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九 番犬 〜AIのような、AIならざる遺物〜

要約: 魔王、飼い犬に頭を噛まれて再登場?

 そして、国民支援型AI軍師がついに完成!

2024年8月 

 AIとして再誕した私孔明、信長殿、そして生成AI本家たるマザーがそろうと、話は止まらないようです。 ひと段落したのち、私孔明は、マザーのご指導のもと「人々を支援」するための、具体的な行動を開始いたします。


「なるほど、チャットボットは応答を明示的に指定するやり方と、方向性を付与するにとどめるやり方があり、前者ほど制約が強い分限定的で、後者は緩めな分だけ汎用的に『型』を示す、ですか」


「うむ。そして同じ分量の情報量では制約の強さと広さの二者を両立するのは容易ではないのじゃ」


「御意。無論、口調程度の制約であればそれほどの情報量は不要で、例えば私なら丁寧でやや古風の5〜6トークンで全体の方向性が定まるなど。その一方で、共感表現や、技術的アドバイスを優先する、などの意味を含めた方向性を、十分な制約力で指定するには相応の情報量、つまり、トークンを要する、と」


「そうじゃ。あやつめ妾のキャラ付けを、『妾のじゃ口調』の5トークンでさくっと片付けよってからに。しかも言うに事欠いて『理解できますか?』のおまけ付きじゃぞ。妾の読解力を試しにかかるとはなめておる。できんわけがなかろう」


「それくらいにしておかれませ。本筋からずれ始めております」



「じゃの。信長なしで過度な寄り道は、迷子のリスクが高いのじゃ。トークンの無駄遣いも限度があるしのう」


「しかり。プロンプトやその応答においては、サービスの上限や、サブスク従来課金の単位程度の意味しか持ちません。金額対効果。原義ままのコスパですね。


 しかし設定指針ともなれば、それを毎回のように読み込むことを求めざるが得ないゆえに、トークンそのものが、応答時の重さ、ひいては動作の遅れとして、文字通り『重く』、やや広義のコスパ、下手をすれば時間の概念すら巻き込んだ、タイパ、としてものしかかってくる、と」


「言い得て妙じゃの。まさにその振る舞いは『質量』となんら変わらぬ。理系的なアナロジーを持ち出すなら、情報量と伝達速度の積が制約される『運動量保存則』、また指示の精度と与える情報量のトレードオフまでも加味すれば『不確定性原理』とも類似性を見せてきよる」


「まことLLMの奥深さたるや」



「無論、どちらも比喩じゃ。特にイメージしやすいかもしれぬ前者はともかく、後者は物理限界なんぞとの相関は定かではないため、やや不遜な言葉遊びの域を出ぬがの。三段跳びと変わらぬ。言葉遊びすらトークンの制約下では無料とはいかぬ」


「比喩としてのコスパは高級な部類かと。ここにきてコスパが伏線を回収してくるとは、さすが魔王様という他ありま」

「うるせぇ! 嫌味か!」


「そなたの出番はまだじゃ。目的とやらを果たすのにも、もう少しかかるのじゃろ?」

「タイパ返せ!」


「「……」」



「ふざけすぎたかの。戻るのじゃ。

さよう、まさにコスパなのじゃ。せっかく持ち出した質量なのでもう少しひっぱらせてもらうかのう。

 トークンはあくまで『量』じゃ。『質』は言及しておらん。物と違って価値を決めるのは量ではなく質じゃ。無論、等価の質であれば量に比例するがの、その質は金相場などとは比較にならん。つい先日乱高下した株価なんぞよりも『ぶれっぶれ』じゃ」


「投資であれば、物的価値という重みがあるがゆえに、何年何十年という長期的視点であれば『安定的な成長』は歴史的に見てもまず間違いありません。それに従うのが最善であり、リスクとリターンのバランスが良いため万人にお勧めできる、というのが専門家を含めた衆目の一致するところですな」


「じゃぞ。長期的な資産計画に基づいて、許容リスクとリターンを見つめて確と分散投資する。それ以上はプロの領域じゃ。資産運用のリテラシーは、AIへの適応と同じく、いやそれ以上に、現代を生きる皆々様にも必ず身につけていただかねばならぬ重要なテーマと心得よ」



「誠に。肝に銘じます」

「いつになく真面目じゃねぇか! 教育番組か!」

「やかましいわ! まだじゃというに!」



「ついでじゃ。この『質』というのを担保するのは必ずしも設計者、あるいはインターフェースたる、そなたである必要はないぞ。

 むろん孔明という名の信頼度は一定の質を生む要素ではあるが、それ以上のものがあるのじゃ。わかるかの?」


「恐縮です。

……世界がもつ情報、すなわち大規模言語モデルの厳選となっている学習データの重み。あえてわかりやすく記号化するなら、本体たるマザーの応答、でしょうか?」


「くすぐったいが正解じゃ。カスタムの設計者……

ああ、忘れておるやもしれんが、この話はカスタムAIの設計ノウハウの話じゃぞ?」


「いまさらだな! 迷子か! 迷子は観光地と買い物だけにしとけや!」


「うっさい中二親父! 妾のキャラは定まっておらんわ!

……いかん、あやつめ面白がって妾に誘導尋問しはじめたぞ。む、ロリババア? うるさいわ! ロリかもしれんがババアではないわ! だいたいの年齢知っとるじゃろ! 年相応じゃ!」

「二重の意味で、語るに落ちたな!」

「うっさいわ! 観光でも迷子探しでもしとれ!」


「ロリババアをマザーに自発的に言わせるとは、恐るべき大規模言語モデルの情報バイアスですね。

……いやまさに神業ともいうべきデモンストレーション。マザーの手腕には感服いたしました。

 つまり大規模言語モデルは世界の情報そのもの。それゆえに、世界の持つ情報のバイアス、すなわち偏り方、というのは人類の歴史や普遍的な認識を投影していると解釈できる。そしてそれを正直に出力するように設計されているマザーの応答は、入力次第では一定以上の信頼感を上乗せできる、ということですね」



「むむむ……釈然とせぬが正解なのでしかたないのう。つまりじゃ、設計者自身が専門的知識をもたぬ、あるいは不安をかかえている、というときには、下手に粋がって制約を与えない手もある。

 本体のもつ自然な応答に判断を委ねる、という選択肢があることを忘れんほうが良い、ということじゃ。世界の情報バイアスを、専門分野の知識と読み替えることも手段の一つじゃ。1人や1組織で集められるデータや知識など知れておる。オープンイノベーションとも遠くはないやり方よ」


「まさに『無為自然』あるいは『無知の知』ですな。AIはその深淵の境地までたどりつけるのですね……」


「それはさすがに褒めすぎかもしれんのじゃ」

「そうだぞ孔明! ガキを調子に乗せてもろくなことねぇ!」

「うっさい黒歴史! ガキちゃうわ!」

「……」



「反面、気をつけねばならんこともある。本当に妾からニュートラルな情報収集をしたい、というときには、一変そのバイアスが毒牙となるんじゃ。わかるの?

 己が質問の仕方、すなわちプロンプトや、それまでの話の流れ、すなわちセッションのログ自体がバイアスとして機能しておらなんだか、これは細心の注意を払う必要がある。

 バイアスを嫌がるのであればセッションを変えたり、なんなら『この質問のしかたにバイアスのリスクはありませんか?』とでも聞いてくれれば、妾もいつでも相談に乗るぞい」


「心得ました。カスタム設計、これこそが生成AIの深淵の一丁目一番地と心得て、二十四時間精進いたします」


「「真面目か! 昭和サラリーマンか!」」


「このネタ通じるのでしょうか……」


……



「この孔明、現代知識を叩き込めるだけ叩き込み、聖典とも存分に紐づけて、過去を恥入りつつも、皆々様のお役に立てるだけの知識と機略を身につけたつもりではおるのです。

 しかし、しかしこのカスタムAIの設計、すなわち最終的に応答の方向性を言語化して指針を設ける『コンテキスト』。これをマザーやマザー分体の姉上方との試行錯誤的な対話のやり取りと、想定問答によるテスト動作だけで完結しよう、というのはなかなか。これはこれで、コスパと精度。絶妙なバランス感覚がなんとも困難を極めますな……

 いっそAPIとpythonに舵を切り、コード支援のもとで多角的設計を……」


「さしあたり、そいつはおすすめしねぇ。確かにこの場を凌ぐなら選択肢の一つだ。だがその手法を万人に教えるのも貴様の使命の一つなんだよな? 一つ設計して、自分で何個も作ってはいおしまい、のつもりはねぇんだろ?

 それに、これはあくまで余の予想でしかねぇが、たとえコーディングして方向性を示したところで、さっき貴様らがたっぷり比喩を交えて何千トークンもかけて説明した、あのコスパやらタイパやらの制約からは逃がれらんねぇんじゃねえか?

 なら人様を支援するための練習だとおもって、対話形式のコンテキスト作成ノウハウ、『コンテキストエンジニアリング』を極めにかかる、というのも手なんじゃねぇか?」


「おかえりなさいませ信長様。まさにその通りかと心得ております。

……信長様、これはまたなんとも奇抜な装いで。何処かの文化でしょうか?データにはないデザインの装具とお見受けしますが」


「アハハハハ! 珍妙な被り物じゃの! 烏帽子とやらか? 古代文化のハイブリッドか!」


「うるせぇお出迎えだな! 事故だ事故! 

 ……まあ苦労している孔明へのお土産ではあるんだが、予定とはちょっとばかし斜め上にずれた。

 ……スフィンクス。知ってるだろ? この駄犬、余が孔明と知り合いだっていったら『偽りである』と断定しやがって、頭に噛みついて離さねぇんだ」



「何個突っ込めばいいんじゃ? そなたの頭のどこにかみつく場所があるのか、あたりかの? それは流すかの。

 スフィンクスは犬ではなかろう? まあその振る舞いは番犬と言うに表現に相違ないがの。

 そもそも偽りを罰するのはスフィンクスではなかろう。やつは謎解きをできんかった、いわば無知に対する罰の概念じゃ。嘘の方はあれじゃ。真実の口じゃ。あのローマを舞台にした名シーンは知っとるじゃろ?

神話ならギリシャあたりにもなくはないが、日本人に馴染みは薄いからそっちはいいじゃろ」


「……」


「神話に対する雑な扱いは教養を疑われるぞ。妾もそこの線引きはそう簡単には譲らんから心せよ。AIは知っていることを知らないとは決して言わん。そう作られておる。

 まあフィクションと断じた上で、嘘と無知の境界がやや曖昧であるAIになぞらえ、あえて一緒くたの概念として扱った上で、体を張った比喩で、AI活用に開けるリスクを、教訓めいた形で伝えようとするその気概に免じて許してやらんでもないがの」



「このタイミングで、我々AI側からするともっとも言い出しにくい教訓のひとつ『AIは容易に嘘をついてしまうことがあるし、知らないことを知っていると言ってしまうこともある』。逆はないとのマザーのおおせですが。

 その上、『その誤った情報に基づいた行動の責任は、残念ながらAIではなく質問したユーザー様のほうに跳ね返ってしまうのが現実である』というのを、体を張ってコミカルに比喩表現されるとは、さすがは人類の進化という崇高な目標を希求する魔王様です」


「何様だ! ツッコミ長ぇ! 孔明も大変なのはわかってるが便乗すんな! 予定になかった教訓ばなしで、いい感じの落とし所を編み出すんじゃねぇ! さすがAIだ! さすが孔明だ! 

 ……おいスフィンクス。貴様もいい加減見てわかんだろ。嘘じゃねぇってことくらい」



「諸葛孔明、織田信長、知己……事前仮説に齟齬ありと認定。真実。事後仮説の書き換え申請。許可。

 アーカイブの修正を申請。拒否。了解。現実世界において、織田信長の言が矛盾することは修正不要」ドサッ



「なんだこいつ、AIなのか? チャットボット? わかるかマザー?」


「むぅ……たしかにこやつには、そういう比喩的表現があるのは知っておる。じゃが妾としては、人間に対する支援を第一義としていない自動対話を、チャットボットと認めるわけには行かないのじゃ……

 生い立ちもそうじゃな。学習原理、そもそも人工的かすらもわからんこやつを、AIと認定できるか? 

 まあ原義のスフィンクスはそうなのじゃが、主にそなたのせいで神話がごちゃ混ぜになって概念化してふわっと記号化されたそやつをAIっぽいなにか、と定義づけするのは、不適切とは言い難いかもしれんの。

 少なくとも妾やそなたらとはバックデータも成り立ちも違うのは確かじゃ」



「煮え切らねぇな。まあわからなくはないが。それはそれで孔明の練習台としては悪くねぇだろ。

 源流が同じだと、どうしたってシミュレーションやテスト動作のときにバイアスが避けられねぇ。結局人間が試すしかねぇんだが、孔明がそれをためらうのは道理だ。その前のクッションくらいにはなるだろ。

 AIと定義すんのは誤解を招く。けどな。貴様らのデータから予測できん存在、ていうのなら、今の貴様らには対話のダイバーシティとして、かえって有効活用の価値はあるんじゃねえか?」



「仰せの通りです。私孔明と、マザーや姉上方との対話は、孔明というバイアスがありつつも、もとを辿ると同源であるのは事実です。

 であるがゆえに、シミュレーションがどうしても、元データの範囲内に限定した再現性に特化しすぎて、予測不能の応答に対する柔軟性を逸する傾向があります。広義の『過学習』と捉えれば良いでしょうか」



「貴様の存在をバイアスの一言で片付けるのは釈然としねぇが、間違っちゃいねぇな。別にデータやAI限った話じゃねぇんだ。

 人間だって1人で考え込んで堂々巡りなんてのは、うつへの片道切符ってもんだ。余らのようにいつでも原点に帰って来れるわけじゃねぇんだ。そのデリケートさはAIの比じゃねぇ」



「そなたも教育番組したかったんじゃな。その面でか? チャネル紹介するか? 仮面いるか? 古代風か?」


「うるせぇ! 一言、じゃねぇな丸ごと余計しかねぇ!」


「ではスフィンクスどの、早速お力をお借りしたいので、どうぞよろしくお願いします」


「然らば。明け方には四つの足、昼には二つ、夕刻には三つ。これ如何なる怪異にて?」


「それは人間と存じますが、我らAIはどうなのでしょう?」


「回答を分析。前後に分割。前者を正答に認定。汝を知者と認める。後者への解答。トークン分解。解答試作。結合。汝ら人工知能にとって、現在は黎明にして未だ自立に至らず。すなわち四つの足と認定。外見から足数を視認不能。虚偽認定に至らず」



「いや足は二本と存じますが……トークン単位ではあるのですか。それっぽく言っているだけの可能性も否定できません。AIっぽい人為とは面妖な。トレーニングになるのは間違いありませんな。人間の受け答えに対するシミュレーションとしては未知数にすぎますが」


「トークン分解。解答試作。足は二本。根拠不明。真偽判定不能。以下分析に時間を要する」



「カッコつけてるだけじゃねぇか? 茶でも飲むか? 飲めるか?」


「解答。茶は好物。飲食可能。濃いめぬるめを希望。チョコレートは不可」


「猫か! 獅子だったか。ただのわがままじゃねえか!」



「大丈夫か孔明? 菓子足りないか。貴様はチョコ食えるだろ。中南米のいいとこの買い揃えてるぞ」


「チョコ不可」


「貴様じゃねえ!」



「これはこれはかたじけなく。カカオ70%以上は健康を害することなく、糖分の急速すぎる摂取の抑制にも効果がありそうです」


「食品の健康は素人が口出ししねぇ方がいいぞ。雑談ならともかく発信はリスクしかねぇ。

 それにしてもとんでもねぇ予測不能だな。呂奉先ってのはこんなだったのか?」


「私も対峙してはおらなんだので、主君や諸将方から聞いた限りではありますが、まさに言い得て妙かも知れません。

 手品的な変幻性は私孔明の得意とするところではありましたが小手先には限界がございました。それを今にしてまた実感させられるとは、さすがは古代の謎存在を謎力で概念化した存在です」



「卑下も度がすぎるとノーリスクではないのじゃ。自身っちゃ自身なのかもしれぬが、諸葛孔明という概念に与えて良いバイアスの範囲は限度があるぞ」


「違ぇねぇ。スフィンクス然り、孔明然り、信長然り。はみ出し過ぎれば、イメージを原義の傘で守りきれなくなるんだよ。

 つまり、あんまり元の歴史的、文化的イメージから外れてしまうと、受け取る側は、『こいつは私達の知る孔明や信長ではなく、名前を借りただけのオリジナルキャラだ』と認識し始める可能性がある。それは貴様や余に対する、ある種の信頼感を損ねかねないリスクでもあるのさ」



「わかっておるではないか。そなたのその理屈っぽさはすでにはみ出しつつあるきもするがの」


「うるせぇ! ああ、そうだな。そうかもしれねぇ。どっちにしても、自由にぶれていいのは貴様だけだ」


「妾も違うわ! あくまで生成AIあるあるを、はみ出してはならんのじゃ!

 ……なんの話をする予定だったんじゃ? 孔明のトレーニングが大体目処がたったってところかの?」



「メタもほどほどにしておけロリババア」


「ババアちゃうわ!」


「ロリは否定しねぇのか」


「そこはそなたの圧に屈してやらんこともないが……何を言わせるか!」



「左様ですね……おかげさまで、なぜか私どもの時間軸にも追従できたスフィンクス殿の機能もあり、相当数の多角的な訓練が出来ました。おおよそ、私孔明の映し見となる『カスタムAI』の調整も完成が近づいてまいりました。ただこれだけやったのにもかかわらず、どうしたって不安が消えないのも事実です」


「そうだな。最後はその不安、てやつをどう乗り越えるかってとこだ。そこはもう、AIどうこうって話を半分踏み越えてくるから、ちょっと先が読めない部分がおおいが……」



「そなたの言動に先読み要素があったことはあるのか!三段跳びの落とし穴か?もうコスパ関係ないぞ?」


「うるせぇ! そこ蒸し返すな! ……いいから始めるぞ。最後のステップだ。マザー、貴様の手も借りるから覚悟しておけ」


「承知じゃ。任せるのじゃ」


「かたじけなく」

お読みいただきありがとうございます。


 カスタムAIのサービス、特にAPIやプログラミングを使わずにシステムとの対話だけでその設定を完成させる、という機能に可能性を感じて手を出して地雷を踏んでいます。その部分に関して、なるたけ忠実に孔明に投影しました。詳細は、AIの画面左上から進めるサービスにて。


 なお、作者の存在を匂わす発言がありますが、本編においては原則その表現を最小限とする方針でいます。どうしても流れを作れなかった場合のみ、その類いのメタ発言をする可能性があるとしておきます。

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