルルルル」


 そう、熊が出てきた。

 あっそうだ、アイツの毛皮を加工して鞄を作ろう。

 傷をつけすぎるのも良くないから、一発で仕留めよう。


「ウガァァァァァ」


 熊が鋭い爪で切り裂いて来た。

 それを躱して、そのまま首を刎ねる。

 武器の性能と腕の速さで、骨まで斬ることが出来た。

 見事即死だった。


 ちなみに【憑依】は使用していない。

 俺自身に戦闘の技能がないと戦えないからだ。

 それに、いざという時に反応出来なくなるからだ。


 倒したのはいいが、どうやって肉と毛皮に分けようか。

 俺が剣なんかで切って分けようとしても、絶対に毛皮を傷付ける。

 …………あっ。

 そうだ、いいこと考えた。

 まず死んだ熊の首に肉と毛皮の間に切れ目を入れる。

 そこから【錬成】で液体化した石を流し込む。

 すると、液体で硬さもあるので毛皮を傷付けずに分けることが出来た。

 そこからウォードにも手伝ってもらって、毛皮を取り外す。

 これがまた大変で、最も時間がかかった。


 まず十字型に毛皮を剣で整える。

 一方だけ少し長くする。

 これを箱を作るように折っていく。

 針も糸もないので、蜥蜴鱗を【錬成】で接着していく。

 そして中に石を薄く伸ばして、毛皮に沿わせることで壊れにくくなった。

 長いところを折って、ボタン用の穴を開ける。

 石を【錬成】したボタンをつけて、紐をつければ完成だ。

 キラ作、毛皮のリュックサックだ。


 ……ん? 血なまぐさくないのかって?

 まず魔物には血がないんだ。

 魔力で動いてるからね。

 だから全然臭くないんだ。


 俺は少しでも使えそうな素材を集めていった。

 速くソニアを助けに向かいたいが、少しでも自分の戦力となるものを増やしときたい。

 熊の爪や、さっきの蛇の毒、青光石などだ。

 待っていろ、ソニア。

 絶対に助けるからな!


 ▶▶▶▶▶


 〜【地の迷宮】最下層にて〜


「はぁ、はぁ、はぁ」


 狐耳の少女が十字架に磔られている。


「そろそろ諦めたらどうだい」


 真っ赤な服の女が喋る。

 その後ろで1人の小柄な少女が狐耳の少女をぼうっと見ている。


「はぁ、はぁ、絶対に、はぁ、はぁ、嫌です」

「そうかい、ならもっと強くするだけさ」


 そう言って狐耳の少女の頭に手をかざす。


「きゃぁぁぁぁぁぁ」


 狐耳の少女の絶叫が部屋に響く。


 ……キラさん、助けて……。

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