反省の色は何色だと思いますか？ この一文から始まる本作はまさに傑作です。 かつて凶悪犯罪を起こした主人公は真っ当に暮らすことで、犯罪者更生の生きるエビデンスとなります。 しかし被害者に全く思いを馳せていなかったことに気づき、心から贖罪をしようとしますが、それすら自己満足だったことに気づいた彼は我々が想像もできない行動を起こしてしまうことになります。 法とは何か、力とは何か、反省とは何か、悪とは何か、この作品はひしひしとこれらを伝えてきます。 主人公の価値観が二転三転もする本作は、世界は決して一面的に見ることはできず、そして世界の本質は誰にも語れないのだというメッセージを内包しています。

私はGH:C編が一番好きですね。格ゲーにカルマ値の概念を導入して、シミュレーションの要素を加えたのって、天才的過ぎると思います（初見の人は何言ってるかわかんねぇと思いますが、気になったら本編を見よう！）しかもこのゲームがメインで描かれる「シャングリラ・フロンティア」じゃないってのが衝撃的過ぎる。VRゲームものでここまで他ゲーの描写が多いのは少ないんじゃないかな。 この作品を読めば、サンラクたちのゲーム魂にきっと震えるでしょう。