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魔神討伐?

少し、間が空いてしまいました。もっと頑張りたいです。


「ここで死んでもらう。」


 ケプリとかいう魔神はそういうと殴りかかってきた。俺はよけようとするがケプリの拳をかわし切れず、左肩に直撃してしまう。体感残りのHPの80%以上持っていかれたような気がする。もうこれ以上受けたら流石に死んでしまう。…ヤバいな。生きて帰れる自信がない。俺、ここで死んでしまうのか…。二度目の人生も短かったな。また転生したいものだ。今度はスローライフしたいな…。


《セルス君!?何あきらめてるんだ!?君に死なれては私たち、神は困るんだよ!?》


俺が現実逃避していると、テール様が声をかけてくれた。


《でも、どうすればいいのですか?何かこの場面を乗り越えられる策はあるのですか?》

《う~ん。あるにはあるんだけど…。》

《あるんですか!教えてください!》


 こいつに勝てる方法があるのか!ようやく希望が…。


《でも、それは私の力じゃできなんだよね。レアとか、力の強い神じゃないと。》


 なんだと。じゃあ今は使えないのか?ダメじゃん。希望の灯がフッ消えた。


《そんなに落ち込まないでほしい。今、レアを読んでるところなんだ。幸い、ケプラとかいう魔神は戦闘狂(バトルバカ)らしいからきっと待ってくれるはずだ。》


 そういえばケプラは全く攻撃してこない。俺が本気?を出すまで待ってくれているらしい。

 すると、懐かしい声がした。


《…。…。》

《…。…。》

《(これって繋がってるよね?)(聞こえてるんじゃないかな?)もしもし。聞こえてる?》

《聞こえてますよ、レア様。》

《そう。じゃあ、今から一時的に私の力を与えるから。適当にあいつ倒しちゃって。》

《ちょっと待ってレア。私たちが下の人々を勝手に殺しちゃダメって天界規則に書いてあるから。ケプラを瀕死に追い込むぐらいの力に抑えないと、だよ?》


 なんかレア様は子供みたいな感じで、テール様がレア様の面倒を見てる感じだな。テール様、

苦労してそう。


《あんた…。何が子供よ…。まあいいわ。今から力を与えるから。適当に頑張って。》


 すると、俺の身体から力がみなぎってくる。大分、強くなってるな。


「ようやく終わったようだな。では、始めるか。俺をがっかりさせるなよ。」


 テール様が言っていたようにケプラは戦闘狂のようだ。そのおかげで俺は助かったのだが。


「もちろんだ。」


 俺がそう言うと、戦闘が再開された。

 先程よりも、ケプラの動きが遅く見える。これならかわせる。


「おお!これは!久しぶりに!楽しめ!そうだ!」


 ケプラのテンションが上がりきっている。若干、引いてしまう。こうはなりたくないな。

 これ以上時間を使うと、ヘレネに心配かけてしまう。早く終わらせないとな。

 俺はケプラが死なない程度の攻撃をする。だいたい、5割ぐらいの威力だな。


「ふっ。」


 俺はケプラの腹に潜り込み、みぞおちに向かって殴る。


「グフッ。」


 ケプラは何もできず、血を吐いて倒れてしまった。今ならとどめを刺すことも容易だが、天界

規則とかいう規則のせいで殺してはいけないらしい。仕方がないので俺はダンジョンを出て、ケプラを砂漠の方へ思いっきり()()()

 さすがに死にやしないだろう。何せ俺の攻撃がほとんど聞かないほどの防御力だ。俺がホッと一安心し気を抜くと、俺の身体から何かが抜ていくような気がした。その瞬間、俺は意識を失った。


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「てるくん…。」


女の子が泣いている。この子は…。結衣か!服などを見た感じ、高校の時の記憶だな。でも、高校の頃はほとんど関わってなかったよな。


「なんでこんな私を…。」


もしかして、俺が死んだ日のことか?


「はぁ。私には生きる価値なんてないのに。私のせいで。」


(ちがう!結衣のせいじゃない!)


夢のなかで叫んでも彼女には聞こえていない。夢はだんだんと覚めて来る。


(俺のせいなのに。俺が悪いのに…。)

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 夢から覚めると俺の宿舎だった。俺はまた意識を失ったのか。魔神と遭遇した時には毎回倒れてるよな。今回も無茶しすぎたか。


「セルス君。目、覚ましたんだね。」


 ヘレネが抱き着いてきた。涙目になっている。俺が心配かけたせいで…。申し訳ないな。


「ごめんな。俺のせいで。」

「ううん。私があそこに連れて行ったせいだよ。」

「そんなことないよ。そういえば、話ってなんだ?大事そうな雰囲気だったが。」

「ううん。何でもない。またいつか、話すよ。」


 気になるな。本人が言いたくないなら聞かないけど。


「流石に覚えくれてないか。」


 ヘレネが何かをボソッとつぶやいている気がするが、聞き取ることはできなかった。



 俺が寝ていたのは1時間ぐらいらしい。俺がケプラを投げ飛ばした5分後ぐらいにダンジョンの前で倒れている俺を発見したらしい。幸いにも寝ている時間が短かったからか、誰にもバレてないらしい。不幸中の幸いってやつだな。アテネに変な心配をかけたくなかったしね。


「セルス。パーティーの用意できたよ。学園の友達も来てくれるって!」


 エプロン姿のアテネ呼びに来てくれた。いつもながら尊い。そして可愛い。しかし、俺はポーカーフェイスで返事をする。


「みんなでパーティーしたほうが楽しいもんな。みんなではっちゃけよう!」


 久しぶりのパーティーだ。楽しまないと損だ!精一杯楽しもう!

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