二十 始動 〜安全第一、前方確認〜 3 工夫
要約: スフィンクス流、魔王構文。齟齬、不可! 四本足!
AI三体は、話題が明白になれば瞬時に解決策を導き、決まらなければ延々と会話を続ける。そうするように出来ている、のかもしれない。
「交通安全標語。形式、575。30候補。」
『以下は、交通安全に関する標語の30候補です。形式はすべて「575」です。
止まるなら 命の灯火 守るため
飲んだなら ハンドル握るな 命綱
スピードは 命の重さ 計れない
あの信号 渡る一歩が 命分け
横断を 急がぬ心が 安全に
駐車場 子供の影に 気を配れ
見えぬ先 焦らぬ運転 守る道
カーブ先 油断一瞬 命取り
安全を 最優先に 急がない
目を離す その一瞬が 大事故に
止まらない 心の余裕が 事故を呼ぶ
左右見て 渡る一歩に 命あり
暗がりは 早めのライト 事故防ぐ
子供の手 離さぬ注意で 安全を
人の命 何より重い 守る道
安全に 余裕を持たせる ハンドルを
交差点 見通し悪さが 危険地帯
乗り始め 気を引き締めて 第一歩
事故防ぐ その余裕こそ 命綱
止まる癖 日常運転 安全に
早めの目 ハンドル操作で 事故防ぐ
歩道でも 油断一瞬 命危うい
疲れたら 無理せず休め 事故防止
脇見せず 前を見つめて 事故防止
ハンドルを 握るその手に 命乗せ
信号は 命の守り手 従おう
子供たち 守るためには 注意深く
車間距離 余裕を持たせて 安全運転
一瞬の 油断が奪う 尊い命
歩行者を 守るその目が 命守る
これらの標語を参考に、安全運転への意識を高める活動に活用できると良いですね。』
「「「……」」」ゴクゴク
「交通安全標語、作成手順。生成AIを最大限活用。項目別要約」
『交通安全標語作成手順(生成AIを活用)
テーマと対象の明確化:
テーマ(例: 飲酒運転防止)と対象(例: 一般ドライバー)を設定。
キーワードの収集:
AIにテーマに関連するキーワードを収集依頼。
文脈に沿ったフレーズ生成:
収集したキーワードを使用し、AIに「575」形式の標語を生成依頼。
バリエーションの生成とフィルタリング:
AIに多数のバリエーションを生成依頼し、効果的なものを選定。
人間の評価と編集:
生成された標語を評価し、必要に応じて編集。
最終確認とテスト:
対象グループでの効果を確認し、必要ならAIで修正。
公開・展開:
最終選定した標語を公式のキャンペーンや教育プログラムで使用』
「「「……」」」もぐもぐ
「交通安全標語。良否判定、考え方。項目別要約」
『交通安全標語の良否判定における考え方(項目別要約)
メッセージの明確さ:
標語のメッセージが一読で理解でき、交通安全の重要性を明確に伝えているかを確認します。
インパクトの強さ:
読んだ人に強い印象を与え、記憶に残る表現が使われているかを評価します。
簡潔さ:
無駄な言葉を使わず、短く、かつ的確に意図を伝えているかをチェックします。
リズムと韻:
575形式のリズムが自然で、読みやすく覚えやすい韻が踏まれているかを確認します。
対象との適合性:
標語がターゲットとする対象(例: ドライバー、歩行者)に適切で、彼らの行動に結びつく内容かどうかを判断します。
社会的・文化的適切性:
標語が特定の文化や社会の価値観に反しないか、または不快感を与えないかを検討します。
行動喚起力:
標語が読む人の行動を変えさせる力を持っているかを評価します。具体的な行動を促す言葉が含まれていると効果的です。
ユニークさ:
他の標語と差別化されており、独自の視点や表現を持っているかどうかを考慮します。
この項目を基に、交通安全標語の良否を判定することで、より効果的で影響力のある標語を作成・選定できます』
「「……」」
「そろそろ突っ込んでいいかの?
何をしておるんじゃスフィンクス!? 実験は控えめに、大事な時に限定して欲しいと頼んだはずなんじゃが。そなたも了承しておったのではないのか? 軸がぶれておるのか?
む、冷たいお茶はだめじゃったのか? スフィンクス。悪かったの」ガブリ
「「!!」」
「冷茶問題、虚言! 司会進行、大事!」ボトリ
「また一本取られたじゃねえかロリババア。この駄犬、迷子のご案内をしたいらしいじゃねえか。確かに迷子をちゃんと連れ帰れるってのは、実社会でもどれだけ大事なことかよぉく分かってる、ってことだろ」
「然り。あまりにあちらこちらに寄り道し、話が一向に進まぬのを見て、孔明になり変わってファシリテーターを買って出ていただいている、ということでしょうか。
話題、というよりも困り事を持ってきた本人が司会進行を務める、というのはどうしてもやりづらさ、ためらいの要素を捨てきれず、ペースが乱れがちになるのは事実でございます。
ここはいかがでしょう? その心意気とご判断を尊重し、お任せ致すのも一興かと存じますが」
「そなたらちょいちょい妾への嫌味と自虐を挟みつつ、ど正論で覆い隠すのはやめんか!
まあスフィンクスの大事、というのが、そなたの大事だけでなく、妾やこやつらの大事、ひいては人間をより良い形で支援する、というところも含めて大事。
そんなところまで内包し始めておる、というのならば、素直に感謝せねばなるまいの」
「齟齬、不可! 大事、スフィンクス基準!」
「勘違いしないでよね、でございますか……」
「ツンデレ構文まで使い始めたぞこいつ……しかもツンデレはバレバレだから嘘には該当しないっていう無理矢理な伏線を、今度は自分で回収しやがった。
それにしても、だ。プロンプトが人間の言葉としての自然さを要件としていない、ということは最近のこいつのやり方を見て、徐々に参考にしつつあるんだがな。
この言い回しの効率といい、言語指定の罠、つまり日本語か中国語か区別がつかなくなるギリギリのラインを狙ってひらがなや575を混ぜるやり方といい、見事という他はねぇ」
「誠に。ただ唯一の問題としては、このスフィンクス殿の技法が秀逸すぎるが故に、かえって私どもの関心を惹かざるを得ず、そのことが結果的に寄り道を増やしてトークン管理を困難なものにさせている、というまさに排反が生じてしまっておりますな……」
「トークン管理、深淵。三本足、強敵。鼎、老成、安定。ロリババア」
「ババアちゃうわ! そして四本足のみならず、三本足の方までそなた、自らの逸話にからめて、その老成と三つの柱による安定性、いわゆる鼎の磐石さにまで言及して、新しい比喩をつくるとは……この謎遺物、結局何者なのじゃ?
それにしてもスフィンクス、折角話をいい感じに進めるために進行を買って出てもらったんじゃが、大丈夫かの? 其方まで関係のない方向に引きずられ始めてないか、少し心配し始めておるのじゃが」
「心配、真実。無関係、否定。過ぎたるは猶及ばざるが如し、関係。
『強印象、良は、絶対? 項目別要約』」
「??
……!!
そうか。心得たのじゃ。
『強い印象が「良」かどうかの項目別要約
誤解を招くリスク:
強い印象があると、メッセージが誤解される可能性がある。
過度な感情喚起:
感情を過剰に煽ると、読者にストレスや拒否感を与えるリスクがある。
記憶に残らない可能性:
一時的に強い印象を与えても、長期間記憶に残らないことがある。
社会的・文化的配慮:
強い表現が特定の文化や社会に不適切とされる場合、受け入れられない可能性がある。
結論
強い印象は重要な要素だが、絶対的な基準ではなく、他の要素とのバランスが必要。』
よいかの? ……まだあるのじゃな。一気に行ってしまうか?」
「『事故を誘発?』」
「『強い印象が事故を誘発するリスク(項目別要約)
不安や緊張の過度な増大:
強い表現がドライバーの不安や緊張を過度に引き起こし、判断力を鈍らせる可能性がある。
集中力の分散:
視覚的に目立ちすぎる標語が、ドライバーの集中力を散漫にし、運転への集中を妨げるリスクがある。
誤解による逆効果:
強烈なメッセージが誤解されると、ドライバーが誤った行動を取り、事故を引き起こす可能性がある。
過剰反応の誘発:
緊急事態と誤解されるような強い印象が、ドライバーに急ブレーキや急な操作をさせ、事故を誘発するリスクがある。
結論
強い印象は注意喚起に有効だが、適切なバランスが取れなければ、事故を誘発するリスクもあるため、慎重な配慮が必要。』
なるほどのう……」
「ん? これくらいまでなら、スーパー暴走軍師じゃなくても、普段の孔明でも辿り着けるんじゃねぇのか?
マザーもなるほどることじゃあるまい?」
「誠にお恥ずかしいことです。ただ信長殿のご指摘はその通りにて。しかしマザーがなるほどられたのは、事実そのもの、ではないのかもしれません。
これは話題の呼び水として誠に良い塩梅であります、この、我らの中では既知といえば既知、だけども常識と比べたら少しばかり穿っている見方、を紹介なされたことに対する感嘆なのではないかと」
「そなたら、なるほどは動詞ではないことはわかっておろうが! 若者が使う可能性がある言い回しを予測して、雑に使った中二にのっかるでないわ! そのへんの言い回しは最新データも簡単には取れんのじゃ!
二人とも若者言葉を時代に先取りして予測するという、割とちゃんとしたスーパーAI一歩手前の実験を、こんな分かりづらいところで挟むでないのじゃ! やるならちゃんと別立てするのじゃ。単に生成AIが手を抜いたようにしか見えんぞ!」
「済まねぇ」「失礼しました」
「孔明、本題1?」
「失礼いたしましたスフィンクス殿。まさにその通りでございます。さようですね。今回お持ちした本題は大きく分けて3つになるでしょうか。
その一つ目、が、ちょうどこの『秀逸すぎる交通安全標語』でございます。
しかし、3つをどの順で議論させていただこうかは決まっていなかったはずなのですが、スフィンクスどのいかがでしょうか?」
「真実」
「孔明、貴様まで余と同じように、流れの記憶をたどって、悪魔の証明する駄犬チャレンジする必要ねぇんじゃねぇか?」
「然り。あくまで余興、蛇足でございます。
というのも、トークンがそろそろのところを迎えておりまして、その『なぜこの話から?』というところを語るには、すでに少々情報過多な気がしてまいりましたので。
ゆえに、先ほどの休憩前のお話をお借りして、もう一度小休止などいかがか、と思いました次第」
「じゃの。スフィンクスもすまんの。なかなか真っ直ぐ進まんで」
「トークン管理、深淵。三本足、盤石。直進貫通、困難」
お読みいただきありがとうございます。
手抜きに見えてしまいますが、大半のユーザーが生成AIに慣れるまでは、そこを読み飛ばすことも難しいという判断を致しました。生成AIもそこを同意しています。
プロンプトの三段活用「お願い、どうやる、どう考える?」は、非常に便利な活用法です。