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41:フロア3.5での調整

本日は二話更新です。

こちらは二話目です。

「さてまずは何を見るべきかだが……整理するか」

『ブン。整理するべきでしょう』

 では、設計図を見て行こう。

 とは言え、全ての設計図を詳しく見ている暇は流石に無い。

 なので、見る価値がありそうなものだけ詳しく見て行くわけだが……ざっと目を通した感じだと、ホーネットボディ、ドローンネスト-ホーネット、ブレストプレート、ハードバトン、特殊弾『睡眠』の五つだろうか。

 それでは詳しく見て行くとしよう。



△△△△△

ホーネットボディ

種別:パーツ

部位:胴体

対応:物理-生物-外部-DoT


(ホーネット)の胴体を模して造られたゴーレムの胴体。

昆虫の体は哺乳類とは構造が大きく異なるため、取り扱いには注意が必要。

腹部の針は毒針として用いることも可能だが、毒液の生成には燃料が必要になる。


≪作成には同一のマテリアルが10個必要です≫

▽▽▽▽▽



「おっとこいつは……早速かなり特異な形のが来たな」

『ブン。蜂と人間は違いますから』

 プレビューで見たホーネットボディの体の構造はかなり特殊なものだった。

 いや、蜂ならば当然の形なのだが、ゴーレムとして見るなら奇異なものだったのだ。

 具体的に言えば、腕と脚が生える場所が、人間は胸と腹に分かれているのだが、虫らしく胸からどちらも生えるようになっているのだ。

 なので、これをゴーレムのパーツとして採用したならば……動きも立ち回りも、普通のゴーレムとは全くの別物になるだろう。

 見た目的には、上手く調整すれば小人のようなゴーレムになるかもしれないな、覚えておこう。



△△△△△

ドローンネスト-ホーネット

種別:パーツ

部位:武装

対応:魔力-化学-境界-召喚


蜂の巣を模した形状のパーツ。

体にくっつけることで、対応するパーツ『ドローンホーネット』の駐機場として用いる事が出来る。


≪作成には同一のマテリアルが10個必要です≫

▽▽▽▽▽



「で、こっちは……対応するドローンが無ければ、無用の長物か。本気で使いたいなら、取引所でドローンホーネットとやらの設計図を探すか、先にこっちが設計図を出して相手が接触するのを待つか……まあ、そんな所か」

『ブン。そうなりますね』

 続けてドローンネスト-ホーネット。

 ドローンの巣と言う名前の通り、ドローンを利用するために必要なパーツのようだ。

 が、肝心のドローンがどのようなものか分からないから、現状だと評価は難しいか。

 だが、俺がイメージしている通りなら……相当悪さが出来るパーツになるだろうな。



△△△△△

ブレストプレート

種別:パーツ

部位:武装

対応:拒絶-魔術-内部-防御


ゴーレムの胸部を守る追加装甲。

守りを堅くすることは出来るが、その分だけ重量が増すので注意が必要。


≪作成には同一のマテリアルが5個必要です≫

▽▽▽▽▽



「よしっ!」

『トビィの思っていた通りの品物でしたね』

 ブレストプレートは俺の思っていた通りの品であり、シンプルに優秀な代物と言えた。

 やっぱり粘土の性質次第では作って装備しておきたいな。

 俺の構成なら背中はモロトフラックで一応守られているし、そもそも胴体で攻撃を受けないように立ち回るのが基本でもあるわけだしだ。



△△△△△

ハードバトン

種別:パーツ

部位:武装

対応:魔力-魔術-外部-拘束


硬質な材料を用いて作られる打撃武器。

シンプルな見た目に反して、結構な威力を持ち合わせている。


≪作成には同一のマテリアルが10個必要です≫

▽▽▽▽▽



「ふーん」

『ブブ……実に分かり易い反応ですね』

 オークの使っていた武器はハードバトンになるらしい。

 まあ、打撃武器と言う時点で俺が使う事は無いというか、仮に使ったとしても補助の補助になるだろう。



△△△△△

睡眠

種別:特殊弾

形式:魔力-魔術-外部-拘束


着弾した相手に魔術による眠りをもたらす特殊弾。

眠った相手は時間が経つか、相応の傷を負わなければ目覚めることはないだろう。


≪作成には鉱石系マテリアルが1個、特定物質:緋炭石が5個必要です≫

▽▽▽▽▽



「あ、一致した」

『ブーン。どうしますか? トビィ』

「いや、それでも使う事はないな。情報が増えてきて、眠らせた方が圧倒的に殴りやすい相手とか出てくるのなら話は変わるかもしれないけれど」

『ブン。トビィならそうですよね』

 と思ったらこれである。

 まあ、それでも現状では使わないだろう。

 仮に使う状況を想定するなら……殴り合いをする暇もないほどに相手の数が多いときに、相手の頭数を一時的に減らす、と言うところだろうか。


「それじゃあ、ゴーレムの構成を変えるか」

『ブン。そうしましょう』

 では、設計図を見終えたので、俺は少し考えた後にゴーレムの構成を変え始める。

 具体的にはナックルダスターを一度分解し、続けて銅で再作成。

 また、数がギリギリ足りたので、ブレストプレートも銅で作成。

 両者を着用する。



△△△△△

トビィ

称号:『ヒヨッコ』

燃料:92/100


頭部:ハウンドヘッド(岩)

└物理-生物-外部-ダメージ

胴体:ビギナーボディ(岩)

右腕:ラミアアームR(岩)

└物理-生物-内部-DoT

左腕:コボルトアームL(岩)

脚部:オークレッグ(岩)

└拒絶-魔術-境界-防御


武装:モロトフラック(岩)

└火炎-物理-外部-強化

武装:ナックルダスター(銅)

└電撃-化学-外部-強化

武装:ブレストプレート(銅)

└拒絶-魔術-内部-防御

▽▽▽▽▽



「構成変更完了。さて、次のフロアは?」

『予測範囲はフロア4とフロア5ですね』

 構成変更が終わったところで、俺は次のフロアの予測を見る。

 基本構成は不明。

 つまり、坑道以外の新たな環境になるらしい。

 出現する魔物は……フロア4にハウンドの表記はあるが、後は全部???であり、要するに不明だ。

 ちなみに次の現地ラボはフロア5.5になっている。


「ま、何が来ようと殴るだけだ」

『ブン。その通りですね』

 俺はエレベーターに乗って次のフロアに向かった。

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