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77話 自販機作製ギフト<B>




 ダンジョンの拡張作業が一段落ついたので、「C→B」にランクアップした自販機作製ギフトを、サーシャと二人で確認する。


 ランク<C>の時からあった、ドリンク・パン・ラーメン・お惣菜の自販機は……今までと同じく、買えるものが増えていたよ。



〜追加された惣菜〜

肉じゃが:300ポイント

餃子:300ポイント

エビチリ:400ポイント

もやし炒め:300ポイント

うなぎの蒲焼:2000ポイント


〜追加されたラーメン〜

にぼしラーメン:200ポイント

明太子ラーメン:200ポイント

酒粕ラーメン:200ポイント

チャーシュー麺:300ポイント

ワンタン麺:250ポイント


〜追加されたパン〜

酒粕パン:100ポイント

ピザパン:150ポイント

明太子パン:200ポイント

ガーリックブレッド:150ポイント

メープルシロップパン:100ポイント

ミートパイ:200ポイント

レーズンパン:100ポイント

ライ麦パン:200ポイント

ラスク:150ポイント

似顔絵パン:150ポイント


〜追加された飲み物〜

紅茶(HOT):150ポイント

緑茶(HOT):150ポイント

コーンスープ(HOT):150ポイント

イチゴミルク(HOT):150ポイント

ココア(HOT):150ポイント



「新たに追加されたドリンクは、5種類全て温かいペットボトルか〜。ラーメンは作ってみないと分からないけど、お惣菜とパンの新商品は美味しそうだな」


 特筆して値段の高い、「うなぎの蒲焼」という”おかず”は気になるけど……他のも含めて数が多いので、毎日少しずつ試していく事になりそうだ。






「さて、新しく作れるようになった自販機は……あれ? もしかして、好きなのを選べるの?」


 ステータスの詳細欄には、<候補>と書かれた3つの選択肢が並んでいる。



・お肉の自販機

・デザートの自販機

・衣服の自販機



 今までは呪文を唱えると、勝手に決まったモノが出てきていたけど……


 人間社会で「一流」扱いされるランク<B>からは、自販機作製ギフトも、選択の自由度が広がるのかもしれない。



「サーシャ、どの自販機がいいと思う? クッキーや果実が買えたら嬉しいし、甘味がいいかな?」


 それとも……案外”肉食系女子”だから、<お肉の自販機>希望?



「ん〜。3つとも魅力的ではあるけど、”甘いモノ”と”お肉”は既存の自販機でも買えるから、”衣服の自販機”がいいと思う。価格差があったら儲けものだし」


 あっ、ハイ……おっしゃる通りでございます!


 サーシャが見た目に反して”現実主義者”だったこと、忘れていたよ。



「じゃあ早速、”衣服の自販機”を選択……っと! ふむふむ……召喚の呪文は、”クローズクリエイト”……ね」


 “お肉”と”デザート”の選択肢が消え、新たに表示された説明文を読みながら、ランク<B>の自販機を呼び出してみる。


 すると、僕らの前に……今までの自販機より高級感のある、大きな物体が現れた。






〜衣服の自販機〜

シャツ(S):2000ポイント

シャツ(M):2000ポイント

シャツ(L):2000ポイント

ズボン(S):3000ポイント

ズボン(M):3000ポイント

ズボン(L):3000ポイント



「「えっ!? なぜ、こんなに安いの!? あっ……」」


 中に入っていた商品の値段に驚き、サーシャと声が被ってしまう。


 いやいや、常識的に考えて……この自販機、”値付け”が一桁間違っているぞ!



「試しに買ってみようか。サーシャも、コレ着るよね?」


「うん。S・M・Lがサイズだと思うけど、どれ位の大きさかよく分からないから……とりあえず全部?」


「そうだね。この値段なら、全部買っても財布は痛まないし」



 躊躇いながらも、シャツとズボンをそれぞれ3枚購入し、彼女と一緒にサイズ合わせしてみる。


 僕らの常識では、「新品の服=富裕層の証」ってくらい高価なモノなんだけど……なぜ、2000〜3000ロルで買えるのだろうか?



 衣服ってさ……栽培したりモンスターから集めた素材で、未亡人が糸をつむぎ……農閑期に、それを布にして納品。


 10枚単位で買い取った商人が、お抱えの針子に加工させて一枚一枚作るものだから、ボロボロの古着ですら5000ロル以上するのに。



「メグミ君は、シャツ・ズボンどちらもMサイズだね。私はサイズだけならSだけど……胸元が窮屈だから、上はMサイズにしようかな」


 サーシャの発言でムラッとしたのは、ひとまず置いといて……この質感でこの安さ、価格破壊もいいところだ!



「早速オアシスフロアに出現させて、住民の反応を見てみよう!」


「うん! あとさぁ〜、メグミ君。隠してるんだろうけど、このズボンやわらかい素材だから……バレてるよ♪」

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

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作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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