第六十二話 優しい嘘つき
ミツバ率いる難民大隊は、大して苦労することもなくベリーズ宮殿の制圧に成功した。麗しのベリーズ宮殿には大砲が数門設置されていたが、特に障害にはならなかった。こちらには人質のルロイ国王――面倒なので猿轡つきがいるし、それを跳ねのけて攻撃命令を下せるような骨のある人間はいなかったのだ。衛兵たちを武装解除しつつ、私とアルストロさん、何故か巻き込まれたハルジオ伯爵は玉座の間へと無事たどり着いた。
「よいしょっと。ついでに王冠を被ってと。どうです、似合いますかね」
「お、お、お、おめでとうございます! ミツバ様! いえ女王陛下!!」
「ありがとうございます。その呼び方は気が早いですけどね」
「あわわわわわわ。な、なんということを」
アルストロ君とあたまのおかしい大隊兵が歓喜の涙。ハルジオ伯爵は顔が真っ青。どう見ても反乱罪だし当然だ。とはいえ、こうしなくてもルロイさんはここから引き摺りおろされてた訳だけど。私たちのおかげで寿命が伸びたのは間違いない。そして、これからどうなろうと、私たちは歴史に残る。ひとまず第一目標は達成だ。やったね。
「でも大事なのはここからです。まず体制を固めないと、すぐに取って代わられちゃいます。それを防ぐために、まず――」
「まず、どうすればよろしいでしょうか!」
「私の呼び名と、新国名を考えましょう。それが何より重要です」
「え?」
反乱しそうな勢力、有力者の洗い出し、介入してきそうな諸外国、こちらの支配圏をどこまで伸ばせるか、現存する師団は果たしてどう動くのか、交渉の余地は? 等々色々考えることはある。でも、まずは私。これが一番大事!
「私は国王? 皇帝? 大王ですか? この国は王国? 帝国? 共和国? 大事なことです」
「なるほど、確かに重要です! 今すぐ知恵を絞りだします!」
「い、いや落ち着けアルストロ。確かに、それも大事でしょうが。それよりも、こんな大それたことをして、後でどうなるのか。無事に済むとはとても思えませんぞ!」
「私は断然女王を推します!」
悲観的なハルジオ伯爵と、声のでかいアルストロさんは放置しておこう。うん、ローゼリアというのはそのままが良い。なじみがあるし。だが王国のままというのはいまいちだ。変わった感がない。ということは、国王を名乗るのも駄目だ。旧体制を引き継いでいるという印象がつきまとうから面白くない。そういう意味では帝国も駄目。革命で大事なのは勢いと変わった感である。教えてくれる人なんていないから、細かいことは市民には分からない、分かることができない。色々と分かるためには勉強しないといけないけど、そんな余裕は彼らにはない。煽ってるのは各派の議員とその意を受けた新聞社。それを潰したり利用して、分かりやすいアメを用意して宣伝する。憎むべき敵は他所にいくらでも用意できるからね。富は貴族から奪って再分配だ。なくなったら他所から奪う! うまくいかなかったら、そのときはそのとき。適当に抵抗して皆で仲良く破滅しよう。沢山道連れ増やすよ!
「失礼しますよ!! いやいやいやいや! 即位、心からおめでとうございますミツバさん、いや女王陛下! まさかまさか、こんな神をも恐れぬ所業を成し遂げるとは、色々と協力した私も鼻が高いというものです! もう死んでもいいくらい満足しました!」
玉座の間の豪華な扉を乱暴に蹴り開けて、王魔研のニコ所長が颯爽と現れた。おともには血まみれの武装所員が数十人。裏切りの誘いを掛けられた副所長もいる。ニコ所長曰く、裏切る訳がないとのこと。全員、試作兵器を携えてやりたい放題やってきたようだ。
「ありがとうございますニコ所長。でも、女王やら国王にはならない方がいいですよね。私が分かりやすい敵になっちゃいますから」
「確かに、それは一理ありますけど、もったいなくないですか? なりたくてなれるもんじゃないんですよ? なりたいですよね、王様」
悪魔の誘い。なっちゃえなっちゃえと気軽に言ってくれる。彼女はそこそこ満足しているから、別にこのまま破滅を迎えても問題ないわけだ。それを見届けることができるなら。でも、まだ早いよね。
「そうなんですけど、そこはグッと堪えます。私は革命感を出したいんですよ」
「革命感! なるほどなるほど。それでは皆でいいのを考えましょう。あ、そうそう、ミツバさんの呼称も大事ですけど、権力も握りにいかないといけませんよ。金と銃がない国家なんてゴミですからね。もうやってますか?」
「はい。各派閥の本拠地は偽装させた大隊に襲撃させてます。新型の火炎放射器を借りたので、凄い勢いで燃えてるそうですよ」
射程距離は短いけど、派手に炎を放射する凄い兵器。でも、背中を撃たれると自分がファイヤーするから気をつけよう! 石造りのお家が多いから、大火災にはならないっぽい。なったらなったで、火祭りだけどね。
「素晴らしいですねぇ。突貫作業で頑張った甲斐があります」
「あとは、各省庁、陸軍、海軍本部はルロイさんの名前で一旦抑えてあります。彼らも情報収集に時間がかかるでしょう。機転を利かせて脱走しようとした連中は軟禁中ですね」
外に逃がすと厄介そうな連中。どんなところにも頭の働く奴らは転がっている。従ってくれると良いが、無理なら死刑だ。
「共和クラブの各派閥の長は? 肝心の国王陛下はどうしてるんです?」
「山脈派のグルーテスは射殺しました。喧しかった幹部はギロチン送り。サンドラ、ヴィクトル、シーベルは拘束してます。ルロイさんも一旦は外に出しましたけど、また地下牢行きです。本人は何が起こってるのか、全くわかってないみたいですね」
「なるほど。後は、七杖貴族と王弟フェリクスといったところですか」
「七杖貴族の人たちは、大慌てで王都から逃げだしました。フェリクス公爵もです。流石に、そこまでは手が回りませんでした」
「本当に、逃げ足だけは速いですねぇ。まぁ、これでしばらく時間は稼げますよ。この混乱の中、迅速果断に動ける人間なんてこの国にはいません。その間にできることをやるべきでしょうねぇ」
凄く協力的なニコ所長。彼女が生み出したのだから当たり前だけど。私が何かすることが嬉しくて仕方ないらしい。最後まで眺めたいとかいってたし、このまま特等席にいてもらおう。というか、使えそうな人間が本当に少ない。現在の主要メンバーは、難民大隊指揮官の狂信者アルストロさん、その父にして腐敗貴族代表のハルジオ伯爵、元軍務大臣のキレやすいサルトルさん、王国魔術研究所のニコレイナス所長。うーん、人材不足! クローネには『最高の場所と最高のお酒を用意したから、おめかしの準備を』と使いをだしたけど、どうなるかな。来てくれたら、軍事面は本当に助かるけど。私を利用してくれないかな。
「どう足掻いても必ず反乱は勃発するし、外国勢力の介入もあります。このまま行く訳がありません。でも、王冠はここにあり、王都は私が抑えてますから。近いところから潰していきます。まずはブルーローズ州からですかね」
私は被った王冠をツンツンと指さした。満足そうにニコ所長が頷き、アルストロ君と大隊兵が拍手してくれた。そういえば、今日は私の戴冠式だ。やったね。そのうちアルストロさんが絵にしてくれそう。
「それでニコ所長。お忙しいとは思いますが、一つお願いがあるんです」
「お願い、楽しみですねぇ。で、なんです?」
「所長に、一回だけ外交官の役をやってほしいんです。まずは、親書を書いてください」
「あははは、まさか恋文でも書かせる気ですか?」
「似たようなものです。相手は、仇敵プルメニアですけど。所長も噂のダイアン技師長に会いたいでしょう?」
「これはまた突拍子もないことを言いますね。私はそういうの、絶対に向いていないんですが。……まさか、本当の本気なんですか?」
「もちろんです。ほら、あの国とは延々と戦い続けてるじゃないですか。もう飽き飽きしてるかもしれませんし。だから、20年くらい距離を置きましょうって伝えるんです」
「本気の終戦交渉をするつもりですか。上手くいきますかねぇ。向こうが嫌と言ったらどうします? そもそも、会えるかも怪しいですよ。というか、私が殺される可能性が非常に高いですよねぇ」
なにも根回ししなければ確実に断られる。外交情勢を上手く説明しても9割失敗。ニコ所長を利用した脅迫との合わせ技が通じれば、五分五分か。ニコ所長が拘束、殺害される可能性の方が極めて高い。普通の思考ならば、とてもそんな使者には出せない。だって所長はとても有能だし、極めて役に立つから。だけど行ってもらう。彼女の目的は私の目的でもある。プルメニアはその対象ではない。だからこうするしかない。目的のためには手段を選ばない。だから命を賭けてください。彼女に対する私たちの感情は極めて複雑だ。死んだら悲しいけどとても清々する気もする。
「断られても別に気にしません。拒絶してまた攻めて来たら、ブルーローズ州に引き込んで迎撃です。あそこは、私の生まれたところですし。どうなろうと、全員道連れにします。ですから、その時は安心して死んでください」
「それは、いい考えですねぇ。そうなったら私が案内役を務めますよ。大陸が地獄の釜になるのを、間近で見るのも風情がありますしねぇ」
ニコっといい笑顔の所長。上手く行かなくて元々、条件次第ではまとまる可能性もある。そうしたら、全力であっちに向かっちゃおう。皆で海峡を渡るよ! というか、先遣させた贈り物がそろそろ爆発してるはずだしね。あれは特に力を籠めたから、場所によってはヤバイことになると思うよ!
◆
――そして地下牢へ。仮にも国家最高権力をゲットしたのに、ひょこひょこ動き回るなと言う話だけど、私なので問題なし。まずはサンドラに面会だ。それはもう凄く怒ってると思うので、一発殴られるくらいは覚悟しよう。猿轡をしたまま充血した目で、睨みつけてくるサンドラ。枷を外すようアルストロさんに命じる。
「お疲れ様です。意外と元気みたいですね」
「お前は何をしたか分かっているのか! こんなことをして権力を握ったところで、すぐに奪回されるだけだ! 何の意味もない!」
「たとえ一刻でも権力を握れたなら、意味はありますよ。奪回されそうになったら、戦って抵抗しますしね。そもそも、私がしなければ、グルーテスさんが独裁してただけのこと。どうせ同じなら、私でもいいじゃないですか。あ、そうそう、生き残った議員さんで議会は存続させます。議長内定、おめでとうございます!」
「ふざけるなッ!!」
「ふざけてませんよ。臨時で私が国家代表に就任し、議長はサンドラの予定です。先の議会で決まった、貴族特権の廃止とかはそのまま引き継ぎます。王都でやるべきは、山脈派、王党派残党の排除です。残るのはミツバ式自由主義の人間だけですね!」
「殺してやる!!」
掴みかかってこようとするサンドラをアルストロさんとお供が押さえつける。私は持っていた手紙やら帳簿をサンドラの前に置く。
「よく考えてください。今私を殺したら、混乱を助長するだけです」
どの口が言うのかって? この口だよ。
「混乱を起こした張本人が何を言っている!!」
「そう怒鳴らずに、一息ついてからそれを見てください。グルーテスと幹部連中が、商人から賄賂を受け取っていた証拠です。貴族排除後に優遇するようにって書いてありました。ねつ造じゃないですよ。サンドラは見慣れてるから、筆跡で分かりますよね?」
「……な、なんだこれは。こんなもの、信じられるか!」
「目をそらさず、じっくりと読んでください。頭が良いんだから理解できるでしょう。集団が活動するにはお金がかかります。私も難民を率いているので良く分かります。私は私財を全部投入しました。で、貴方たちはどこから捻りだしたんです?」
「そ、それは。思想に賛同した者たちが、善意で寄付を」
「あはは。思想に賛同したからって、大金を捧げてくれる人なんてそうはいませんよ。しかも継続的に、組織を運営できるほどの資金ですよ? そんな善人がいたら、まさに神様ですね」
本拠地襲撃の棚から牡丹餅の戦利品。他の派閥のヤバげな書類も色々と手に入れている。なんとびっくりなのは、グルーテスとヴィクトルが裏で交渉を開始していた書類まである。裁判時のいざこざはもしかして半分は演技だったのかな? 知らないけど。いざ権力奪取となったら、円滑に進めたいと日和るのも無理はない。清廉なサンドラには耐えがたいだろうが、真実である。もしこういうのがでてこなければどうしたか? 普通にねつ造してたよ。だって都合がいいもの。善意の第三者なんてそこらへんに沢山いるし。
「本当に知らなかったんですか? 理想の為と見ないフリをしてませんでしたか? そんな人が、私を糾弾するんですか? こんな時代ですから、遠慮なくどうぞ」
「……………………」
黙り込むサンドラ。利用しあう友人だからできれば使いたいけど、無理なら仕方ない、死んでもらう。いや、やっぱり勿体ないかも。どうしよう。困った。サイコロで決めていいかな。やっぱり幽閉かな。うーん。私を見てくれる人は希少だからね、悩むよ。
「黙秘権の行使ですか。別に構いません。私はその証拠を全力で利用させてもらいます。一連の騒動は、富を独占したい山脈派、外国勢力と手を組んだ王党派の醜い権力争いだったという風にもっていきます。私は、止むを得ず大義のために乗り出したという筋書きです。大義が何かは皆が勝手に想像してくれます。大義、実に良い言葉ですね!」
「お前が大義を語るな!! 誰も信用するわけがない! 市民を侮るな!」
「信用なんてものは、後からついてくるって誰か言ってましたよ。それより、大事なことですからよく聞いてくださいね。これから、サンドラのとれる道は二つです。私に国王処刑の投票をせまったときと同じですね」
「ふ、二つだと」
「信じたいものを信じたままギロチンで死ぬ。これが一つ目。友達は苦しめたくないんで、痛くないようにします。二つ目は、いろんな汚名を背負って理想を曲げて私に協力する。生き延びたいならこっちですね。うまくやれば、また革命の好機も訪れるかもしれません」
「…………」
「どちらにせよ、早めに決めてください。そうそう、明日、宮殿前広場でギロチン祭を開催しますから。参考にしてもいいですよ。戦争に賛成した王党派、聞き分けのない山脈派は腐るほど捕まえてあります。彼らの財産を根こそぎ使って、貧しい人を助けます」
ついでに賄賂を贈った商人も殺す。逃げだした貴族の財産も没収だ。適当に分配して、後は上手い感じに使っていこう。人材もなければお金もないしね。お金がないならあるところから持ってこないと。ないからって勝手にバンバン作ったりすると、価値が暴落するからやめておこうね。
「そんな脅迫に、私が従うと思うか!! 私は死を恐れたりしない!」
「そういうと思ってました。ちなみに、サンドラが駄目なら、カサブランカからラファエロさんを連れ戻して議長にします。既に遣いを出してます。本当に人材がいないんですよね」
立憲君主制信奉者のラファエロさんなら別に戻ってきてもいいよ。私は制限されないけど。彼がそれに向けて努力するのは勝手である。前ちょっと冷たくしすぎたからお詫びである。サンドラが受けたら副議長ポストだ。
「ラ、ラファエロだと!? 馬鹿なことはやめろ! あいつは理想のために国を亡ぼすぞ!!」
「なら、逃げずに私を手伝ってください。簡単な話ですよ。それでは、また明日」
立ち尽くすサンドラを置いて、地下牢から上がるとニコ所長が笑みを浮かべて待っていた。
「いいんですか? 受けたフリをして寝首をかかれるかもしれません。ミツバさんの立場と、彼女の主義思想は絶対に相いれないですからねぇ」
「私が死ななければいいだけなんで、全然かまいません。むしろ、仕事が減るので頑張ってほしいですね。議案の承認権、軍事外交内政人事の決定権を私が握っておけばいいんです。後は議会が適当にやってください」
「て、適当にって、そこまで決定権を握ったら完全に独裁じゃないですか。それで共和国を名乗るつもりなんですか? まともな共和主義者は憤死しますよ」
腹を抱えて爆笑しているニコ所長。私も笑う。
「言ったもん勝ちですよ。いずれにせよ、明日、ローゼリア王国は共和国として生まれ変わります。国民(私)の国民(私)による国民(私)のための国家です。国民の代表が法律を作り、国を動かしていく。私はその移行期間の間だけ、代表になる形です。大体20年くらいですか。国家存亡の時ですから仕方ないですよね」
20年の縛りはちゃんと作るよ。でも、お願いされたら伸びちゃうかも。その時は、延長は3回までとか適当に決めよう。感情はうつろいやすいからね。
「上手い言い方ですねぇ。まさか政治家の素質があったんですか? その舌が何枚あるか数えても良いです?」
「今は1枚だけど、どんどん増やしていきたいですね。素質が何かはよく、分かりませんけど。強い言葉を上手く使って、優しい嘘つきになるのが上手くいく秘訣っぽいですね」
扇動してた人たちの言葉、表情、態度はちゃんと観察しておいた。あとは経験を積むことが大事かも。
「ははは、優しい嘘ですか。……で、肝心の国王陛下はどうするんです? 扱いを間違えると、痛い目を見ますよ。彼の扱いは、とても難しい。いわゆる、鬼札です」
「とりあえず幽閉しておいて、生存説と死亡説を流しておきます。似たような人間をギロチンに掛けたうえでです。カサブランカには密使を出します」
「それはまた中途半端な。私の見立てでは、殺した方が絶対に楽ですよ。今なら、山脈派の仕業にして消すことも簡単です。別に恩や忠誠なんて感じてないんでしょう? 王弟フェリクスが仮想敵とはいえ、国王陛下の協力を得られるとはとても思えません。そして、国内にいるルロイの縁者も必ず動きます。面倒くさいことだらけですねぇ」
殺すか、利用するか。普通ならどちらかである。私の立場なら、殺して共和主義万歳を唱えるのが正攻法かな? でもあまり気乗りしない。利用して王政復古というのも全然楽しそうじゃない。
「恩とかは全然ないですけど。でも、私が何を考えているか分からせない方が面白いですし。というか、私自身も良く分かりませんし。貴族なのに自ら特権を廃止する。王政廃止したのに国王が生きている。共和国なのに何故か王冠を被った独裁者がいる。もう訳がわからないでしょう」
そして、ルロイは私を見ている。マリアンヌも。
「ええ、本当に訳が分かりません。でも、なんだか分からないだらけで、楽しそうですねぇ」
「楽しいですよ。この先どうなるか、私にもさっぱり分からないので。誰が私を殺すんでしょうか」
「そもそも、殺せるんですか?」
「さぁ、私にも良く分からないですね!」
私と所長が笑いあい、アルストロさんと大隊の人たちが恍惚とした表情を浮かべている。やっぱり訳が分からない光景であった。一休みしたら、ルロイ国王、ヴィクトルさん、シーベルさんと面会だ。サンドラと同じように選択をしてもらう。その後にも決めなければならないことが山ほどある。偉くなると仕事が多くなるというのはどうやら本当らしい。でも、自分が選んだことなので仕方がないね。